到達目標
1. き裂先端の特異応力場および応力拡大係数を理解し、説明できる。
2. エネルギー解放率、小規模降伏条件、J積分、き裂開口変位について説明できる。
3. 脆性破壊や金属疲労寿命について線形破壊力学を用いた評価ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | き裂先端の特異応力場および応力拡大係数を理解し、説明できる。 | 応力拡大係数を理解し、説明できる。 | 応力拡大係数を説明できない。 |
評価項目2 | エネルギー解放率、小規模降伏条件、J積分、き裂開口変位について説明できる。 | エネルギー解放率および小規模降伏条件について説明できる。 | エネルギー解放率および小規模降伏条件について説明できない。 |
評価項目3 | 脆性破壊や金属疲労寿命について線形破壊力学を用いた評価ができる。 | 脆性破壊や金属疲労寿命について線形破壊力学を用いた評価ができる。 | 脆性破壊や金属疲労寿命について線形破壊力学を用いた評価ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本科目の目的はき裂材の強度評価方法を修得することである。き裂先端の弾性応力場、応力拡大係数、エネルギー解放率、き裂開口変位、J積分、き裂先端の塑性域、小規模降伏条件といった線形破壊力学の基本的考え方を理解するとともに、脆性破壊条件や疲労き裂伝ぱ則などの評価方法について学ぶ。そして、それらを実構造に適用できる能力を養う。
授業の進め方・方法:
できるだけ図を用いて視覚的に理解しやすいように実施する。演習を適宜実施する。受講態度が悪い場合は退出を求める。本科目は学修単位科目であるので、授業時間以外の学修として演習レポートを課す。
注意点:
定期試験を80%、演習や課題を20%として評価する。60点以上を合格とする。必要に応じて再試験を行う。
毎回の演習をレポートとして提出すること。次回の予習を行い、専門用語や疑問点を把握しておくこと。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
線形破壊力学の概要と相似則 |
線形破壊力学における相似則について説明できる。
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2週 |
き裂先端の弾性応力場と変形 |
き裂先端の弾性応力場と変形について説明できる。
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3週 |
応力拡大係数 |
応力拡大係数の概念について説明できる。
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4週 |
応力拡大係数の例 |
応力拡大係数の資料を用いて、種々の応力拡大係数を計算できる。
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5週 |
Griffithの脆性破壊理論 |
エネルギー解放率について説明できる。
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6週 |
J積分 |
J積分について説明できる。
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7週 |
き裂先端の降伏域 |
き裂先端の降伏現象について説明できる。
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8週 |
小規模降伏条件 |
小規模降伏条件について説明できる。
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4thQ |
9週 |
破壊靭性試験 |
破壊靭性試験の概要について説明できる。
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10週 |
破壊靭性に影響する種々の要因 |
破壊靭性に影響する要因と傾向について説明できる。
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11週 |
金属疲労のメカニズム |
金属疲労のメカニズムについて説明できる。
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12週 |
疲労き裂伝ぱ |
疲労き裂伝ぱ則を用いて疲労寿命を計算できる。
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13週 |
き裂の不安定成長と停止 |
R曲線の考え方を説明できる。
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14週 |
Leak before failureの考え方 |
LBF(LBB)について説明できる。
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15週 |
腐食環境下におけるき裂進展 |
SCCについて説明できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 材料 | 脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。 | 3 | 後1,後5,後6,後9,後10,後13 |
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。 | 3 | 後11,後12,後14 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 25 |
専門的能力 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 | 75 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |