概要:
現代社会は、急速な科学技術の進歩に伴い、「技術者の開発・製造した装置や技術者の行動が社会に対して大きな影響を与える時代」となっている。同時に,科学技術の進歩が地球環境にも大きな影響を与える時代となっている。このような中で,技術者は、公衆に対する危機管理及び説明責任の重要性を認識し、技術者が地球環境及び人間社会に対して負っている責任を的確に自覚する必要がある。この授業では、様々な環境及び技術的な問題に起因するトラブルや事故の事例の検証を通して、法と倫理の関係を正しく捉え、社会が技術者に求める正しい倫理観を養いつつ、その概念と知識について学習し、演習を通して実践力を養う。
授業の進め方・方法:
・担当教員による講義の後に,課題(簡単な小論文)に取り組む(全12回)。
・全講義期間の中で,一人当たり2回の事例発表(環境問題and/or技術者倫理の問題)を行う.
・事例発表の際は,十分な調査を行い,パワーポイントで資料を作成する。なお,作成したパワーポイントの資料は,
そのまま提出レポートとする。
・理由の如何を問わず、事例発表の資料の作成を怠った場合は大幅に減点する。
・15回目の授業では,講義の後,指定された課題の小論文作成に取り組み,提出する。※試験は実施しない。
注意点:
点数配分: パワーポイントで作成された資料および発表(2回)30%、毎時間の課題 (簡単な小論文:1〜12回) 70%を
目安として評価する。
再試験:行わない。
評価基準:60点以上を合格とする。
本科目は学修単位科目であるので、授業時間以外での学修が必要であり、これを課題として課す。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス (授業の進め方、成績評価方法、再試験の有無等) 本授業の目的と概要、評価方法について理解する。 |
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2週 |
環境倫理及び技術者倫理の視点として,個人の視点,団体としての視点,技術的な視点について理解できる。 |
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3週 |
倫理と法の関係について理解できる. |
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4週 |
演習(Ⅰ)環境問題及び技術者倫理の問題について過去の事故・事件等の事例を調査・分析できる(プレゼン演習)。 |
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5週 |
技術者が最優先に取り組むべき「公衆の安全,健康,福利」について理解できる. |
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6週 |
環境問題及び技術者倫理の問題で取り扱う「安全性とリスク」について,理解できる。 |
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7週 |
経営上問題となる「費用便益分析」と「製造物責任法」について理解できる。 |
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8週 |
演習(Ⅱ)環境問題及び技術者倫理の問題について過去の事故・事件等の事例を調査・分析できる(プレゼン演習)。 |
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4thQ |
9週 |
倫理的問題の特徴である相反問題・線引き問題について理解できる。 |
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10週 |
組織の問題として「企業倫理」と「技術者倫理」の関係について理解できる。 |
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11週 |
内部告発として知られている「公益通報」について理解できる。また,日本の「公益通報者保護法」について理解できる。 |
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12週 |
地球的視野を持つ技術者の倫理観(異文化の倫理観)について理解できる。 |
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13週 |
演習(Ⅲ)「技術士第一次試験」において環境倫理及び技術者倫理と関連の強い「適正科目」の既出問題を調査し、分析ができる。 |
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14週 |
環境倫理及び技術者倫理を実践する場合に求められるコミュニケーション能力について理解できる。 |
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15週 |
授業の総括,及び,演習(課題に対する小論文) |
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。 | 3 | 後5,後6,後11,後12,後13,後14,後15 |
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。 | 3 | |
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。 | 3 | |
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |