概要:
現在、有機化学において数百万以上に及ぶ有機合成反応が知られている。これらの有機反応より様々な有機化合物が合成され、人類の生活を支える物質の重要な構成成分として利用されている。本講義
では、現在知られている様々な有機反応を反応様式により分類して、それらの反応機構を有機反応論及び有機電子論の立場から学ぶことを目的とする。
授業の進め方・方法:
教科書とプリントを併用し、授業内容を白板に板書し、またはプロジェクターで投射して、それらについて説明する。有機反応論を理解するために、反応機構の説明では電子移動を矢印で示す。
本科目は学修単位科目であるので、授業時間以外での自己学修が必要である。毎週、前回の講義内容及び自己学修内容(配付資料を含む)について試験を行う
注意点:
次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味等を理解しておくこと。
毎週の試験から評価する(評価基準: 平均点・60点以上を修得とする)。必要に応じて再試験を行う。60点以上を合格(60点)とする。
関連科目:有機化学、有機金属化学、有機合成化学、有機構造化学
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。 | 4 | 前1,前2,前4,前14 |
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。 | 4 | 前1,前2,前4,前14 |
σ結合とπ結合について説明できる。 | 3 | 前1,前6,前13 |
混成軌道を用い物質の形を説明できる。 | 3 | 前1,前6 |
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。 | 4 | 前1,前2,前4 |
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。 | 4 | 前1,前6,前7,前13,前14 |
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。 | 4 | 前1,前2,前4 |
共鳴構造について説明できる。 | 4 | 前1,前7 |
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前13,前14 |
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。 | 3 | 前6,前7 |
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。 | 4 | 前4,前5,前13,前14 |
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前13,前14 |
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
反応機構に基づき、生成物が予測できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |