1. 有機化合物の命名ができる。
2. 簡単な有機化学反応が説明できる。
3. 代表的な有機化合物の性質が説明できる。
概要:
一般化学系科目,基礎材料化学,材料化学Ⅰで学んだ学習内容を礎にして,特に有機化学について学習する。
また,付加価値の高い工業製品を製造していく上で必要な関連科目に通じる基礎的な内容について学習する。
授業の進め方・方法:
講義は、教科書に従って進める。
予習・復習を十分行うとともに、適宜、教科書の演習問題を自習すること。
1,2年生で学んだ化学Ⅰ,化学Ⅱおよび基礎材料化学とも深く関連しているので,必要に応じて再度見直しすること。
次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味等を理解しておくこと。
注意点:
定期試験(中間試験45%+期末試験45%)90%、小テスト・課題等10%として評価する。
再試験は年度末に1回のみ行い、100点満点で60点以上を合格とするが、最終成績は60点とする。
到達目標に記載した項目の基礎的な内容と理解度とその基本的活用度を評価基準とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス~有機化学とは何か~ |
有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。 原子の構成を理解し、説明できる。
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2週 |
有機化合物の構造と結合 |
原子軌道、電子配置、共有結合を説明できる 酸と塩基の定義(ブレンステッド,ルイス)を説明できる
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3週 |
混成軌道 |
炭素の混成軌道を理解し、それを用いて分子の形を説明できる
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4週 |
混成軌道 |
炭素の混成軌道を用いて、分子の形を説明できる
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5週 |
アルカン |
IUPAC命名法に基づき、炭化水素の構造と名前の変換ができる
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6週 |
アルカン |
アルカン分子の三次元的な構造がイメージでき、立体配座を説明できる
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7週 |
中間試験 |
これまでの内容を復習する
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8週 |
シクロアルカン |
シクロアルカンの構造と性質を説明できる。
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2ndQ |
9週 |
シクロアルカン |
シクロアルカンのシスートランス異性を説明できる
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10週 |
アルケンと共役ジエン |
アルケンの構造を理解し、シスートランス異性及びE,Z命名法を説明できる
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11週 |
アルケンと共役ジエン |
求電子付加反応を説明できる
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12週 |
アルキン |
アルキンの代表的な反応を説明できる。
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13週 |
芳香族化合物1 |
ベンゼン環の安定性と特徴を説明できる
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14週 |
芳香族化合物2 |
ベンゼンの求電子置換反応を説明できる
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15週 |
芳香族化合物3 |
置換基を持つベンゼン誘導体の求電子置換反応に関して、反応の特徴を説明できる
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
立体化学 |
分子の三次元的な構造がイメージでき、鏡像異性体について説明できる
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2週 |
立体化学 |
R,S表示法を理解し、化合物の立体化学を正しく表示できる
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3週 |
ハロゲン化アルキル1 |
ハロゲン化アルキルの性質を理解し、求核置換反応を概説できる
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4週 |
ハロゲン化アルキル2 |
求核置換反応(SN2, SN1反応)を理解し、特徴を説明できる
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5週 |
ハロゲン化アルキル3 |
脱離反応(E2, E1反応)を理解し、特徴を説明できる
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6週 |
アルコールとフェノール |
アルコールとフェノールの物理的性質を説明できる
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7週 |
アルコールとフェノール |
アルコールとフェノールの反応について説明できる
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
エーテル |
エーテルの性質および代表的な反応を説明できる。
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10週 |
アルデヒドとケトン |
カルボニル化合物の性質を理解し、反応の特徴を説明できる
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11週 |
アルデヒドとケトン |
カルボニル化合物の性質を理解し、反応の特徴を説明できる
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12週 |
カルボン酸とその誘導体 |
カルボン酸の構造を理解し、物理的性質を説明できる
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13週 |
カルボン酸とその誘導体 |
カルボン酸誘導体の種類を理解し、性質を説明できる
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14週 |
高分子化合物 |
高分子がどのようなものか説明できる
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15週 |
高分子化合物 |
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。 | 4 | |
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。 | 4 | |
物質が原子からできていることを説明できる。 | 4 | 前1 |
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 4 | 前1 |
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 4 | |
純物質と混合物の区別が説明できる。 | 4 | |
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。 | 4 | |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 4 | 前1,前2 |
同位体について説明できる。 | 4 | 前1 |
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。 | 4 | |
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。 | 4 | 前3,前4 |
価電子の働きについて説明できる。 | 4 | 前3,前4 |
原子のイオン化について説明できる。 | 4 | 前2 |
代表的なイオンを化学式で表すことができる。 | 4 | 前2 |
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。 | 4 | 前1,前2 |
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。 | 4 | 前2 |
イオン式とイオンの名称を説明できる。 | 4 | 前2 |
イオン結合について説明できる。 | 4 | 前2 |
共有結合について説明できる。 | 4 | 前2,前3 |
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。 | 4 | 前2,前4 |
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。 | 4 | 前4 |
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。 | 4 | 前2 |
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。 | 4 | |
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。 | 4 | |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。 | 4 | |
酸化還元反応について説明できる。 | 4 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 有機材料 | 有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。 | 4 | 前1,前5 |
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造と名前の変換ができる。 | 4 | 前5,前6 |
σ結合とπ結合について説明できる。 | 4 | 前3,前4,前10,前12,前13 |
混成軌道を用い物質の形を説明できる。 | 4 | 前4,前13 |
ルイス構造を書くことができ、それを反応に結びつけることができる。 | 4 | 後3 |
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。 | 4 | 前6,前8,前14 |
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。 | 4 | 前6,前8 |
構造異性体、幾何異性体、鏡像異性体などについて説明できる。 | 4 | 前6,前9,後1 |
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。 | 4 | 前6,後2 |
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。 | 4 | 前15,後5,後6,後7,後9,後11,後12,後13 |
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。 | 4 | 後6,後10 |
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。 | 4 | 前11,後3,後4,後5 |
高分子化合物がどのようなものか説明できる。 | 4 | 後14,後15 |
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。 | 4 | 後14,後15 |
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。 | 4 | |
高分子の熱的性質を説明できる。 | 4 | |