概要:
工学倫理は技術および技術者が公衆の要求に応えるべき責任について考えるもので,教養として持つ哲学的倫理とは異なり,実践を伴う専門的素養に気付く科目である.JABEEは技術者の倫理について「技術が社会および自然に及ぼす効果、価値,技術者が社会に対して負っている責任に対する理解」と定義しており,授業はこの内容に沿って倫理の基本、知財、法令、社会・経済、国際関係という多面的な切り口で工学倫理に理解し、その実践の方法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
クラスを複数の班に分ける.1,2週目は教員が講義を行い,3回目以降は班毎に予め与えられたテーマに対して予習したことを発表する.発表後には予め決めておいた質問者と発表班による質疑応答を行ってテーマの理解を深める.
注意点:
1年次の社会学,政治学・経済学,4年次の日本語コミュニケーション,社会科学,環境科学,人間科学などの知識を有することが望ましい.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理 | 技術者倫理 | 技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 3 | 後4 |
説明責任、内部告発、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的事項を理解し、説明できる。 | 3 | 後4 |
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。 | 3 | 後4 |
技術者を目指す者として、社会と地域について配慮することができる。 | 2 | 後9 |
技術者を目指す者として、知的財産に関する知識(関連法案を含む)、技能、態度を身につける。 | 2 | |
知的財産の社会的意義や重要性を技術者として理解し、知的創造サイクルを支えることができる。 | 2 | |
技術者を目指す者として、知的財産を意識した創造性を発揮できる。 | 2 | |
技術者を目指す者として各国・各地域での活動において、各国・各地域の文化、慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令などを守ることができる。 | 2 | |
社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。 | 3 | |
技術者を目指す者として持続可能な開発を通じて全ての人々が安心して暮らせる未来を実現するために配慮することができる。 | 3 | 後6 |
技術者を目指す者として、さまざまな課題に力を合わせて取り組んでいくことができる。 | 3 | |