応用数理II

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 応用数理II
科目番号 6E10 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械・電気システム工学専攻(電気電子工学コース) 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 なし
担当教員 川嶋 克利

到達目標

1. 抽象的な線型代数の議論に親しむ.
2. 行列の標準化について理解し,計算できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 線型空間線型空間の諸概念を理解し,厳密な抽象的議論ができる.線型空間の諸概念を知っている.線型空間が何かをよくわかっていない.
評価項目2 行列の標準形行列の対角化の計算とその意義をとらえることができる.行列の対角化が求められる.行列の固有値や固有ベクトルが計算できず,行列が対角化できない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科で学習した行列についてのさらに進んだ学習を行う.
線型空間の抽象的な議論ができるようになることを目指す.
授業の進め方・方法:
内容が豊富であるため,授業の進度はかなり速くなる.そのため,授業中に演習を行う時間が十分にとれない.
本科目は学修単位であるため,授業外での学習を要する.授業中に指示された課題を含めて,自発的な学習が要求されることに留意すること.
注意点:
受講にあたり,本科で学習した行列についての知識があることが望ましいが,随時必要な知識は補う.
成績評価はレポート50%,試験50%の割合で行う.
単位取得のためには60点以上取ることが必要十分である.
参考文献:齋藤正彦 著 基礎数学1線型代数入門,東京大学出版会, 佐武一郎 著 数学選書1線型代数学,裳華房

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 集合 集合の扱いに慣れる.
2週 写像 写像の扱いに慣れる.
3週 全射と単射 写像が全射であること,単射であることの定義を理解し,その具体例や性質を理解する.
4週 線型空間 線型空間の定義と例を知る.
5週 線型写像 線型写像の定義と例を知る.
6週 一次独立 一次独立の概念を理解する.
7週 基底 線形空間の基底とは何かを理解し,その具体例を知る.
8週 次元 線型空間の次元を理解し,その性質を知る.
4thQ
9週 部分空間 線型空間の部分空間について理解し,その具体例を知る.
10週 固有値と固有ベクトル 固有値,固有ベクトルを求めることができ,その意味を知る.
11週 基底の変換 基底を変えることで,何が起きるかを知る.
12週 対角化 行列の対角化が計算できる.
13週 単因子論 単因子論の概要とその意味を知る.
14週 ジョルダン標準形 ジョルダン標準形を求められる.
15週 問題演習または発展的内容 典型的な問題が解けるようになる.発展的内容を扱う場合は,これまで学習した内容がどのように発展していくかを知る.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合65000035100
基礎的能力3000002050
専門的能力3500001550
分野横断的能力0000000