数学2B

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 数学2B
科目番号 2M05 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 材料システム工学科(2017年度以降入学生、但し、令和4年度は材料工学科を含む) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新編 高専の数学2(森北出版/田代 嘉宏 他)新編 高専の数学2問題集(森北出版/田代 嘉宏 他)ドリルと演習シリーズ 線形代数 (電気書院/TAMS)
担当教員 中村 駿介

到達目標

1.ベクトル、行列、行列式の概念を理解する。
2.ベクトル、行列、行列式に対する計算能力・応用能力を身に付ける。
3.自発的に問題解決に取り組み、また継続する姿勢を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ベクトルを理解し応用できるベクトルを理解し問題を解くことができるベクトルを理解していない
評価項目2行列を理解し応用できる行列を理解し問題を解くことができる行列を理解していない

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
本科目で学習する内容は,いわゆる線型代数と呼ばれる分野の基礎事項であり,工学を志す学生にとって,必須のものである.ベクトルおよび行列の計算に親しみつつ,背後にある抽象的な理論が理解できることを目指す.
授業の進め方・方法:
原則として,教科書通りに授業を展開する.内容が豊富であるため,授業はかなり速く進んでいくことになる.したがって,受講者には各自で復習し,教科書や問題集,ドリルを活用して問題演習を定期的にこなしていくことを要求する.
前後期の第8週,第15週以外の全ての週で小テストを1回程度行う.
注意点:
【評価方法】
■1stQの評価方法
(定期試験100点満点)×0.5+(小テスト50点満点)の合計100点で評価する.
■2ndQの評価方法
{(定期試験100点満点)×0.5+(小テスト50点満点)}×0.5+(1stQの評価点)×0.5の合計100点で評価する.
■3rdQの評価方法
(定期試験100点満点)×0.5+(小テスト50点満点)の合計100点で評価する.
■4thQの評価方法
{(定期試験100点満点)×0.5+(小テスト50点満点)}×0.25+(3rdQの評価点)×0.25+(前期の評価点)×0.5の合計100点で評価する.
4thQの評価点で60点以上を合格とする.

【定期試験の注意点】
・すべての定期試験で再試験は行わない.
・追試験の追試験は行わない.各定期試験前に、追試日および追試験を公欠により欠席する場合の対応について連絡をする.

【小テストの注意点】
・小テストは授業の最初に行う.
・小テストを公欠により受験しなかった場合、その小テストは評価に加味しない.
・小テスト予定日が遠隔授業となった場合,対面授業に戻るまで延期する.
・小テストの評価点は,(努力点3点)+(小テストの点数)×0.7の10点満点で評価する.出席と欠席では、小テストの点数が同じ0点であっても評価点は異なることに注意する.
・小テストの評価点は,各クォーターの成績評価時に50点満点に換算する.
・各クォーターで1回の課題を出し,小テストの評価点に最大で10点を加えることがある.

【それ以外の注意点】
・授業中に食べ物を食べることを禁止とする.
・教員の説明中の私語は禁止とする.
・各自,欠席・遅刻・早退回数に注意する.
・授業時間の2/3以上の参加で出席、それ以外は欠席とする。
・自分の点数管理は、各自で行うこと.(例:前期30点の場合、後期で90点を取らなければならない等の計算)
・救済措置等は、一切行わない.
・以下の授業計画は,予定であり変更が生じる場合がある.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトルとは ベクトルとは何か,これまで扱ってきた実数や複素数との違いとともに理解する.
2週 ベクトルの演算 ベクトルの和およびスカラー倍について理解する.
3週 平面ベクトルの内積 ベクトルの内積について,定義を理解する.また,内積とベクトルの平行および直交との関係を学ぶ.
4週 平面ベクトルの成分 ベクトルを成分を用いて表示する方法およびその利点を知る.
5週 直線とベクトル 直線の方程式をベクトルを用いてとらえられる.
6週 直線と法線ベクトル 直線の方程式から法線ベクトルを作れる.
7週 円とベクトル 円の方程式をベクトルを用いてとらえられる.
8週 前期前半の復習 前期前半の内容の復習をして、定着させる.
2ndQ
9週 空間の座標 空間の座標のとりかたを学ぶ.
10週 空間ベクトルの成分 空間ベクトルの成分表示を理解する.
11週 空間ベクトルの内積 空間のベクトルの内積を理解する.
12週 直線の方程式 空間における直線の方程式を平面の場合と同様にしてとらえられる.
13週 平面の方程式 平面の方程式を,ベクトルを用いてつくる.
14週 球の方程式 ベクトルを用いて球の方程式をつくる.
15週 前期後半の復習 前期後半の内容の復習をして、定着させる.
16週
後期
3rdQ
1週 行列とは
行列の積
行列を定義し,どのようなことに利用されるかを知る.
行列の和・積・スカラー倍について知り,計算できる.
2週 逆行列 逆行列とは何かを知る.
逆行列を求められる.
3週 連立一次方程式 連立一次方程式を行列を用いて解く方法を知り,実際に解ける.
4週 一次変換
一次変換の積
変換とは何かから始め,行列の積によるベクトルの変換について知る.
一次変換の合成が行列の積であることを知る.
5週 一次変換の逆変換 一次変換の逆変換が逆行列で与えられることを知る.
6週 行列式の定義 二次行列の行列式の定義を知り,計算できる.
一般の正方行列に対する行列式の定義を知り,特に三次正方行列の行列式の具体的表示を知る.
7週 行列式の性質 行列式が満たす性質を知り,計算に活かせる.
8週 後期前半の復習 後期前半の内容の復習をして、定着させる.
4thQ
9週 行列式の展開 行列式の展開を用いて,計算に活かせる.
10週 逆行列 余因子行列を用いて逆行列を計算できる.
11週 連立一次方程式 クラメルの公式について知り,計算できる.
12週 掃き出し法(1) 掃き出し法を用いて,連立方程式を解ける.
13週 掃き出し法(2) 掃き出し法を用いて,逆行列を求める.
14週 今まで学習した数学の復習 今まで学習した数学の復習をして、定着させる.
15週 後期後半の復習 後期後半の内容の復習をして、定着させる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3前1,前2,前10
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3前4,前10
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3前3,前11
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3前5,前6,前12,前13
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3前5,前6,前7,前12,前13,前14
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3後1
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3後2,後10
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3後6,後7,後9
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3後4
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3後4,後5
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3後4

評価割合

定期試験小テスト合計
総合評価割合5050100
基礎的能力5050100