到達目標
1. 相律を理解し,状態図上における自由度を説明できる。
2. てこの関係を理解し説明できる。
3. 質量%からモル%へ,モル%から質量%へそれぞれ変換できる。
4. 基本的な2成分系合金平衡状態図を理解し説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 2成分系,3成分系の合金平衡状態図における自由度を説明できる。 | 1成分系の平衡状態図上において自由度を説明できる。 | 相律を理解していない。 |
評価項目2 | 2成分系合金平衡状態図において,てこの関係を理解し説明できる。 | てこの関係の意味を理解している。 | てこの関係を理解していない。 |
評価項目3 | 3成分系以上でも質量%-モル%の変換が計算できる。 | 2成分系において質量%-モル%の変換が計算できる。 | 質量%とモル%の間での変換が全く計算できない。 |
評価項目4 | 様々な2成分系合金平衡状態図について説明できる。 | 基本的な2成分系合金平衡状態図を説明できる。 | 2成分系合金平衡状態図を理解していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
金属材料のほとんどは,複数の元素が混ざり合った合金として存在します。この合金の組織や性質を知るためには,その成分と温度の関係を表した「平衡状態図」の理解が不可欠です。本科目では,2元系合金の平衡状態図を中心にその基礎と応用について学びます。
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿って進めます。また,必要に応じてプリントを配付します。
状態図を見れば,加熱・冷却した際に変化する合金の組織を予想することができます。このため,状態図は材料開発に欠かせない,必須のツールです。本科目は「金属物理学1・2」や「金属材料学1・2」に関連する内容を含みますので,確実な理解が必要になります。
注意点:
中間試験45%,期末試験45%,レポート提出10%で評価し,合計点が100点満点中60点以上の場合を合格とします。必要に応じて再試験を実施します(但し1回のみ)が,評点は60点になります。
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【新型コロナ流行に伴って中間試験が中止された場合の評価方法】
期末試験90%,レポート提出10%で評価し,合計点が100点満点中60点以上の場合を合格とします。必要に応じて再試験を実施します(但し1回のみ)が,評点は60点になります。
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評価基準:到達目標に記載した内容を主な評価基準とします。
事前学習:次週の授業範囲を予習し,専門用語の意味などを理解しておいてください。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
はじめに |
授業の全体像を理解します。
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2週 |
相律 |
平衡や相律などの重要な用語について理解します。
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3週 |
水の状態図/純金属の状態図 |
水や純金属の状態図について理解します。
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4週 |
水と食塩の2成分系状態図 |
状態図の作成方法について理解します。
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5週 |
てこの関係 |
てこの関係について理解します。
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6週 |
モル%と質量% |
モル%と質量%の間での変換方法について理解します。
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7週 |
合金 |
固溶体や金属間化合物について理解します。
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
状態図の基本形 |
基本となる7つの状態図について理解します。
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10週 |
平衡状態図1 |
全率固溶型について理解します。
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11週 |
平衡状態図2 |
共晶反応型(固溶しあわない場合)について理解します。
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12週 |
平衡状態図3 |
共晶反応型(固溶限がある場合)について理解します。
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13週 |
平衡状態図4 |
包晶反応型や偏晶反応型などについて理解します。
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14週 |
実用合金の平衡状態図 |
Fe-C系,Al-Cu系の状態図について理解します。
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15週 |
3成分系平衡状態図 |
3成分系における合金組成の表し方を理解します。
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16週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 金属材料 | 純鉄の組織と変態について、結晶構造を含めて説明できる。 | 4 | 前3 |
材料組織 | 物質系の平衡状態について、安定状態、準安定状態、不安定状態を説明できる。 | 4 | 前4 |
ギブスの相律から自由度を求めて系の自由度を説明できる。 | 4 | 前4 |
純金属の凝固過程での過冷却状態、核生成、結晶粒成長の各段階について説明できる。 | 4 | 前4 |
2元系平衡状態図上で、てこの原理を用いて、各相の割合を計算できる。 | 4 | 前5,前10,前11,前12,前13 |
全率固溶体型の状態図を、自由エネルギー曲線と関連させて説明できる。 | 4 | 前10 |
共晶型反応の状態図を用いて、一般的な共晶組織の形成過程について説明できる。 | 4 | 前11,前12 |
包晶型反応の状態図を用いて、一般的な包晶組織の形成過程について説明できる。 | 4 | 前13 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 90 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 90 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |