科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 地理
科目番号 0110 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 材料システム工学科(2017年度以降入学生、但し、令和4年度は材料工学科を含む) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『標準 高等地図』帝国書院、 『図説 地理資料 世界の諸地域Now』帝国書院  その他適宜プリントを配布します
担当教員 永吉 守

到達目標

1.現代社会を生きていくために有益な地理学・文化人類学的な知識と視点を身につける。(地理は暗記科目ではない!)。
2.世界および日本の地理的事象と社会文化的多様性を認識し、グローバルな感性を身につける。
3.現代社会の諸問題を解決にみちびく糸口となるような、実践的思考、行動力、発言力を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.現代社会を生きるための地理学的知識・視点現代社会の諸問題を地理学的に把握できている。現代社会の諸問題をおぼろげながらも地理学的に把握できている。現代社会の諸問題を地理学的に把握できていない。
2.グローバルな視点グローバルとローカルが融合したグローカル的視点を把握し、多様性を認める。グローバルな視点をある程度持ちうるが限定的である。グローバルな視点を持ち合わせていない。
3.現代社会の諸問題への思考・発言・行動力地理学的感覚と現代社会の諸問題とをリンクして把握している。地理学的感覚と現代社会の諸問題とのリンクした把握が限定的である。地理学的感覚と現代社会の諸問題との把握がばらばらである。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現代社会を生きるための地理学
 みなさん方が社会に出てから必要となる、社会的な基礎知識としての地理について、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。この講義では主に人文地理学とその周辺学問を通じて、社会や文化の多様性や現代社会の諸問題に対するものの見方・基礎知識・問題解決への実践的思考力を身につけていきたいと思います。
授業の進め方・方法:
講義を中心としますが、内容によっては演習、ワークショップ、発表などを導入します。地図帳は随時使います。新聞やニュースは毎日批判的に読み・視聴してください。「受身」の授業態度では不充分です。課題・宿題を与えることがあるので、準備して講義に臨んでください。わからないことは積極的に講師にきいてください。
注意点:
私語、劣悪な授業態度については聴きたい人の迷惑になるので厳禁、大幅減点の対象とします。
指示された以外のスマートホンや携帯電話等操作、漫画等も当然厳禁です(文系科目だからといってナメないこと)。
評価については、定期試験(前期末試験+後期末試験)÷2として評価する(受講態度や発表等による加減点あり)。
評価基準:60点以上を合格とする。なお、再試験は特別な事情がある場合を除き、行わない。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション 年間の地理の講義の概要・進め方・注意点を把握する
2週 「地理」とは何か?その1 「地理」および「地理学」の概念がわかる
3週 「地理」とは何か?その2(地理学史) 地理学の歴史の一端を知る
4週 「地理」とは何か?その3(地理学史) 地理学の歴史の一端を知る
5週 地図についてその1 地図による地理学的空間把握を理解する
6週 地図についてその2 地図の目的・種類・図法等を理解する。現代ではGIS等の電子的情報が積極活用されていることを理解する。
7週 地図についてその3 GISの概念や利用のされかた、利用の仕方を理解する。
8週 社会について 教科や科目名としてではなく、人文社会科学的な意味での社会概念を把握する。
2ndQ
9週 6月の2つの記念日と地理 6月には地理に関連するトピック的記念日が存在していることを認識/再認識する。
10週 地域について 地理学上重要な概念としての地域について、主体による空間把握やその範囲と関連づけて考える。
11週 文化について 文化の学問的意味と用法について社会の語と関連付けて把握する。
12週 民族集団・エスニシティについて 民族集団やエスニシティの概念を把握し、我々の生活の中にもそのような状況が存在することを把握する。
13週 民族集団の事例 民族集団の事例を紹介し、日本の中のエスニックマイノリティの状況を把握する。
14週 民族集団と多文化共生 民族集団とエスニックマイノリティの状況から、多文化共生を考える。
15週 まとめ 前期講義を総合的に把握する。
16週 (試験)
後期
3rdQ
1週 観光について 観光を地理学的に把握する。
2週 ワークショップについて 地域社会をより積極的に運営するための手法としてのワークショップとは何か把握する。
3週 グローバリゼーションについて グローバリゼーションについて、その事象の多様性と市民生活に浸透していることを把握する。
4週 ワークショップ手法その1 ワークショップを模擬的に実習し、グローバリゼーションをふまえた観光ワークショップに備える。
5週 グローバリゼーションと観光その1 海外旅行写真を閲覧し、その中からグローバリゼーションの諸相を把握する。
6週 グローバリゼーションと観光その2
海外旅行写真を閲覧し、その中からグローバリゼーションの諸相を把握する。
7週 グローバリゼーションと観光その3 海外旅行写真を閲覧し、その中からグローバリゼーションの諸相を把握する。
8週 ワークショップ手法その2 ワークショップを模擬的に実習し、グローバリゼーションを踏まえた観光ワークショップに備える。
4thQ
9週 模擬旅行代理店演習その1 グローバルゼーションをふまえた観光ワークショップとして模擬旅行代理店の観光パンフレットを作成する。
10週 模擬旅行代理店演習その2 グローバルゼーションをふまえた観光ワークショップとして模擬旅行代理店の観光パンフレットを作成する。
11週 模擬旅行代理店演習その3 グローバルゼーションをふまえた観光ワークショップとして模擬旅行代理店の観光パンフレットを作成する。
12週 模擬旅行代理店発表その1 模擬旅行代理店としての観光パンフレットをグループでプレゼンテーションする。
13週 模擬旅行代理店発表その2 模擬旅行代理店としての観光パンフレットをグループでプレゼンテーションする。
14週 地域で地域を考える 地理学的視点としての地域というテーマでグローバルかつローカルな地域社会問題解決について考える。
15週 まとめ 年間講義を総合的に把握する。
16週 (試験)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地歴産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。2
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。2
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。2
日本を含む世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的または地理的観点から理解できる。2
国家間や国家内で見られる、いわゆる民族問題など、文化的相違に起因する諸問題について、地理的または歴史的観点から理解できる。2
文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。2
公民哲学者の思想に触れ、人間とはどのような存在と考えられてきたかについて理解できる。1
諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。1
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。2
民主政治の基本的原理、日本国憲法の成り立ちやその特性について理解できる。1
資本主義経済の特質や財政・金融などの機能、経済面での政府の役割について理解できる。1
現代社会の政治的・経済的諸課題、および公正な社会の実現に向けた現在までの取り組みについて理解できる。2
地歴・公民現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。2
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。2
今日の国際的な政治・経済の仕組みや、国家間の結びつきの現状とそのさまざまな背景について理解できる。2
環境問題、資源・エネルギー問題、南北問題、人口・食糧問題といった地球的諸課題とその背景について理解できる。2
国際平和・国際協力の推進、地球的諸課題の解決に向けた現在までの取り組みついて理解できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000