数値計算法

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 数値計算法
科目番号 0061 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 Excel ではじめる数値解析;伊津野和行ほか著(森北出版), Webサイト:http://orchid.me.ariake-nct.ac.jp/~haramaki/
担当教員 原槙 真也

到達目標

機械技術者にとって基礎的な工学の解析,数値計算に関わる専門分野の基礎となる内容を理解し,それらの問題解決方法を理解するために下記の項目を目標とする.
1.基本的な各種の数値計算法の原理を理解できる.
2.各種の数値計算手法を与えられた問題に対して適切に用いることができる.
3.基本的な応用問題を解くためのコンピュータ操作手法が理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基本的な各種の数値計算法の原理を適切な語句,数式を用いて説明できる.基本的な各種の数値計算法の原理を説明できる.基本的な各種の数値計算法の原理を説明できない.
評価項目2各種の数値計算手法を与えられた問題に対して自ら適切に用いることができる.各種の数値計算手法を与えられた問題に対して用いる事ができる.各種の数値計算手法を与えられた問題に対して用いる事ができない.
評価項目3基本的な応用問題を解くためのコンピュータ操作手法を適切な語句,プログラム言語を用いて説明できる.基本的な応用問題を解くためのコンピュータ操作手法を理解できる.基本的な応用問題を解くためのコンピュータ操作手法を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工学の各専門分野における様々な現象の解析,実験データの整理や将来予測などの問題解決には,数学的考え方に基礎をおく手法で実際の数値データを計算処理しなければならない.本講義では基本的な工学の数値計算に関わる問題に対しコンピュータを用いて解決する能力を身につける事を目的とし,各種問題解析向けの基本的な数値計算手法を表計算ソフト(Excel)を用いて学習する.
授業の進め方・方法:
基本的に各授業の前半は座学により各種数値計算の基礎,原理を座学により学び,授業の後半ではコンピュータを用いて実際にその演習を行う.また,講義内容をよく理解するために,原則的に授業毎に授業内容に関するレポートを課す.なお,レポート課題,授業時配布資料,出席簿,レポート成績,連絡事項等は下記 URL(ID,Psw は授業で連絡)にあるので,予習,復習等の学習に役立てる. http://orchid.me.ariake-nct.ac.jp/~haramaki/
注意点:
基礎的な数学や物理現象の数学モデルを理解しておくこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 数値解析の基礎,計算誤差 ガイダンス,数値計算の概要,ディジタルデータ,演算と有効桁数,各種誤差について理解できる
2週 二分法 二分法の原理,計算式,Excel による数値解法,Excel 関数(IF),問題適用方法について理解できる.
3週 ニュートン法 ニュートン法の原理,計算式,二分法との違い,Excel による数値解法,Excel での関数定義,問題適用方法について理解できる.
4週 行列計算 Excel による各種行列計算,Excel による連立一次方程式の数値解法,問題適用方法が理解できる.
5週 ラグランジュ補間 補間と近似の違い,ラグランジュ補間の原理,補間公式の導出,補間公式の応用,数値計算が理解できる.
6週 最小二乗法 最小二乗法の原理,近似関数パラメータ導出,n次近似正規方程式,Excel による近似関数パラメータ算出が理解できる.
7週 関数近似とテーラ展開 関数の近似と補間、テイラー展開による関数近似計算の原理が理解できる.
8週 中間試験 第1週~第7週までの筆記試験
2ndQ
9週 数値積分台形法 台形法の原理,台形法公式の導出,問題適用方法が理解できる.
10週 数値積分台形法プログラム
ExcelVBAによるΣ計算法,台形法のプログラム,問題適用方法が理解できる.
11週 数値積分シンプソン法 シンプソン法の原理,シンプソン法公式の導出,問題適用方法が理解できる.
12週 数値積分シンプソン法プログラム
ExcelVBAによる応用Σ計算,シンプソン法のプログラム,問題適用方法が理解できる.
13週 微分方程式オイラー法
微分方程式の解の種類,微分方程式の基礎,オイラー法の原理,オイラー法の問題適用方法が理解できる.
14週 微 分 方 程 式 ホ イ ン法,連立微分方程式への適用
ホイン法の原理,ホイン法の問題適用方法,連立微分方程式への適用方法,物理問題への適用,Excel による数値解法が理解できる.
15週 前期末試験
16週 テスト返却と解説,成績確認

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3前2,前10,前12
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3前2,前3,前10,前12,前13,前14
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3前2,前3,前10,前12,前13,前14
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3前10,前12
専門的能力分野別の専門工学機械系分野情報処理整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。4前2,前3,前4
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。4前2,前3,前4,前10,前12,前14
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。4前2,前10,前12,前14
データを入力し、結果を出力するプログラムを作成できる。4前2,前3,前4,前6,前10,前12,前14
条件判断プログラムを作成できる。4前2
繰り返し処理プログラムを作成できる。4前2,前3,前10,前12,前14
一次元配列を使ったプログラムを作成できる。4前2,前3,前4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力100000010
専門的能力6000010070
分野横断的能力1000010020