到達目標
1. 抽象的な線型代数の議論に親しむ.
2. 行列の標準化について理解し,計算できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1
線型空間 | 線型空間の諸概念を理解し,厳密な抽象的議論ができる. | 線型空間の諸概念を知っている. | 線型空間が何かをよくわかっていない. |
評価項目2
行列の標準形 | 行列の対角化の計算とその意義をとらえることができる. | 行列の対角化が求められる. | 行列の固有値や固有ベクトルが計算できず,行列が対角化できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本科で学習した行列についてのさらに進んだ学習を行う.
線型空間の抽象的な議論ができるようになることを目指す.
授業の進め方・方法:
内容が豊富であるため,授業の進度はかなり速くなる.そのため,授業中に演習を行う時間が十分にとれない.
本科目は学修単位であるため,授業外での学習を要する.授業中に指示された課題を含めて,自発的な学習が要求されることに留意すること.
注意点:
受講にあたり,本科で学習した行列についての知識があることが望ましいが,随時必要な知識は補う.
成績評価はレポート50%,試験50%の割合で行う.
単位取得のためには60点以上取ることが必要十分である.
参考文献:齋藤正彦 著 基礎数学1線型代数入門,東京大学出版会, 佐武一郎 著 数学選書1線型代数学,裳華房
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
集合 |
集合の扱いに慣れる.
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2週 |
写像 |
写像の扱いに慣れる.
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3週 |
全射と単射 |
写像が全射であること,単射であることの定義を理解し,その具体例や性質を理解する.
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4週 |
線型空間 |
線型空間の定義と例を知る.
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5週 |
線型写像 |
線型写像の定義と例を知る.
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6週 |
一次独立 |
一次独立の概念を理解する.
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7週 |
基底 |
線形空間の基底とは何かを理解し,その具体例を知る.
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8週 |
次元 |
線型空間の次元を理解し,その性質を知る.
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4thQ |
9週 |
部分空間 |
線型空間の部分空間について理解し,その具体例を知る.
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10週 |
固有値と固有ベクトル |
固有値,固有ベクトルを求めることができ,その意味を知る.
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11週 |
基底の変換 |
基底を変えることで,何が起きるかを知る.
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12週 |
対角化 |
行列の対角化が計算できる.
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13週 |
単因子論 |
単因子論の概要とその意味を知る.
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14週 |
ジョルダン標準形 |
ジョルダン標準形を求められる.
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15週 |
問題演習または発展的内容 |
典型的な問題が解けるようになる.発展的内容を扱う場合は,これまで学習した内容がどのように発展していくかを知る.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 行列の定義を理解している。 | 3 | |
行列の和・差・数との積の計算ができる。 | 3 | |
行列の積の計算ができる。 | 3 | |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 3 | |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 3 | |
線形変換の定義を理解している。 | 3 | |
合成変換と逆変換を求めることができる。 | 3 | |
平面内の回転を表す線形変換を求めることができる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 65 | 0 | 0 | 0 | 0 | 35 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 50 |
専門的能力 | 35 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |