電子デバイスⅡ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電子デバイスⅡ
科目番号 0027 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 よくわかる電子デバイス;筒井一生/オーム社
担当教員 石丸 智士

到達目標

1.トランジスタ(電界効果トランジスタ)の動作機構および電気的特性について説明できる.
2.デバイス製作プロセスおよび集積回路について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1いくつかの電界効果トランジスタのゲート構造について説明できる.特にMOS型電界効果トランジスタについては構造や動作機構と電気特性との関係について説明できる.MOS型電界効果トランジスタの動作機構と電気特性について説明できる.MOS型電界効果トランジスタの動作機構と電気特性について説明できない.
評価項目2プレーナプロセスによるデバイス製作の諸過程について詳細に説明でき,集積回路技術の発展や各素子の形成過程について詳細に説明できる.プレーナプロセスによるデバイス製作の諸過程について説明でき,集積回路技術の発展や各素子の形成過程について説明できる.プレーナプロセスによるデバイス製作の諸過程について説明できない.また,集積回路技術の発展や各素子の形成過程について説明できない.
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習教育到達目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
半世紀前にトランジスタが発明されて以来,電子工学は急速に発展した.これは半導体技術のめざましい進歩によるものであり,現在では1枚のシリコンチップに,高速動作するトランジスタを数千万個を超えて組み込んだ集積回路が開発され,これらを搭載した種々の電気・電子機器は私たちの生活に欠かすことのできないものになっている.
本科目では,電界効果トランジスタ(とくにMOS型電界効果トランジスタ)の動作機構と電気特性について学習するとともに,半導体デバイスの製作プロセスや集積回路技術について学習する.
授業の進め方・方法:
講義を中心とする.また,単元ごとに配付するプリントや教科書を用いて予習・復習を行うこと.
注意点:
半導体物理(電子デバイスⅠの内容)についての知識を有していること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 科目ガイダンス
電界効果トランジスタ
電界効果トランジスタの概念と種類について説明できる.
2週 MOS構造(1) MOS構造への電圧印加に伴う接合界面の状態変化の概略について,エネルギーバンド図を用いて説明できる.
3週 MOS構造(2) MOS構造への印加電圧と接合界面の状態変化について定量的に説明できる.
4週 MOS構造(3) MOS構造の容量-電圧特性について説明できる.
5週 MOS型電界効果トランジスタ(1) MOS型電界効果トランジスタ(MOSFET)の電流-電圧特性について説明できる.
6週 MOS型電界効果トランジスタ(2) MOSFETの等価回路について説明できる.
7週 CMOS CMOSの回路構造と特徴について説明できる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験答案返却と解説
プレーナプロセス
プレーナプロセスの概念と特徴について説明できる.
10週 デバイス製作プロセス(1) プレーナプロセスを用いたMOSFET製造工程の流れについて説明できる.シリコン単結晶の製造工程について説明できる.
11週 デバイス製作プロセス(2) プレーナプロセスにおける膜形成方法および微細加工技術について説明できる.
12週 デバイス製作プロセス(3) プレーナプロセスにおけるエッチング方法および不純物ドーピング方法について説明できる.
13週 集積回路技術(1) 集積回路技術の進展と集積回路化のメリット等について説明できる.
14週 集積回路技術(2) 集積回路におけるトランジスタ形成過程および受動素子の形成方法について説明できる.
15週 期末試験
16週 試験答案返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路FETの特徴と等価回路を説明できる。4前1,前5,前6
電子工学電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000