1. 機能性無機材料の一般的な製法について説明できる。
2. 代表的な機能性無機材料の製法および構造と機能特性について説明できる。
3. 調査課題とする機能性無機材料を選定し、その課題に関する発表と質疑応答ができる。
概要:
無機材料は金属材料、セラミックス材料、あるいはこれらの複合材料に大別することができる。機能性無機材料は、高度で多彩な性質を持つため、エネルギー、環境、情報通信などをはじめとするあらゆる科学技術分野において、高分子材料とともに不可欠な社会の基盤となる材料である。本科目では、金属材料、セラミックス材料、およびこれらの複合材料の基礎と応用に焦点を絞り、機能性無機材料の製法および構造と機能特性に関する一般的な知識を習得することを目標とする。15回の授業の終盤では、各人が作成したプレゼン資料を用いて機能性無機材料に関する発表と質疑応答を行う。
授業の進め方・方法:
前半は板書を中心とした講義を行うが、適宜プロジェクターを使用し、補足説明に必要なパワーポイント資料やビデオ教材を提示しながら授業を進める。
後半はプロジェクターを使用した講義を行うとともに、15回の授業の終盤では、各人が選定した機能性無機材料に関する発表と質疑応答を実施する。
無機材料の基礎知識を必要とするため、関連する授業科目(金属材料学、セラミックス材料学など)を受講していることが望ましい。
注意点:
次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味などを理解しておくこと。
本科目は学修単位であるため、授業時間以外での学修が必要であり、授業で指定された課題はレポートとして必ず提出すること。
ただし、一つでも未提出課題がある場合、定期試験の受験を認めないので注意すること。
2回の定期試験(中間試験:50%、期末試験:50%)を100%として総合評価し、100点満点で60点以上を合格とする。
中間試験は筆記試験とするが、期末試験は発表と質疑応答、およびその発表課題のパワーポイント資料とレポートにより評価する。
再試験は実施しない。
到達目標に記載した項目の基礎的な内容の理解度とその活用度を評価基準とする。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 無機材料 | 代表的な非金属元素の単体と化合物の性質を説明できる。 | 4 | 前1,前8 |
代表的な金属元素の単体と化合物の性質を説明できる。 | 4 | 前1,前8 |
セラミックス、金属材料、炭素材料、複合材料等、無機材料の用途・製法・構造等について説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15 |
化学・生物系分野 | 無機化学 | 主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。 | 2 | |
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。 | 2 | |
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。 | 2 | |
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。 | 2 | |
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。 | 2 | |
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。 | 2 | |
イオン結合と共有結合について説明できる。 | 2 | |
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。 | 2 | |
金属結合の形成について理解できる。 | 2 | |
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。 | 2 | |
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。 | 2 | |
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。 | 2 | |
配位結合の形成について説明できる。 | 2 | |
水素結合について説明できる。 | 2 | |
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。 | 2 | |
錯体の命名法の基本を説明できる。 | 2 | |
配位数と構造について説明できる。 | 2 | |
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。 | 2 | |
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。 | 2 | |