化学工学特論

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 化学工学特論
科目番号 7C12 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻(生物応用化学コース) 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は設けず、適宜資料をプリントとして配布する。参考資料:伊東章、上江洲一也、Excelで気軽に化学工学、丸善、伊東章、Excelで気軽に化学プロセス計算、丸善
担当教員 我部 篤

到達目標

1. 化学工業での装置・操作設計におけるCEA技術利用の現状とその意義が理解できる
2. 簡単な例題により、Excelの機能や数値計算ソフトによるモデル化からシミュレーションの実行まで一連の操作が行える
3. 卒研や専攻科研究など自らの研究テーマを対象として、モデル化を行い、シミュレーションや最適化によって得られる情報に基づき、研究課題に対して新たな観点から考察を加えることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学工業での装置・操作設計におけるCEA技術利用の現状とその意義が理解できる化学工業での装置・操作設計におけるCEA技術の考え方を有している化学工業での装置・操作設計におけるCEA技術の考え方を有していない
評価項目2Excelの機能や数値計算ソフトによるモデル化からシミュレーションの実行まで一連の操作が行えるExcelの機能や数値計算ソフトによるモデル化からシミュレーションの実行まで一連の操作方法に考え方を有しているExcelの機能や数値計算ソフトによるモデル化からシミュレーションの実行まで一連の操作方法に考え方を有している
評価項目3卒研や専攻科研究など自らの研究テーマを対象として、モデル化を行い、シミュレーションや最適化によって得られる情報に基づき、研究課題に対して新たな観点から考察を加えることができる卒研や専攻科研究など自らの研究テーマを対象として、モデル化を行い、シミュレーションや最適化によって得られる情報に基づき、研究課題に対して新たな観点から考察する考え方を有している卒研や専攻科研究など自らの研究テーマを対象として、モデル化を行い、シミュ レーションや最適化によって得られる情報に基づき、研究課題に対して新たな観点から考察する考え方を有していない

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
地球環境や資源問題など様々な制約条件の下で、効率的に化学プラントの設計を行うには、シミュレーションや最適化などのCAE(Computer Aided Engineering)技術の利用が不可欠である。本科目では、化学工業におけるCAE利用の実態を理解し、CAE技術利用の意義と方法論を理解・習得することを目的とする。具体的には、Excelの機能(ゴールシーク、ソルバー、Visual Basic for Applications(VBA)など)や数値計算ソフトを用いて、化学プロセス設計やモデリング方法について学習する。実務経験のある教員による授業科目:この科目は企業で製造・開発等を担当していた教員が、その経験を活かし、工場における化学製品生産の基本となる化学工学について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
化学工業におけるCAE利用の現状ならびに、化学プロセスのモデリング法についての講義を行う。次いで、Excelや数値計算ソフトによる方程式解法を説明し、モデルの作成やシミュレーション・パラメータ同定など、使用方法を学習する。その後、履修者をグループに分け、グループ毎に卒業研究や専攻科研究テーマ等から対象プロセスを一つ選び、モデル化とシミュレーション/最適化を実施する。得られた結果はレポートにまとめ提出する。本科目は学修単位科目であるので、授業時間以外での学修が必要であり、レポートや演習も併せて課す。
注意点:
授業中に課題として与えたレポート(20%)および各自のテーマに関するシミュレーション結果について作成した最終報告書(80%)により評価する。定期試験は実施しない。再試は行わない。
次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味等を理解しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学工業を取り巻く課題とCAE利用の現状について CAE(Computer Aided Engineering)の現状について理解できる
2週 Excelの機能(ゴールシーク、ソルバー、VBA)について Excelの機能(ゴールシーク、ソルバー、VBA)を理解することができる
3週 Excelによる方程式の解法 Excelの機能(ゴールシーク、ソルバー、VBA)を用いて、連立方程式、非線形方程式を解くことができる
4週 数値計算ソフトによる方程式の解法 数値計算ソフトの機能を理解することができる
5週 化学プロセスにおける物質収支(定常操作) Excelおよび数値計算ソフトを用いて定常状態における物質収支問題を解くことができる
6週 化学プロセスにおける物質収支(非定常操作) Excelおよび数値計算ソフトを用いて非定常状態における物質収支問題を解くことができる
7週 貯水タンクモデル(モデリングとシミュレーション) Excelおよび数値計算ソフトを用いて、貯水タンクモデルをモデリングできる
8週 ロトカ・ボルテラモデル(モデリングとシミュレーション) Excelおよび数値計算ソフトを用いて、ロトカ・ボルテラモデルを解くことができる
2ndQ
9週 反応装置のモデル(回分操作、半回分操作、連続操作) Excelおよび数値計算ソフトを用いて、反応器の設計を行うことができる
10週 演習テーマの選定 CAE(Computer Aided Engineering)が有効な課題を検討することができる
11週 選定テーマを対象としたモデル化および最適化(1) Excelおよび数値計算ソフトを用いて、自らが提案したモデルを解くことができる
12週 選定テーマを対象としたモデル化および最適化(2) Excelおよび数値計算ソフトを用いて、自らが提案したモデルを解くことができる
13週 選定テーマを対象としたモデル化および最適化(3) Excelおよび数値計算ソフトを用いて、自らが提案したモデルを解くことができる
14週 選定テーマを対象としたモデル化および最適化(4) Excelおよび数値計算ソフトを用いて、自らが提案したモデルを解くことができる
15週 まとめ 自らが提案したモデルの有用性について説明できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。3前1,前4
物質の流れと物質収支についての計算ができる。3前5,前6
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。3前7,前8,前9

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合08000020100
基礎的能力020000020
専門的能力0400002060
分野横断的能力020000020