応用流動工学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用流動工学
科目番号 6A19 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械・電気システム工学専攻(機械工学コース) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 JSMEテキストシリーズ「流体力学」(日本機械学会)
担当教員 谷野 忠和

到達目標

・粘性法則と,それに関わるナビエ・ストークスの式の取り扱い方を理解する。
・ポテンシャル流れと,それに関わる流動現象の数学的な取り扱い方を理解する。
・圧縮性流れと,それに関わる現象を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1粘性法則と,それに関わるナビエ・ストークスの式の取り扱い方を理解し、基本的な問題を解くことができる。粘性法則と,それに関わるナビエ・ストークスの式の取り扱い方を理解し、基本的な問題をある程度解くことができる。粘性法則と,それに関わるナビエ・ストークスの式の取り扱い方の理解が不十分で、基本的な問題を解くことができない。
評価項目2ポテンシャル流れと,それに関わる流動現象の数学的な取り扱い方を理解し、基本的な問題を解くことができる。ポテンシャル流れと,それに関わる流動現象の数学的な取り扱い方を理解し、基本的な問題をある程度解くことができる。ポテンシャル流れと,それに関わる流動現象の数学的な取り扱い方の理解が不十分で、基本的な問題を解くことができない。
評価項目3圧縮性流れと,それに関わる現象を理解し、基本的な問題を解くことができる。圧縮性流れと,それに関わる現象を理解し、基本的な問題をある程度解くことができる。圧縮性流れと,それに関わる現象の理解が不十分で、基本的な問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
流動現象の基礎理論と,その応用について幅広く知識を取得させる。流体現象を深く理解し,理論的な説明と解釈を容易にして,流体を取り扱うために必要な技術力と応用力を身につける。
授業の進め方・方法:
予習および復習がしやすいように教科書を中心とした講義を行う。まず,流体に関する現象をなるべく身近な例で解説し,それらの現象の捉え方,考え方が身につけられるように解説を加える。できるだけ多くの図表や実用的な数式を用いて,現象を理解し,定量的に表現できるように進める。また,自ら演習問題を解くなど,予習・復習をして授業内容の理解に努めることが不可欠である。
注意点:
本科目は,学修単位科目であるので,授業時間以外での学修が必要であり,これを課題として課す。
評価基準:60点以上を合格とする。
評価方法:期末の定期試験100%として評価する。
再試験は必要に応じて,期末試験後に1回のみ行う。
本科目は学修単位であるので,授業時間以外での学修(予習・復習)が必要であり,必要に応じて課題を課す。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 連続の式 局所的な流体運動の表し方(連続の式)を説明できる。
2週 粘性法則 局所的な流体運動の表し方(粘性法則)を説明できる。
3週 ナビエ・ストークスの式(運動量保存則,ナビエ・ストークスの式の近似) ナビエ・ストークスの式の基本的な考え方を説明できる。
4週 ナビエ・ストークスの式(境界条件,移動および回転座標),オイラーの式 ナビエ・ストークスの式の基本的な考え方を説明できる。
5週 演習問題(流体の運動方程式) 演習問題を通して,流体の運動方程式の考え方を理解する。
6週 ポテンシャル流れの基礎式,速度ポテンシャル,流れ関数 ポテンシャル流れの基礎式,速度ポテンシャル,流れ関数を説明できる。
7週 複素ポテンシャル,基本的な2次元ポテンシャル流れ 複素ポテンシャルを用いて,基本的な2次元ポテンシャル流れを表せる。
8週 円柱周りの流れ,ジューコフスキー変換 複素ポテンシャルを用いて,円柱周りの流れ,ジューコフスキー変換を表せる。
2ndQ
9週 演習問題(ポテンシャル流れ) 演習問題を通して,ポテンシャル流れの考え方を理解する。
10週 マッハ数による流れの分類,圧縮性流れの基礎式 マッハ数による流れの分類,圧縮性流れの基礎式を説明できる。
11週 圧縮性流れの基礎式(連続の式,運動方程式,運動量の式,エネルギーの式,流線とエネルギーの式) 圧縮性流れの基礎式(連続の式,運動方程式,運動量の式,エネルギーの式,流線とエネルギーの式)を説明できる。
12週 等エントロピー流れ 圧縮性流れにおける等エントロピー流れを説明できる。
13週 衝撃波の関係式 圧縮性流れにおける衝撃波の関係式を説明できる。
14週 演習問題(圧縮性流体の流れ) 演習問題を通して,圧縮性流体の流れの考え方を理解する。
15週 まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。4前1,前2
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。4前1
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。3
パスカルの原理を説明できる。3
定常流と非定常流の違いを説明できる。4前1,前13
流線と流管の定義を説明できる。3前1
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。3前1,前11
オイラーの運動方程式を説明できる。4前3,前4,前11
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。4前3,前4,前11
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。4前3,前4,前11
層流と乱流の違いを説明できる。3
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。3
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力300000030
専門的能力700000070
分野横断的能力0000000