概要:
電気を作り出し、家庭まで送り届けるのに必要な電気機器が「発電機」であり、「変圧器」である。そして家庭ではこの電気エネルギーによって直流や交流の「電動機」が活躍している。
この「変圧器」・「発電機」・「電動機」について以下のような項目を、自分の言葉で表現でき、また取り扱う諸量の計算ができることを目標とする。
○誘導電動機
三相交流による回転磁界とうず電流により回転トルクの発生するメカニズムを理解する。また、誘導電動機特有の「すべり」の概念を学習し、回転中・停止中の特性から等価回路を考え、速度特性・トルク特性を理解する。また単相誘導電動機における始動トルク発生の工夫を学ぶ。
○同期発電機
同期速度で回転する同期発電機は水力や火力発電所の発電機として使用されている。ここでは、構造や負荷電流による減磁作用、磁化作用などを理解し、無負荷飽和曲線、短絡曲線、同期インピーダンスなどの運転特性を学ぶ。
○同期電動機
同期電動機は回転速度が同期速度で一定であり、力率をつねに1にできる利点がある。ここでは、負荷角、V曲線などの特性を学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。また,適宜,問題演習等を行う。
注意点:
この科目の理論的なベースは、「電気基礎」、「電気磁気学」、「電気回路」、「電気電子計測」などの基礎科目である。
また、3年生では直流機と変圧器を学んできた。ここでは、変圧器のうち特殊な用途に使用する変圧器,交流で運転する回転機を学ぶ。そしてこの理論と実際とを体験するために、同時進行的に「電気電子工学実験」が設けられている。
また、5年で履修する「電力輸送工学」、「パワーエレクトロニクス」の電力工学系科目の基礎となる科目である。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 理想変成器を説明できる。 | 4 | 前4 |
電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 4 | 前2,前3 |
誘導機の原理と構造を説明できる。 | 4 | 前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6 |
同期機の原理と構造を説明できる。 | 4 | 後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4 |