科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 地学
科目番号 0113 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 材料システム工学科(2017年度以降入学生、但し、令和4年度は材料工学科を含む) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「地学基礎」数研出版
担当教員 藤本 晶子

到達目標

1.宇宙のタイムスケール、空間スケールを理解し、時空間的な宇宙の広がりについて説明できる。
2.大気の変動という観点から、日本の気象変化について説明することができる。
3.地震と火山噴火のメカニズムについて説明することができる。
4.各年代の古生物、古環境について説明できる。
5.地球の環境問題、日本の自然災害について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1宇宙のタイムスケール、空間スケールを理解し、時空間的な宇宙の広がりについて説明できる。さらに、太陽系の進化について説明することができる。宇宙のタイムスケール、空間スケールを理解し、時空間的な宇宙の広がりについて説明できる。宇宙のタイムスケール、空間スケールを理解し、時空間的な宇宙の広がりについて説明できない。
評価項目2大気の変動という観点から、日本の気象変化について説明することができる。さらに、大気圏の構造についても説明できる。大気の変動という観点から、日本の気象変化について説明することができる。大気の変動という観点から、日本の気象変化について説明することができない。
評価項目3地震と火山噴火のメカニズムについて説明することができ、さらに地球内部の構造と関係付けて説明できる。地震と火山噴火のメカニズムについて説明することができる。地震と火山噴火のメカニズムについて説明することができない。
評価項目4地球史の出来事(古生物、古環境)を時系列通りに正しく説明できる。各年代の古生物、古環境について説明できる。各年代の古生物、古環境について説明できない。
評価項目5地球の環境問題、日本の自然災害について説明できる。さらに、防災についても、地学の知識から説明できる。地球の環境問題、日本の自然災害について説明できる。地球の環境問題、日本の自然災害について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
私たちが生活する地球は、広大な宇宙を構成する天体の1つであるとともに、太陽と個体としての地球、並びに地球上の大気現象が相互に結びつき合う複雑な体系を有します。我々の日常生活に最も密接に関わる地学現象(日々の天気・豪雪雨・地震など)とうまく付き合い、日々の生活を豊かにするためにも、地学的な観点において地球の成り立ちやその特徴を理解し、確かな知識を身に付けることは非常に有用です。この授業では、地学的知識を体得すると同時に、身近な地学現象について自ら考え・分析できるようになることを目的とします。
授業の進め方・方法:
太陽系における惑星としての地球、宇宙の構成・誕生、太陽と地球の相互作用、地球の気象現象、地球内部(地震・火山)の順に、地球の外側から内側に向かって段階的に地学的な基礎知識・概念を習得した後、地球の古環境、地球環境問題、日常の天気、自然・地震災害と授業を進める。板書を中心に、教科書の図を参照するとともに、必要に応じて映像教材を用いて説明します。
注意点:
授業の進め方は教科書の記載順序と異なるとともに、一部記載のない事項についても取り扱うので、しっかりとノートを取りながら受講してください。
中間試験50%、期末試験50%として評価する。再試験は行わない。評価基準:60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 天文(1):太陽系の構成 太陽系が太陽を中心にそのまわりを周回する惑星・小天体で形成されることを理解する
2週 天文(2):地球型惑星と木星型惑星の比較 地球型惑星と木星型惑星の相違点を列挙して分類できる
3週 天文(3):太陽系の小天体 太陽系の小天体の種類を列挙し、その違いを説明できる
4週 天文(4):太陽系と地球の形成過程 太陽系の形成過程を知るとともに、地球の形成過程について説明できる
5週 天文(5):太陽の誕生・進化・終焉、(宇宙の物質循環) 太陽をはじめとする恒星の一生を説明できる
6週 天文(6):宇宙の構造と銀河系 地球が宇宙のどこにあるか、宇宙の構造の観点から説明できる
7週 天文(7):宇宙の誕生 宇宙の始まりについて説明できる
8週 気象(1):大気圏の層構造 大気圏の層構造を知る
2ndQ
9週 気象(2):対流圏の特徴 飽和水蒸気圧と高度の関係を説明できる
10週 気象(3):雲のできかた 雲のできるしくみを説明できる
11週 気象(4):地球の熱収支 地球全体では太陽放射と地球放射がエネルギーバランスしていることを理解する。
12週 気象(5):大気の大循環 熱収支の偏りが原因で大気の大循環がおこるしくみを説明できる
13週 気象(6):台風の発生とその進路 台風が発生して日本付近を通過するに至る一連の過程を説明できる。
14週 気象(7):海洋の大循環 海洋の大循環が、海水温の鉛直分布に因ることを理解する。
15週 気象(8):日本の天気 日本の四季を決める要素である大陸と海の影響について季節毎の違いを説明できる
16週
後期
3rdQ
1週 地殻変動(1):地球内部の構造 地球内部の層構造を説明できる
2週 地殻変動(2):プレートテクトニクスとプルームテクトニクス 超大陸の分裂・結合をプレートテクトニクスとプルームテクトニクスの観点から説明できる
3週 地殻変動(3):地震の分布とメカニズム 日本付近における地震の分布と発生メカニズムを種類別に説明できる
4週 地殻変動(4):地震の尺度と震源 震源からの距離と、マグニチュードと震度との関係を区別して説明できる
5週 地殻変動(5):火山の分布とメカニズム 日本付近における火山の分布と発生メカニズムを説明できる
6週 地殻変動(6):火山の地形 火山噴火様式と火山地形の関係を説明できる
7週 地殻変動(7):岩石の循環 ~火成岩・堆積岩・変成岩~ 岩石の循環について説明できる
8週 地殻変動(8):地層の形成 ~風化と河川の働き~ 河川の働きによる地層形成のしくみを説明できる
4thQ
9週 地球史(1):先カンブリア時代 酸素の増加と生物の誕生の関係について説明できる
10週 地球史(2):古生代 オゾン層の形成と生物の上陸の関係について説明できる
11週 地球史(3):中生代 大量絶滅と古生物の進化を関連付けて説明できる
12週 地球史(4):新生代 地殻変動が古生物の繁栄・進化に関係していることを説明できる
13週 地球史(5):人類の進化 人類進化の過程を時系列に沿って説明できる
14週 地球環境問題 地球環境問題を列挙することができる
15週 日本の自然災害 地震災害、火山災害、気象災害の具体的な例を列挙できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。2
人文・社会科学社会地歴人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。2
地歴・公民環境問題、資源・エネルギー問題、南北問題、人口・食糧問題といった地球的諸課題とその背景について理解できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000