トライボロジー解析学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 トライボロジー解析学
科目番号 7A14 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械・電気システム工学専攻(機械工学コース) 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布資料により説明する.
担当教員 和泉 直志

到達目標

1.相対運動を行う2面間の摩擦・摩耗現象の本質の理解
2.各種潤滑機構、潤滑状態の理解
3.表面損傷の種類と発生機構に関する理解 
4.トライボ問題への対応を検討できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
相対運動を行う2面間の摩擦・摩耗現象を理解できる.機械要素の固体接触面に生ずる現象を説明できる.接触現象について説明できる.接触現象について説明できない.
流体潤滑について理解できる.機械要素の潤滑面を流体潤滑理論で説明できる.流体潤滑理論を理解し説明できる.流体潤滑理論が説明できない.
表面損傷の種類と発生メカニズムを説明できる.発生した接触面損傷の原因が特定でき,対策を提案できる.接触面損傷の種類と発生メカニズムを説明できる.接触面損傷の種類と発生メカニズムを説明できない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
トライボロジーとは、“摩擦、摩耗、潤滑”を工学的に取り扱う学問分野である。
本講義では、トライボロジー関連の諸問題における基本的な原理・原則、およびその考え方を習得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
基本的な項目について解説する。本科目は学修単位であるので授業時間以外での学修が必要であり,これをレポート課題として課す。
注意点:
中間試験30点と期末試験30点,レポート40点の合計100満点とし60点以上を合格とする。再試験は必要に応じて行う.再試験をレポートの提出とする場合がある.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 トライボロジーの世界 トライボロジーが関わる工学的課題が理解できる.
2週 接触(ヘルツ接触、真実接触理論)1* いずれも平滑な球体と平面,円筒と平面の接触における変形と接触応力が計算できる.
3週 接触(ヘルツ接触、真実接触理論)2* 粗さを有する面の接触における真実接触面積の概念と,摩擦摩耗における役割を説明できる
4週 すべり摩擦1 摩擦力の発生メカニズムを説明できる.
5週 すべり摩擦2 Junction Growthの概念と潤滑剤の効果について説明できる.
6週 すべり摩擦3 表面の温度上昇の考え方が理解できる.
7週 すべり摩擦3* 表面の温度上昇が計算できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 流体潤滑1 レイノルズ方程式を導出できる.
10週 流体潤滑2* レイノルズ方程式を各種トライボ要素に適用できる.
11週 弾性流体潤滑1 弾性流体潤滑理論を流体潤滑理論との違いから説明できる
12週 弾性流体潤滑2* 弾性流体潤滑理論による諸現象の説明と油膜厚さの計算ができる.
13週 境界潤滑,潤滑剤(潤滑油・グリース・固体潤滑剤) 潤滑油,グリース,固体潤滑剤の摩擦摩耗低減原理について説明できる.
14週 表面損傷(摩耗、焼付き、転がり疲れ)1 摩耗の分類(凝着,アブレッシブ,フレッチング)について説明できる.
15週 表面損傷(摩耗、焼付き、転がり疲れ)2 焼付き発生条件,転がり疲れ現象について説明できるできる.
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計滑り軸受の構造と種類を説明できる。4後11
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4後2
力学すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4後6,後7
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。3
熱流体流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。3

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力0000000
専門的能力50500000100
分野横断的能力0000000