材料強度学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 材料強度学
科目番号 6M22 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻(材料工学コース) 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 プリント
担当教員 森園 靖浩

到達目標

1.材料の強化機構について理解する。
2.材料中で起こる拡散現象について理解する。
3.クリープなどにおける拡散の役割を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1材料の強化機構について正しく説明できる材料の強化機構について説明できる。材料の強化機構を全く理解していない。
評価項目2材料内部で起こる拡散現象について十分に理解している。材料内部で起こる拡散現象について理解している。材料内部で起こる拡散現象を全く理解していない。
評価項目3材料内部での諸現象に対する拡散の役割を十分に理解している。材料内部での諸現象に対する拡散の役割を理解している。材料内部での諸現象に対する拡散の役割を全く理解していない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
材料の強化機構の一つである,固溶硬化や析出硬化では,その根本となる材料中での組織形成過程との関連も十分に理解しておかなければならない。そこでは,材料内部で起こる拡散現象の知識が不可欠である。また,金属のクリープにおいても拡散は重要な役割をもつ。本講義では,拡散を中心とした材料組織学的な観点から,材料の強化法を理解する。
授業の進め方・方法:
必要に応じてプリントを配付する。
注意点:
期末試験90%,レポート提出10%で評価し,合計点が100点満点中60点以上を合格とする。再試験は実施しない。
評価基準:到達目標に記載した項目の基礎的な内容と理解度,さらにその基本的活用度を評価基準とする。
事前学習:次週の授業範囲を予習し,専門用語の意味などを理解しておいてください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 はじめに 授業の全体像を理解する。
2週 材料の強化機構1 材料の強化機構を転位論に基づいて理解する。
3週 材料の強化機構2 材料の強化機構を転位論に基づいて理解する。
4週 固体内での拡散1 原子の拡散機構について理解する。
5週 固体内での拡散2 酔歩理論について理解する。
6週 固体内での拡散3 Fickの第1法則の意味について理解する。
7週 固体内での拡散4 拡散係数と温度の関係式の導出方法を理解する。
8週 固体内での拡散5 Fickの第2法則の意味を理解する。
4thQ
9週 固体内での拡散6 拡散方程式の解について理解する。
10週 固体内での拡散7 拡散係数の求め方について理解する。
11週 固体内での拡散8 カーケンドール効果について理解する。
12週 固体内での拡散9 相互拡散・俣野界面・up-hill diffusionについて理解する。
13週 固体内での拡散10 表面,粒界などの様々な拡散経路について理解する。
14週 原子空孔と拡散 原子空孔と拡散現象の関係について理解する。
15週 金属のクリープ
クリープ現象について理解する。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野材料物性金属の一般的な性質について説明できる。4後1,後2,後3
結晶構造の特徴の観点から、純金属、合金や化合物の性質を説明できる。4後1,後2,後3
結晶系の種類、14種のブラベー格子について説明できる。3後1,後2,後3
ミラー指数を用いて格子方位と格子面を記述できる。3後1,後2,後3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力0000000
専門的能力90000010100
分野横断的能力0000000