生体機能分子学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 生体機能分子学
科目番号 6C18 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻(生物応用化学コース) 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書 D.サダヴァ他著 ブルーバックス、分子生物学講義中継Part0上下巻 井出利憲著 羊土社
担当教員 中嶌 裕之

目的・到達目標

1.生体高分子等重要な分子の構造と物性、機能を理解・説明できる。
2.細胞内での生体分子の状態を総合的にイメージすることができる。
3.代謝における生体分子の役割を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
細胞の構造、機能の理解細胞の構造(オルガネラ)を挙げ、それぞれの機能を説明できる。原核細胞と真核細胞との違いも説明できる主要なオルガネラの構造及び機能について説明できるオルガネラについてその名称、構造と機能が分かっていない
膜輸送、シグナル伝達の理解膜輸送の様式について説明できる。膜内外のシグナル伝達のしくみについても説明できる膜輸送について様式別に説明できる。シグナル伝達について概要は説明できる。膜輸送の一部を理解している。シグナル伝達について理解に乏しい。
免疫応答の理解免疫応答について、液性、細胞性を区別してそれぞれ理解している。液性、細胞性免疫について概要は理解している。免疫応答についてよく理解していない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
生体の機能を分子レベルで理解するために、生体内に存在する水分子及び高分子物質等の基礎知識並びにそれらの相互作用に関する知見を学習する。
授業の進め方と授業内容・方法:
作成したプリントを基に講義を進める。前半は、本科で学んだ細胞の構造及び働きの復習から詳細な機能について講義し、後半は、遺伝子の基礎について講義する。専攻科1年前期の「生体物質化学」と継続させた内容とする。
注意点:
本科の内容を復習しておき、各単元を関連づけることができるように整理しておくこと。本科目は学習単位科目であるため、授業以外での学修が必要であり、これを課題として課す。
定期試験(期末試験)の100%で評価し、60点以上を合格とする。必要に応じて再試験を行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 生物の系統分類 生物の系統分類について説明できる
2週 細胞の構造と性質 細胞の構造について、概要を説明できる
3週 原核生物・真核生物の特徴 原核細胞と真核細胞についてそれぞれ違いを説明できる
4週 オルガネラの構造と働き 真核細胞内のオルガネラの名称、構造、働きをそれぞれ説明できる
5週 生体膜の構造 生体膜の基本構造について説明できる
6週 膜輸送の受動的過程 受動的膜輸送についてその種類と機能とを説明できる
7週 膜輸送の能動的過程 能動的膜輸送についてその種類と機能とを説明できる
8週 シグナルと細胞の応答 細胞内外でのシグナル伝達の概要を説明できる
4thQ
9週 シグナル輸送体とシグナル伝達 シグナル輸送体の種類とその伝達方法について説明できる
10週 シグナルに対する細胞の変化 シグナル伝達の結果生じる細胞の変化について説明できる
11週 動物の主要な生体防御システム 動物の主要な生体防御システムの概要について説明できる
12週 非特異的・特異的生体防御システム 非特異的・特異的な生体防御システムについてそれぞれ例を挙げ、説明できる
13週 液性免疫応答 液性免疫応答のプロセスについて説明できる
14週 細胞性免疫応答 細胞性免疫応答のプロセスについて説明できる
15週 まとめ 本講義での各内容を総合的に理解している
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。2後2
基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。4後2,後3
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。4後2,後4
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。4後2,後4
代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。3後2,後3
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。3後2,後3
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。3後2,後3
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。4後4
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。4後2,後3
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。4後4
細胞周期について説明できる。4後4
分化について説明できる。4後4
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。4後4
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。4後5,後6,後7,後8,後9,後10,後15
フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。4後6,後8,後15
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。4後6,後7,後10,後15
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。4後11,後12,後13,後14,後15
生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。4後2,後5
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。3後2,後5
単糖と多糖の生物機能を説明できる。3後2
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。3後2
グリコシド結合を説明できる。3後2
多糖の例を説明できる。3後2
脂質の機能を複数あげることができる。3後2,後5
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。3後2,後5,後6,後7,後9
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。3後2,後5,後6,後7,後9
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。3後11
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。3後11
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。3後11
タンパク質の高次構造について説明できる。3後11
ヌクレオチドの構造を説明できる。3後2
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。3後2
DNAの半保存的複製を説明できる。3後2
RNAの種類と働きを列記できる。3後2
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。3後2
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。3後10
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。3後10
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。3後10
解糖系の概要を説明できる。3後4,後8
クエン酸回路の概要を説明できる。3後4,後8
酸化的リン酸化過程におけるATPの合成を説明できる。3後4,後8
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。3後4,後8
各種の光合成色素の働きを説明できる。3後4
光化学反応の仕組みを理解し、その概要を説明できる。3後4
炭酸固定の過程を説明できる。3後4
生物工学原核微生物の種類と特徴について説明できる。4後1,後2,後3
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。4後1,後2,後3
微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。3後1
微生物の育種方法について説明できる。3後1
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。3後1
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。3後4
食品加工と微生物の関係について説明できる。3後4
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。3後4
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。3後4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力500000050
分野横断的能力0000000