材料力学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 材料力学
科目番号 3M15 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 材料システム工学科(2017年度以降入学生、但し、令和4年度は材料工学科を含む) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 ビジュアルアプローチ 材料力学(森北出版),配布プリント
担当教員 佐々木 大輔

到達目標

応力とひずみの関係について理解し,説明できる.
組合せ応力の解析ができる.
材料試験法と材料力学との関係を理解し,説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1応力とひずみの関係について理解し,それを応用できる応力とひずみの関係について理解し,説明できる.応力とひずみの関係について理解できない
評価項目2組合せ応力を理解し,それを応用できる組合せ応力の意味が理解できる.組合せ応力の意味が分からない
評価項目3材料試験法と材料力学の関係を理解し,それを応用できる,材料試験法と材料力学との関係を理解し,説明できる.材料試験法と材料力学との関係を理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械や道具はいろいろな材料から製造された部品や部材により構成されており,各部品は設計段階で力学計算を行い,壊れることのないよう適切な材料や寸法を設定している.材料力学は,その設計を行うために必要な基礎知識を学ぶものである.
授業の進め方・方法:
教科書を用いた講義を行う。講義中には演習や課題を行い、解説も行う.
材料力学には、数学や物理の基礎知識が必要である。そのため、事前学習としてそれら科目(例えば、数学は三角関数、微積分の例題、物理は力のつりあいとモーメントの例題)についてよく復習をしておくことが望ましい.
注意点:
評価方法
到達目標に記載した項目内容を主な評価基準とする.
中間試験40%,期末試験40%,提出物20%として評価し,60点以上で合格とする.
定期試験が遠隔対応となった場合は,上記の点数配分を修正する可能性がある.
変更する場合は、授業時間内のアナウンスとPDF資料の配布により告知を行う.
再試験は一度のみ実施する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 材料力学について 材料力学の概要について理解する
2週 応力とひずみ 引張応力とひずみについて理解する
荷重と応力、変形とひずみの関係について理解できる。
引張、圧縮応力(垂直応力)とひずみ、物体の変形量を計算できる。
3週 材料の性質、変形量、応力-ひずみ曲線、ヤング率、フックの法則 鉄を例として金属の一般的な性質について説明できる。
応力ひずみ曲線について理解する
材料の変形について理解する
弾性変形の変形様式の特徴、フックの法則について説明できる
降伏現象ならびに応力-歪み曲線から降伏点を求めることができる。
応力-ひずみ曲線について説明できる。
フックの法則を用いて、縦弾性係数(ヤング率)、応力およびひずみを計算できる。
4週 熱応力、曲げ応力 線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。
曲げモーメントと断面係数を用いて、曲げ応力を計算できる。
5週 せん断応力、せん断ひずみ、ねじり応力、トルク せん断応力とひずみの関係について理解する
せん断応力(接面応力)とせん断ひずみ(せん断角)を計算できる
ねじりを受ける丸棒のせん断応力を計算できる
トルクとねじりの関係を説明できる
6週 座屈荷重、安全率 荷重の種類について理解する
許容応力と安全率を説明できる
7週 力のつりあい、モーメント はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる
8週 たわみ、たわみ角、ねじり角、ねじり剛性 ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみを計算できる
軸のねじり剛性を理解して、軸のねじれ角を計算できる
たわみ角とたわみを計算できる
2ndQ
9週 トラス構造 トラス構造において変位を計算できる
10週 SFD、BMD はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる
複雑なはりの問題に対して、せん断力図と曲げモーメント図を作成できる
11週 力のつりあい、モーメント2 はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる
12週 SFD、BMD2 複雑なはりの問題に対して、せん断力図と曲げモーメント図を作成できる
13週 断面係数・断面二次モーメントの計算 断面二次モーメントおよび断面係数を計算できる
断面の位置による応力の変化について理解する
14週 座屈荷重、安全率、熱応力2 座屈荷重、安全率、熱応力を計算できる
15週 前期まとめ 前期に学習した内容について再確認する
16週
後期
3rdQ
1週 前期の振り返り ねじり変形について理解する
2週 材料強度と材料試験法 材料試験法について理解する
材料試験法と材料力学との関係を理解し,説明できる.
3週 応力変換 単軸応力の応力変換を行う
4週 応力変換2 多軸応力の応力変換ができるようになる
多軸応力の意味を説明できる。
2軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力を計算できる。
5週 ポアソン比 単軸応力状態のポアソン比を考慮した変形計算ができる
縦ひずみと横ひずみを理解し、ポアソン比およびポアソン数を説明できる。
6週 たわみの導出 簡単な曲げ問題に対して、積分をもちいたたわみ計算ができる
7週 SFD、BMD3 分布荷重の場合のSFD、BMDが作図できる
自重および衝撃荷重による応力について理解する
8週 座屈荷重、安全率、熱応力3 座屈荷重、安全率、熱応力の不静定問題を理解、計算できる
4thQ
9週 ポアソン比2 多軸応力状態のポアソン比を考慮した変形計算ができる
10週 曲げ応力の導出 簡単な曲げ問題に対して、積分計算を用いて曲げ応力計算ができる
11週 曲げの重ね合わせ問題 簡単な曲げ問題に関して、重ね合わせを用いて解くことができる
12週 断面二次モーメント、断面2次極モーメント、断面係数の計算 丸棒および中空丸棒について、断面2次極モーメントと極断面係数を計算できる
複雑な断面に対して断面二次モーメントを計算することができる
13週 薄肉円筒の問題 内圧による応力の発生について理解する
14週 座屈荷重、安全率、熱応力4 座屈荷重、安全率、熱応力の不静定問題を理解、計算できる
15週 後期まとめ これまでの学習内容について再確認する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野材料物性金属の一般的な性質について説明できる。2前2,後13,後14
材料組織弾性変形の変形様式の特徴、フックの法則について説明できる。4前2
降伏現象ならびに応力-歪み曲線から降伏点を求めることができる。4前2
力学荷重と応力、変形とひずみの関係について理解できる。4前3,前4,前5,前8,前9,前10,前11,前12,前13,後3,後4,後6,後7,後8,後9
応力-ひずみ曲線について説明できる。4前8,前9,前10,前11,前12,前13,後8,後9
フックの法則を用いて、縦弾性係数(ヤング率)、応力およびひずみを計算できる。4前7,前10,前12,前13,後4,後7,後8,後9,後10
許容応力と安全率を説明できる。4前9
荷重の方向、性質と物体の変形様式との関係について説明できる。4前4
引張、圧縮応力(垂直応力)とひずみ、物体の変形量を計算できる。4前3
縦ひずみと横ひずみを理解し、ポアソン比およびポアソン数を説明できる。4前10
せん断応力(接面応力)とせん断ひずみ(せん断角)を計算できる。4前4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4前11
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4後3
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4後5
各種の荷重が作用するはりのせん断力図と曲げモーメント図を作成できる。4後6
中立軸、中立面の意味を理解し、曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。3後8
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を計算できる。3後9
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。3後10
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4後1
トルクとねじりの関係を説明できる。4後1
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。3後2
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。3後2
多軸応力の意味を説明できる。3後12
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力を計算できる。4後12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力500000050
専門的能力2000002040
分野横断的能力100000010