工学倫理

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 工学倫理
科目番号 0045 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 技術者倫理;辻井洋行、水井万里子、堀田源治(日刊工業新聞)
担当教員 堀田 源治

到達目標

1.科学の発達、産業の歴史から技術者の役割と責任について理解し、説明できる。
2.技術者の仕事と技術が社会及び環境に及ぼす効果、価値について理解し、説明できる。
3.競争社会、グローバル化の中において、将来を担う技術者としての行動について理解し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1科学の発達と産業の歴史を知ることで技術者に望まれる役割と責任について理解し、正しい語句を用いて詳細に説明できる。科学の発達と産業の歴史を知ることで技術者に望まれる役割と責任について不十分ながらも理解し、説明できる。科学の発達と産業の歴史を知ることで技術者に望まれる役割と責任について理解していない。説明できない。
評価項目22技術者の仕事の特殊性と生命や自然への影響の大きさを知り、技術が社会及び環境に及ぼす効果、価値について理解し、正しい語句を用いて詳細に説明できる。2技術者の仕事の特殊性と生命や自然への影響の大きさを知り、技術が社会及び環境に及ぼす効果、価値について不十分ながらも理解し、説明できる。技術者の仕事の特殊性と生命や自然への影響の大きさを知り、技術が社会及び環境に及ぼす効果、価値について理解していない、説明できない。
評価項目3企業間の競争激化とグローバル化進展の中において、将来を担う技術者としての行動について理解し、正しい語句を用いて詳細に説明できる。企業間の競争激化とグローバル化進展の中において、将来を担う技術者としての行動について不十分ながらも理解し、説明できる。企業間の競争激化とグローバル化進展の中において、将来を担う技術者としての行動について理解していない、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習教育到達目標 A-2 説明 閉じる
学習教育到達目標 A-3 説明 閉じる
学習教育到達目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工学倫理は技術および技術者が公衆の要求に応えるべき責任について考えるもので,教養として持つ哲学的倫理とは異なり,実践を伴う専門的素養に気付く科目である.JABEEは技術者の倫理について「技術が社会および自然に及ぼす効果、価値,技術者が社会に対して負っている責任に対する理解」と定義しており,授業はこの内容に沿って倫理の基本、知財、法令、社会・経済、国際関係という多面的な切り口で工学倫理に理解し、その実践の方法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
クラスを複数の班に分ける.1,2週目は教員が講義を行い,3回目以降は班毎に予め与えられたテーマに対して予習したことを発表する.発表後には予め決めておいた質問者と発表班による質疑応答を行ってテーマの理解を深める.
注意点:
1年次の社会学,政治学・経済学,4年次の日本語コミュニケーション,社会科学,環境科学,人間科学などの知識を有することが望ましい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 工学倫理を学ぶ必要性(1) 社会への責任、会社への責任について理解できる。
2週 工学倫理を学ぶ必要性(2) 工学倫理の必要性について理解できる。
3週 科学の発達と産業の歴史(1) 科学・技術の変遷について理解でき、説明できる。
4週 科学の発達と産業の歴史(2) 産業・技術の変遷について理解でき、説明できる。
5週 技術者の出現と社会的背景(1) 工業化と社会問題について理解でき、説明できる。
6週 技術者の出現と社会的背景(2) 法令や知的財産と工学倫理の関係について理解し、説明できる。
7週 技術者特有の”責任ある仕事”への気付き(1) 公益の確保と技術者の信用失墜について理解し、説明できる。
8週 後期中間試験 技術者を目指す者としての社会や環境への配慮について理解し、説明できる。
4thQ
9週 技術者特有の”責任ある仕事”への気付き(2) 公益の確保と技術者の信用失墜について理解し、説明できる。
10週 プロフェッショナル技術者を目指して(1) 工学倫理的行動について理解でき、説明できる。
11週 プロフェッショナル技術者を目指して(2) 7ステップガイドについて説明でき、理解できる。
12週 企業経営と工学倫理 組織と技術者の関係の中で生じる問題について理解し、説明できる。
13週 グローバル化と工学倫理(1) グローバル化で技術者が直面する問題について理解し、説明できる。
14週 グローバル化と工学倫理(2) 持続可能性と未来志向の倫理について理解し、説明できる。
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。3後4
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3後4
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。3後4
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。2後9
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。2
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。2
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。2
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。2
社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3後6
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合503000200100
基礎的能力25150010050
専門的能力25150010050
分野横断的能力0000000