概要:
近年、技術者への倫理教育の必要性が各所で叫ばれるようになってきている。本講義では、技術者へ倫理教育が求められるようになっていった歴史的背景を概観した後、技術者に必要とされる倫理観や、技術者が技術の専門家としての責任を果たそうとするときに直面するであろう倫理的に困難な状況について学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義を中心とする。
本科目は学修単位科目であるので、授業時間以外での学修が必要であり、これを課題として課す。
注意点:
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
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2週 |
環境倫理学と工学倫理:事例分析「筑後川中流域における宮入貝の人為的絶滅」 |
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3週 |
工学倫理という分野の特徴と目的:動画「技術者倫理学習のスキル」を用いた、工学倫理導入 |
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4週 |
工学倫理のエッセンス:ウェストン『ここからはじまる倫理』、ハリスら『科学技術者の倫理』、ウ ィトベック『技術倫理I』を中心に |
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5週 |
事例分析「スペースシャトルチャレンジャー号爆発墜落事故」 |
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6週 |
事例分析と意志決定のための代表的技法:創造的中道法、線引き法、セブンステップガイド |
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7週 |
事例分析「ギルベイン・ゴールド」 |
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8週 |
事例分析「技術者の自律」 |
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2ndQ |
9週 |
事例分析「ソーラーブラインド」 |
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10週 |
事例分析「六本木回転ドア事故」:畑村『失敗学のすすめ』『危険学のすすめ』より |
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11週 |
失敗学の考え方:ペトロスキ『橋はなぜ落ちたか』『失敗学』を中心に |
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12週 |
作り出すことと守り続けることの違い:インフラの劣化と事故、維持・保守管理にまつわる様々な困 難 |
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13週 |
未知と不確実性への対処:科学技術におけるリスクと予防原則 |
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14週 |
しなやかな技術?:レジリエンス概念の可能性 |
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15週 |
技術者が幸福を感じる社会を目指して:フローマン「技術者の実存的快楽」、セリグマン「ポジティ ブ心理学」の考え方を手がかりに |
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 3 | |
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。 | 3 | |
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。 | 3 | |
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。 | 3 | |
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。 | 3 | |
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。 | 4 | |
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 3 | |
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。 | 3 | |
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。 | 3 | |
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。 | 2 | |
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。 | 2 | |
社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。 | 3 | |
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。 | 3 | |
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。 | 3 | |