概要:
将来、生産活動の場に直接または間接的に携わる技術者は、社会に提供する製品やサービスに対し、顧客の要求がますます厳しくなることを意識しなければならない。顧客要求の一つである品質に関する知識は、単に「ものづくり」の現場にとどまらず、技術開発・設計・販売・サービスとあらゆる場面で有用である。本科目では、品質の基本を理解することから始め、最終的には、技術開発・設計段階で高度な品質を作り込む品質工学のパラメータ設計法について学ぶ。
実務経験のある教員による授業科目:この科目は、企業で機械部品材料の研究開発、熱処理・表面処理技術を担当していた教員により、その品質管理に関する経験を活かして現場での技術の事例を含めた講義を行うものである。
授業の進め方・方法:
1.座学、テキストを中心とする講義
2.ものづくり現場における品質に係る話題を提供し、その解決方法について議論する
3.品質工学のパラメータ設計
4.パラメータ設計法の実習および解析方法の講義
注意点:
定期試験(中間+期末)80%、課題レポート20%を目安にとして評価
再試験は必要に応じて行う
評価基準:到達目標に記載した内容を主な評価基準とする試験を実施し、60点以上を合格とする
次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味等を理解しておくこと。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | 後1,後2 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | 後1,後2 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 4 | 後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 4 | 後1,後2,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | 後1,後2 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 4 | 後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12 |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 4 | 後2,後6 |
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。 | 2 | 後3,後13,後14,後15 |
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。 | 3 | 後3,後13,後14,後15 |
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 2 | |
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。 | 2 | |
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。 | 2 | 後3,後4,後13,後14,後15 |
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。 | 2 | 後3,後4,後13,後14,後15 |
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。 | 2 | 後3,後13,後14,後15 |
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。 | 2 | 後3,後13,後14,後15 |
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。 | 3 | 後3,後13,後14,後15 |
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。 | 3 | 後3,後13,後14,後15 |
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。 | 2 | 後3,後13,後14,後15 |
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。 | 2 | 後3,後13,後14,後15 |