材料強度学

科目基礎情報

学校 久留米工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 材料強度学
科目番号 0221 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻(材料工学コース) 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 笹栗 信也

到達目標

1.転位の持つエネルギー、応力場、相互作用などが説明できる.  2.転位に働く力、転位を動かす時に必要な力について説明でる.
3.材料の強化法について転位論を用いて説明できる.       4.応力拡大係数、破壊じん性についてその意味を説明できる.
5.破壊じん性値を求める試験法について説明できる.       6.クリープ現象を現象論的に説明できる.
7.超塑性について現象論的に説明できる.            8.疲労破壊について説明できる.
9.応力腐食割れ及び水素脆性について、特徴を説明できる.
 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1転位の持つエネルギー、応力場、相互作用転位に働く力、転位を動かす時に必要な力が説明できる.転位の張力、転位に働く力について説明できる。できない。
評価項目2材料の強化法について転位論を用いて説明できる.材料の強化法のうち3つについて転位論を用いて説明できる。できない。
評価項目3応力拡大係数、破壊じん性の意味及び破壊靱性の求め方について説明できる.応力拡大係数と破壊靱性の意味を理解できる。できない。
クリープ現象及び超塑性現象について説明できる。クリープ現象について説明できる。できない。
疲労破壊に及ぼす各種要因、Manson-coffinの式、Goodman線図、Parisの式について説明できる.疲労破壊についての基礎的な事項について説明できる。できない。
応力腐食割れ及び水素脆性の特徴について説明できる。ステンレス鋼の応力腐食割れについて説明できる。できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
材料の強度と転位との関り、破壊の定量的な取り扱いの基礎ならびに種々の破壊現象を理解する。
授業の進め方・方法:
参考書:材料強度学要論(朝倉書店)
注意点:
中間試験及び期末試験を実施する。それぞれの試験は100点満点とし,その試験の平均が60点以上で合格とする。再試験は必要に応じて行うが,評価は60点とする.
到達目標に記載した項目の基礎的な内容と理解度とその基本的活用度を評価基準とする

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.金属塑性の基礎 塑性変形について説明できる。
2週 2.転位の基本的性質1 転位のエネルギー、転位に働く応力、転位の相互作用が説明できる。
3週 3.転位の基本的性質2 転位の応力場、転位が障害物を越えて移動するときの応力を導出できる。
4週 4.金属の強化機構1 固溶強化、加工硬化、分散強化を転位論を用いて説明できる。
5週 5.金属の強化機構2 結晶粒微細化による強化を転位論を用いて説明できる。複合側について説明できる。
6週 6.破壊の基礎1 脆性破壊、延性破壊について説明できる。
7週 7. 破壊の基礎2 グリフィスの式について説明できる。
8週 8. 中間試験 これまでの復習
4thQ
9週 9.破壊力学の基礎1 応力集中係数、応力拡大係数について説明できる。
10週 10. 破壊力学の基礎2 構造物の破壊について、線形破壊力学を用いて説明できる。
11週 11.クリープ現象 クリープ現象を転位論や原子の拡散現象をもちいて説明できる。
12週 12.クリープ破壊及びリラクセ−ション クリープ強度と材質因子との関係及びリラクセーション現象について背つめできる。
13週 3.超塑性現象
超塑性現象及びその発現要因、超塑性で試料に生じる現象を説明できる。
14週 14.疲労破壊1 疲労破壊の特徴、goodman線図、manson-coffinの関係が説明できる。
15週 15. 疲労破壊2
parisの式、破面解析による破壊応力などが算出できる。
16週 16.応力腐食割れ 応力腐食割れと水素脆性の特徴について説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野材料物性結晶系の種類、14種のブラベー格子について説明できる。3
ミラー指数を用いて格子方位と格子面を記述できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000