国語Ⅱ

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 国語Ⅱ
科目番号 2M01 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 材料システム工学科(2017年度以降入学生、但し、令和4年度は材料工学科を含む) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:4
教科書/教材 教科書:中島国彦「高等学校現代文B」久保田淳「高等学校古典B」(明治書院)。教材: 国語辞典、古語辞典、漢和辞典
担当教員 楢崎 洋一郎,木本 拓哉

到達目標

1文章を的確に読み取り、ありありと感受し、自分なりの判断を持つことができる。
2相手を意識して、自分の考え、思い、感じることを適切に表現し、伝達できる。
3日本語を多面的に理解し、日本語への関心を深め、進んで読書することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1文学作品を正確に豊かに読み味わえる文学作品を正確に読解できる文学作品を正確に度読解できない
評価項目2自身の理解を適切に表現し、伝達できる自身の理解を表現し、伝達できる自身の理解を表現し、伝達できない
評価項目3日本語への関心を深め、自発的・意欲的な読書姿勢が身についている日本語に関心を持ち、自発的な読書の姿勢がみられる日本語に関心が持てず、自発的な読書姿勢が見られない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
日本語で書かれた文章(現代文、古文、漢文)を的確に読み、感受し、判断して、よりよく思索するための基本的な日本語力を培うとともに、相手を意識して、自分の考え、思い、感じることを適切に表現・伝達できる能力の伸張を目指す。あわせて、言語としての日本語の性格を理解し、ことばによる表現・理解とは何か、についての認識を深め、進んで読書する態度を培う。
授業の進め方・方法:
・前期は現代文週1回、後期は現代文1回・古典1回の週2回授業となる。試験は現代文と古典それぞれ別々に実施する。
・自学自修の癖を確実につけるためにも、授業の前に本文を読んでおくこと。採録された文章は日本語としても優れており、声に出して読むことを勧める。中でも、古文や漢文は、暗唱するまで読み込んでほしい。
・授業の発展として、多様なジャンルの書籍に親しみ、また、自分の考えや思いを文章に書いてみるという習慣を確実に身につけてほしい。
注意点:
評価方法は次のとおりである
・総合成績は満点を100点とし、60点以上の者を合格とする。
・定期試験(前期・後期のそれぞれの期末試験)の平均点を総合成績とする。
・願などが提出され必要が生じた場合は再試験を行う(都合により課題にする場合も有りうる)。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 現代文編 随想一 「月明り雪明り花あかり」ほか
正確で美しい日本語の描写を味わい、自らの語彙を見直し、豊かにする契機とする。
2週 現代文編 随想一 「月明り雪明り花あかり」ほか
正確で美しい日本語の描写を味わい、自らの語彙を見直し、豊かにする契機とする。
3週 現代文編 評論一 「幸福について」ほか    
評論文の読解として論旨を正確につかみ、「幸福」に関する著者あるいは引用された数々の偉人たちの思想を理解する。
4週 現代文編 評論一 「幸福について」ほか   
評論文の読解として論旨を正確につかみ、「幸福」に関する著者あるいは引用された数々の偉人たちの思想を理解する。
5週 現代文編 評論一 「幸福について」ほか    
評論文の読解として論旨を正確につかみ、「幸福」に関する著者あるいは引用された数々の偉人たちの思想を理解する。
6週 現代文編 小説一「ナイン」ほか 六〇年代の風俗や人々の姿から日本人の心を読み取り、信頼や友情について考える機会を持つ。
7週 現代文編 小説一「ナイン」ほか 六〇年代の風俗や人々の姿から日本人の心を読み取り、信頼や友情について考える機会を持つ。
8週 現代文編 小説一「ナイン」ほか 六〇年代の風俗や人々の姿から日本人の心を読み取り、信頼や友情について考える機会を持つ。
2ndQ
9週 現代文編 評論二「コンコルドの誤り」ほか 示された事例とそこから導き出された考察を理解し、著者の問いかけに自身の答えを示すことができる。
10週 現代文編 評論二「コンコルドの誤り」ほか 示された事例とそこから導き出された考察を理解し、著者の問いかけに自身の答えを示すことができる。
11週 現代文編 評論二「コンコルドの誤り」ほか 示された事例とそこから導き出された考察を理解し、著者の問いかけに自身の答えを示すことができる。
12週 現代文編 小説二「こころ」 人物同士の関係、人物の心理描写を正確に読み取り、恋愛のために変貌させられ、その結果に苦しむ「私」の姿から、自らの人生観・恋愛観を構築してみる。
13週 現代文編 小説二「こころ」 人物同士の関係、人物の心理描写を正確に読み取り、恋愛のために変貌させられ、その結果に苦しむ「私」の姿から、自らの人生観・恋愛観を構築してみる。
14週 現代文編 小説二「こころ」 人物同士の関係、人物の心理描写を正確に読み取り、恋愛のために変貌させられ、その結果に苦しむ「私」の姿から、自らの人生観・恋愛観を構築してみる。
15週 現代文編 小説二「こころ」 人物同士の関係、人物の心理描写を正確に読み取り、恋愛のために変貌させられ、その結果に苦しむ「私」の姿から、自らの人生観・恋愛観を構築してみる。
16週
後期
3rdQ
1週 現代文編 随想二「お前はどこに立っている」ほか 
古典編 物語一 「竹取物語」ほか
哲学的な文章を読むことで著者の体験を理解し、また著者と対話することで自らの施工を深める。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。/なじみ深い物語作品を読むことで、古典読解の基礎知識を確認する。
2週 現代文編 随想二「お前はどこに立っている」ほか 古典編 物語一 「竹取物語」 哲学的な文章を読むことで著者の体験を理解し、また著者と対話することで自らの施工を深める。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。/なじみ深い物語作品を読むことで、古典読解の基礎知識を確認する。
3週 現代文編 評論三「小説とは何か」ほか 
古典編 随筆一 「徒然草」ほか
論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて、著者の考える「小説」の論旨を正確に理解する。/随筆文学の名作を味わうとともに、鋭い観察眼についても理解を及ぼす。
4週 現代文編 評論三「小説とは何か」ほか  
古典編 随筆一 「徒然草」ほか
論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて、著者の考える「小説」の論旨を正確に理解する。/随筆文学の名作を味わうとともに、鋭い観察眼についても理解を及ぼす。
5週 現代文編 評論三「小説とは何か」ほか 
古典編 随筆一 「徒然草」ほか
論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて、著者の考える「小説」の論旨を正確に理解する。/随筆文学の名作を味わうとともに、鋭い観察眼についても理解を及ぼす。
6週 現代文編 詩 「私が一番きれいだったとき」ほか 古典編 歌物語一 「伊勢物語」ほか 戦後詩歌に描かれたドラマを味わい、小説と詩歌との魅力の違いを理解する。/物語と和歌とが呼応しあって生み出される、余韻豊かな世界を鑑賞する。
7週 現代文編 詩 「私が一番きれいだったとき」ほか 古典編 歌物語一 「伊勢物語」ほか 戦後詩歌に描かれたドラマを味わい、小説と詩歌との魅力の違いを理解する。/物語と和歌とが呼応しあって生み出される、余韻豊かな世界を鑑賞する。
8週 現代文編 短歌・俳句「いちはつの花」ほか 
古典編 百人一首
改めて短歌・俳句の基本知識を確認し、近代の代表的な名作を味わう。/もっともポピュラーな和歌のそれぞれについて知識と理解を深め、かるた遊びとしての文化の魅力にも触れる。
4thQ
9週 現代文編 短歌・俳句「いちはつの花」ほか 
古典編 百人一首
改めて短歌・俳句の基本知識を確認し、近代の代表的な名作を味わう。/清少納言のウィットに富んだ宮中での活躍ぶりも視野に入れつつ、彼女の美的センスの主張を理解する。/もっともポピュラーな和歌のそれぞれについて知識と理解を深め、かるた遊びとしての文化の魅力にも触れる。
10週 現代文編 評論四「「世間」とは何か」ほか
古典編 随筆一 「枕草子」ほか
論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。/清少納言のウィットに富んだ宮中での活躍ぶりも視野に入れつつ、彼女の美的センスの主張を理解する。
11週 現代文編 評論四「「世間」とは何か」ほか 
古典編 随筆一 「枕草子」ほか
論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。/清少納言のウィットに富んだ宮中での活躍ぶりも視野に入れつつ、彼女の美的センスの主張を理解する。
12週 現代文編 小説三「舞踏会」ほか 
古典編 軍記物語一 「平家物語」ほか
大正期の代表的作家が描く明治文明開化期の女性像を理解する。/軍記物語特有の、武士の美しさ、潔さ、文化レベルの高さについて鑑賞する。
13週 現代文編 小説三「舞踏会」ほか
古典編 軍記物語一 「平家物語」ほか
大正期の代表的作家が描く明治文明開化期の女性像を理解する。/軍記物語特有の、武士の美しさ、潔さ、文化レベルの高さについて鑑賞する。
14週 現代文編 小論文の書き方
古典編 日記一 「更級日記」ほか
テーマについて他者の意見も取り入れて柔軟に考えを深め、わかりやすく主張する文章を執筆する。/ごく私的な著述の中に平安期の女性の喜びや苦悩を読み取る。
15週 現代文編 主論文の書き方
古典編 日記一 「更級日記」ほか

テーマについて他者の意見も取り入れて柔軟に考えを深め、わかりやすく主張する文章を執筆する。/ごく私的な著述の中に平安期の女性の喜びや苦悩を読み取る。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。2前3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。2前4
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。2前12
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3後9
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3後9
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3前1
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3前2
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。2後12
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。2後14,後15
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。2後14,後15
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。2後14,後15
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。2後14,後15
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。2後14,後15
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。2後14,後15
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。2後5
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。2前1
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。2前1
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2前2
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2前2
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。2前2
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。2前2
他者の意見を聞き合意形成することができる。2前7
合意形成のために会話を成立させることができる。2前7
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2前9
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2前11
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2前12
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2前12
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2前14
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。1前14
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2前15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2後10
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。2後11
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2後12
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2後13
事実をもとに論理や考察を展開できる。2後14
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2前15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力800000080
専門的能力200000020
分野横断的能力0000000