到達目標
1.電気回路について一般的な交流回路計算ができる。
2.正弦波交流について,ベクトル記号法を用いて計算ができる。
3.多相回路(特に三相回路)についてその性質を知り計算ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 電気回路について一般的な交流回路計算が80%以上できる。 | 電気回路について一般的な交流回路計算が60%以上できる。 | 電気回路について一般的な交流回路計算が60%以上はできない。 |
評価項目2 | 正弦波交流について,ベクトル記号法を用いて計算が80%以上できる。 | 正弦波交流について,ベクトル記号法を用いて計算が60%以上できる。 | 正弦波交流について,ベクトル記号法を用いて行う計算が60%以上はできない。 |
評価項目3 | 多相回路(特に三相回路)についてその性質を知り計算が80%以上できる。 | 多相回路(特に三相回路)についてその性質を知り計算が60%以上できる。 | 多相回路(特に三相回路)についての計算が60%以上はできない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
電気回路は電気・電子工学を学ぶ上での最も重要な基幹科目であり,今後学ぶ多くの専門科目の基礎となるものであるから,時間をかけてじっくり勉強する必要がある。2年次の1単位に引き続き3年次では2単位の授業となるので,さらに予習・復習が重要になる。
本科目では交流回路の性質を理解するだけでなく,計算に慣れることが重要である。情報化社会となり,電卓やパソコンを使用する科目も多いが,この科目に限っては,試験はすべて手計算で行う。暗算や筆算の速さと正確さを身につけてほしい。
国家試験である電気主任技術者試験(電験3種)を受験することは勉学の目標になる。本科目の授業や演習を通して是非その力をつけ,試験にチャレンジしてほしい。
授業の進め方・方法:
講義を中心として行う。
注意点:
数学は,電気回路の現象を分かりやすく解き明かしてくれる最高の友達である。高度な電気回路の問題は,数学の知識なくしては解くことができない。微積・複素数を含む数学をきちんと押さえておくことが重要である。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
記号法による交流回路の計算(1) |
複素数を,直交座標表示のほか,指数関数表示,極座標表示,三角関数表示の4つのすべてで表現できる。
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2週 |
記号法による交流回路の計算(2) |
記号法を使ってインピーダンス,アドミタンスを計算できる。
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3週 |
記号法による交流回路の計算(3) |
記号法を使って直列共振,並列共振を計算できる。
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4週 |
記号法による交流回路の計算(4) |
重ねの理,テブナンの定理などの諸定理を使って回路計算ができる。
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5週 |
記号法による交流回路の計算(5) |
重ねの理,テブナンの定理などの諸定理を使って回路計算ができる。
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6週 |
記号法による交流回路の計算(6) |
交流ブリッジの計算ができる。
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7週 |
記号法による交流回路の計算(7) |
相互インダクタンスの計算ができる。
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8週 |
【前期中間試験】 |
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2ndQ |
9週 |
正弦波交流回路の基礎(1) |
交流回路に接続されたR・L・C回路の電圧平衡式をたてることができる。
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10週 |
正弦波交流回路の基礎(2) |
di/dt⇒jωI,∫idt⇒1/jω・I の表現を使うことができる。
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11週 |
正弦波交流回路の基礎(3) |
電圧平衡式を,記号法を使って書き改め解を求めることができる。
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12週 |
正弦波交流回路の基礎(4) |
複素インピーダンスや複素アドミタンスを使って回路計算ができる。
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13週 |
交流回路の記号解析(1) |
複素インピーダンスや複素アドミタンスを使って回路計算ができる。
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14週 |
交流回路の記号解析(2) |
複素インピーダンスや複素アドミタンスを使って回路計算ができる。
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15週 |
【前期中期末試験】 |
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16週 |
テスト返却と解説 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
交流回路の記号解析(3) |
複素インピーダンスや複素アドミタンスを使って回路計算ができる。
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2週 |
交流回路の記号解析(4) |
複素インピーダンスや複素アドミタンスを使って回路計算ができる。
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3週 |
交流回路の記号解析(5) |
共振現象を数値的に理解できる。
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4週 |
交流回路の記号解析(6) |
電力ベクトルの定義と求め方を理解できる。
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5週 |
交流回路の記号解析(7) |
逆回路の意味を理解できる。
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6週 |
一般線形回路解析の諸法則(1) |
回路網に関する諸定理を利用した回路解析ができる。
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7週 |
一般線形回路解析の諸法則(2) |
行列式を使った閉路方程式をたてて計算ができる。
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8週 |
【後期中間試験】 |
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4thQ |
9週 |
一般線形回路解析の諸法則(3) |
重ねの理,テブナンの定理などの諸定理を用いて計算ができる。
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10週 |
多相(三相)交流回路(1)
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対称三相電力と三相結線方式を理解できる。
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11週 |
多相(三相)交流回路(2) |
ベクトルオペレータaの働きを理解できる。
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12週 |
多相(三相)交流回路(3) |
Y結線とΔ結線の等価変換を双方向でできる。
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13週 |
多相(三相)交流回路(4) |
ブロンデルの定理を理解できる。
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14週 |
多相(三相)交流回路(5) |
回転磁界を三相誘導電動機の回転原理と結びつけて理解できる。
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15週 |
【後期期末試験】 |
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16週 |
テスト返却と解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。 | 4 | |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 4 | |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 4 | |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 3 | |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 4 | |
瞬時値を用いて、簡単な交流回路の計算ができる。 | 4 | |
フェーザを用いて、簡単な交流回路の計算ができる。 | 3 | |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。 | 4 | |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
網目電流法や節点電位法を用いて交流回路の計算ができる。 | 4 | |
重ねの理やテブナンの定理等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。 | 4 | |
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。 | 4 | |
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。 | 4 | |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 4 | |
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 4 | |
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |