到達目標
1.ベクトルと行列、行列式の基礎概念を身につける。
2.ベクトルと行列、行列式の基礎的な計算力を身につけ、簡単な応用ができるようになる。
3.自発的・継続的に学習できる能力を身につける。
4.数学に好奇心を持ち、授業内容に疑問を持ち、さらに、問題意識を持つ。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | ベクトルを理解し応用 | ベクトルを理解し問題を解くことができる | ベクトルを理解していない |
評価項目2 | 行列を理解し応用できる | 行列を理解し問題を解くことができる | 行列を理解していない |
評価項目3 | 数学に好奇心を持ち,問題意識を持って勉強に取り組んでいる。 | 疑問を持つことができる。 | 好奇心がなく、疑問も持てない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
線形代数は、微分積分学と並び、現代数学において非常に重要な数学の分野である。特にベクトルと行列は、工学、自然科学を含む現代科学の必須の基礎概念である。それらの概念や、基礎的な知識と計算法を学び、それらを活用、応用して様々な問題を解決できるようになることを目指す。
授業の進め方・方法:
原則として,教科書通りに授業を展開する.内容が豊富であるため,授業はかなり速く進んでいくことになる.したがって,受講者には各自で復習し,教科書や問題集,ドリルを活用して問題演習を定期的にこなしていくことを要求する.
授業を実りあるものにするために、数学に興味を持って、前向きに受講することを期待する。
注意点:
計4回の定期試験の平均点を7割、授業中の試験の平均点を3割とする。
60点以上を合格とする。
再試験は必要に応じて行う。ただし、年度末の再試験は行わない。
評価方法については、1回目の授業で相談する。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ベクトルとは |
ベクトルとは何か,これまで扱ってきた実数や複素数との違いとともに理解する.
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2週 |
ベクトルの演算 |
ベクトルの和およびスカラー倍について理解する.
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3週 |
平面ベクトルの内積 |
ベクトルの内積について,定義を理解する.また,内積とベクトルの平行および直交との関係を学ぶ.
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4週 |
平面ベクトルの成分 |
ベクトルを成分を用いて表示する方法およびその利点を知る.
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5週 |
直線とベクトル |
直線の方程式をベクトルを用いてとらえられる.
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6週 |
直線と法線ベクトル |
直線の方程式から法線ベクトルを作れる.
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7週 |
円とベクトル |
円の方程式をベクトルを用いてとらえられる.
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8週 |
空間の座標 |
空間の座標のとりかたを学ぶ.
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2ndQ |
9週 |
空間ベクトルの成分 |
空間ベクトルの成分表示を理解する.
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10週 |
内積 |
空間のベクトルの内積を理解する.
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11週 |
直線の方程式 |
空間における直線の方程式を平面の場合と同様にしてとらえられる.
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12週 |
平面の方程式 |
平面の方程式を,ベクトルを用いてつくる.
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13週 |
球の方程式 |
ベクトルを用いて球の方程式をつくる.
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14週 |
問題演習(1)【平面ベクトル】 |
平面ベクトルについて,問題演習を行う.
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15週 |
問題演習(2)【空間ベクトル】 |
空間ベクトルについて,問題演習を行う.
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16週 |
期末試験 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
行列とは |
行列を定義し,どのようなことに利用されるかを知る.
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2週 |
行列の積 |
行列の和・積・スカラー倍について知り,計算できる.
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3週 |
逆行列(1) |
逆行列とは何かを知る.
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4週 |
逆行列(2) |
逆行列を求められる.
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5週 |
連立一次方程式 |
連立一次方程式を行列を用いて解く方法を知り,実際に解ける.
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6週 |
一次変換 |
変換とは何かから始め,行列の積によるベクトルの変換について知る.
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7週 |
一次変換の積 |
一次変換の合成が行列の積であることを知る.
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8週 |
一次変換の逆変換 |
一次変換の逆変換が逆行列で与えられることを知る.
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4thQ |
9週 |
行列式の定義(1) |
二次行列の行列式の定義を知り,計算できる.
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10週 |
行列式の定義(2) |
一般の正方行列に対する行列式の定義を知り,特に三次正方行列の行列式の具体的表示を知る.
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11週 |
行列式の性質 |
行列式が満たす性質を知り,計算に活かせる.
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12週 |
行列式の展開 |
行列式の展開を用いて,計算に活かせる.
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13週 |
逆行列と連立一次方程式 |
クラメルの公式について知り,計算できる.
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14週 |
掃き出し法 |
掃き出し法を用いて,連立方程式を解ける.
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15週 |
問題演習(3)【行列】 |
行列に関する問題演習を行う.
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16週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。 | 3 | |
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。 | 3 | |
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。 | 3 | |
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 3 | |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 3 | |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 3 | |
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 65 | 0 | 0 | 0 | 0 | 35 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 25 | 75 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 15 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 25 |