1. 一般的なセラミックスの製造プロセスについて説明できる。
2. 陶磁器、ガラス、セメントの製法と性質の関係を説明できる。
3. 代表的なファインセラミックスの特徴と用途について説明できる。
概要:
我々の身の回りには、さまざまなセラミックス材料からなる工業製品がある。製品としてセラミックスが利用されるのは、金属材料や高分子材料に比べ、耐熱性、耐食性に優れた材料であると同時に、特異ある電気的、力学的、磁気的、光学的特性を有することによる。本科目では、セラミックス関連のものづくりを支える材料技術者に不可欠な「セラミックス材料学」の基礎的な知識を習得することを目標とする。
授業の進め方・方法:
教科書を用いた講義を行うが、プロジェクターを適宜使用し、補足説明に必要なパワーポイント資料やビデオ教材を提示しながら授業を進める。
本科目は、3年後期「セラミックス材料学Ⅰ」の継続科目であるため、当該授業科目で理解が不十分な内容を再度復習しておくことが望ましい。
注意点:
毎回、授業終了時に次回の授業内容を知らせるので、教科書の対応する範囲を事前に予習しておくこと。
2回の定期試験(中間試験:50%、期末試験:50%)を100%として総合評価し、100点満点で60点以上を合格とする。
再試験は、授業内容のすべてを試験範囲として1回のみ実施する。
到達目標に記載した項目の基礎的な内容の理解度を主な評価基準とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業ガイダンス |
本科目の学習意義と目的を理解する。
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2週 |
セラミックスの製造プロセスⅠ |
セラミックスの原料を知り、固相法による原料粉末の合成について理解する。
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3週 |
セラミックスの製造プロセスⅡ |
液相法による原料粉末の合成について理解する。
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4週 |
セラミックスの製造プロセスⅢ |
気相法による原料粉末の合成および成形について理解する。
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5週 |
セラミックスの製造プロセスⅣ |
焼結および単結晶の育成について理解する。
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6週 |
陶磁器Ⅰ |
陶磁器の種類、原料、製法について理解する。
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7週 |
陶磁器Ⅱ |
釉薬と絵付け、耐火れんがについて理解する。
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8週 |
中間試験 |
理解が不十分な内容を復習し、理解度の向上を図る。
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2ndQ |
9週 |
ガラスⅠ |
ケイ酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス、リン酸塩ガラスの製法と性質について理解する。
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10週 |
ガラスⅡ |
光ファイバー、結晶化ガラスの製法と性質について理解する。
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11週 |
セメントⅠ |
セメントとコンクリートの製法と性質について理解する。
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12週 |
セメントⅡ |
コンクリート、いろいろなセメント、セメント・コンクリートと環境問題について理解する。
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13週 |
ファインセラミックスⅠ |
ファインセラミックスの特徴を把握し、高強度セラミックス、セラミックスと熱について理解する。
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14週 |
ファインセラミックスⅡ |
誘電セラミックス、導電セラミックス、磁性セラミックスの性質について理解する。
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15週 |
ファインセラミックスⅢ |
バイオセラミックス、環境・エネルギーとセラミックスについて理解する。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 無機材料 | セラミックス、金属材料、炭素材料、複合材料等、無機材料の用途・製法・構造等について説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15 |
単結晶化、焼結、薄膜化、微粒子化、多孔質化などに必要な材料合成法について説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前8,前13,前14,前15 |
複合材料 | 複合材料の発展や分類について説明できる。 | 4 | 前1,前8,前11,前12,前13,前14,前15 |
ガラス繊維、炭素繊維の製造法を説明できる。 | 4 | 前10,前13 |