材料工学概論

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 材料工学概論
科目番号 4M20 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 材料システム工学科(2017年度以降入学生、但し、令和4年度は材料工学科を含む) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:4年生が履修する際に利用する教科書を使用する
担当教員 山本 郁

到達目標

1.材料化学の基礎的事項の習得
2.金属物理学の基礎的事項の習得
3.物理化学の基礎的事項の習得
4.材料組織学の基礎的事項の習得
5.セラミックス材料学の基礎的事項の習得

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1材料化学の基礎的事項について理解し,それを応用できる材料化学の基礎的事項について理解できる材料化学の基礎的事項について理解できない
評価項目2金属物理学の基礎的事項について理解し,それを応用できる金属物理学の基礎的事項について理解できる金属物理学の基礎的事項について理解できない
評価項目3物理化学の基礎的材料組織学の基礎的事項について理解し,それを応用できる物理化学の基礎的材料組織学の基礎的事項について理解できる物理化学の基礎的材料組織学の基礎的事項について理解できない
評価項目4材料組織学の基礎的事項について理解し,それを応用できる材料組織学の基礎的事項について理解できる材料組織学の基礎的事項について理解できない
評価項目5セラミックス材料学の基礎的事項について理解し,それを応用できるセラミックス材料学の基礎的事項について理解できるセラミックス材料学の基礎的事項について理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
普通高等学校などからの4年生時に編入してきた学生を対象にして,材料工学科の3年生時までに習得する専門科目の要点を理解させる。
授業の進め方・方法:
各科目の要点を講義する。
それぞれの科目ともかなり少ない講義回数となるため,予習復習を行うことが重要となる。
注意点:
到達目標に記載した内容を主な評価基準とする.
各教員が課す課題や授業の取り組み状況を総合的に判断し,60点以上を合格とする.
再試験は行わない.
次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味等を理解しておくこと

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス この講義についての概要を理解できる
2週 材料化学の基礎1 材料化学の基礎について理解できる
3週 材料化学の基礎2 材料化学の基礎について理解できる
4週 金属物理学の基礎1 金属物理学の基礎について理解できる
5週 金属物理学の基礎2 金属物理学の基礎について理解できる
6週 金属物理学の基礎3 金属物理学の基礎について理解できる
7週 物理化学の基礎1 物理化学の基礎について理解できる
8週 物理化学の基礎2 物理化学の基礎について理解できる
2ndQ
9週 物理化学の基礎3 物理化学の基礎について理解できる
10週 材料組織学の基礎1 材料組織学の基礎について理解できる
11週 材料組織学の基礎2 材料組織学の基礎について理解できる
12週 材料組織学の基礎3 材料組織学の基礎について理解できる
13週 セラミックス材料学の基礎1 セラミックス材料学の基礎について理解できる
14週 セラミックス材料学の基礎2 セラミックス材料学の基礎について理解できる
15週 セラミックス材料学の基礎3 セラミックス材料学の基礎について理解できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野材料物性金属の一般的な性質について説明できる。2
原子の結合の種類および結合力や物質の例など特徴について説明できる。2
結晶構造の特徴の観点から、純金属、合金や化合物の性質を説明できる。2
結晶系の種類、14種のブラベー格子について説明できる。2
ミラー指数を用いて格子方位と格子面を記述できる。2
代表的な結晶構造の原子配置を描き、充填率の計算ができる。2
X線回折法を用いて結晶構造の解析に応用することができる。1
金属材料製銑および製鋼工程について、原料ならびに主設備、主な炉内反応を説明できる。1
純鉄の組織と変態について、結晶構造を含めて説明できる。1
炭素鋼の状態図を用いて標準組織および機械的性質を説明できる。1
炭素鋼の焼なましと焼ならしについて冷却速度の違いに依存した機械的性質の変化を説明できる。1
炭素鋼の焼入れの目的と得られる組織、焼入れによる機械的性質の変化を説明できる。1
焼入れた炭素鋼の焼戻しの目的とその過程に関する知識を活用し、焼入れ焼き戻しによる機械的性質の変化を説明できる。1
合金鋼の状態図の読み方を利用して炭化物の種類や析出挙動を説明できる。1
合金鋼の添加元素と機械的性質に関する知識を利用して、合金鋼の用途を選択できる。1
状態図を用いて、鋳鉄の性質および組織について説明できる。1
純銅の強度的特徴、物理的、化学的性質について説明できる。1
黄銅や青銅について、その成分および特徴を理解し、適切な合金を応用できる。1
アルミニウムの強度的特徴、物理的・化学的性質について説明できる。1
鋳造用・展伸用アルミニウムについて、その成分や熱処理による組織学的変化の観点から適切な合金を応用できる。1
有機材料有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。1
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造と名前の変換ができる。1
σ結合とπ結合について説明できる。1
混成軌道を用い物質の形を説明できる。1
ルイス構造を書くことができ、それを反応に結びつけることができる。1
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。1
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。1
構造異性体、幾何異性体、鏡像異性体などについて説明できる。1
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。1
無機材料原子の構成粒子を理解し、原子番号、質量数、同位体について説明できる。1
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比などの基本的な計算ができる。1
酸化還元の知識を用いて酸化還元の反応式から酸化剤、還元剤の濃度等の計算ができる。1
イオン化傾向と電池の電極および代表的な電池について説明できる。1
代表的な非金属元素の単体と化合物の性質を説明できる。1
代表的な金属元素の単体と化合物の性質を説明できる。1
セラミックス、金属材料、炭素材料、複合材料等、無機材料の用途・製法・構造等について説明できる。1
単結晶化、焼結、薄膜化、微粒子化、多孔質化などに必要な材料合成法について説明できる。1
材料組織点欠陥である空孔、格子間原子、置換原子などを区別して説明できる。1
線欠陥である刃状転位とらせん転位を理解し、変形機構と関連して説明できる。1
面欠陥である積層欠陥について説明できる。1
物質系の平衡状態について、安定状態、準安定状態、不安定状態を説明できる。1
弾性変形の変形様式の特徴、フックの法則について説明できる。1
回復機構および回復に伴う諸特性の変化を説明できる。1
物理化学エントロピーの定義を理解し、不可逆過程におけるエントロピー生成について説明できる。1
力学荷重と応力、変形とひずみの関係について理解できる。1
応力-ひずみ曲線について説明できる。1
製図図面の役割と種類を説明できる。1
線の種類と用途を説明できる。1
品物の投影図を正確にかくことができる。1
製作図のかき方を理解できる。2
図形に寸法を記入することができる。2
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。2
部品のスケッチ図をかくことができる。2
CADシステムの役割と構成を説明できる。2
CADシステムの基本機能を理解し、利用して作図できる。2
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの図面を作成できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00050050100
基礎的能力0005003080
専門的能力000001010
分野横断的能力000001010