到達目標
物理的な事物・事象についての観察を行い、物理的に探求する能力を身につけると共に、基本的な概念や原理・法則を理解できる。
1.物理学に関する実験を行い,内容を説明できる.
2.波動についての性質を説明できる.
3.電子と光,原子と原子核について説明できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 実験内容および実験方法,実験することの意味,測定データの整理法ついて説明でき,報告書をまとめて提出できる. | 実験内容および実験方法,実験することの意味,測定データの整理法ついて概略を説明でき,報告書をまとめて提出できる. | 実験内容および実験方法,実験することの意味,測定データの整理法ついて概略が説明できず,報告書をまとめて提出できない. |
評価項目2 | 波動の基本的な性質,音,光について,正しく作図および計算ができ,現象を説明できる. | 波動の基本的な性質,音,光について,作図および計算ができ,概要を説明できる. | 波動の基本的な性質,音,光について,説明できない. |
評価項目3 | 光の粒子性,X線,粒子の波動性,原子の構造とエネルギー準位,原子核等について,論理的に説明できる. | 光の粒子性,X線,粒子の波動性,原子の構造とエネルギー準位,原子核等について,概略を説明できる. | 光の粒子性,X線,粒子の波動性,原子の構造とエネルギー準位,原子核等について,概略を説明できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
物理学は例えば力学,熱,波動などいくつかの分野に分けられるが,前期週1コマで行う物理学実験は,物理学の各分野において重要と思われるテーマを取り上げて,学生自身が実験することで体験的に物理的な理解を深めることを目的としている.原則として2人1組で実験を行い,各自で測定データを整理し定量的な結果を求め,得られた結果について検討・吟味して報告書としてまとめるものである.1~2学年で学んだ基礎物理学は物理の分野で学ぶべき基礎的内容の一部であり,工学の分野を学び理解するために必要な内容がまだかなり残されている.1週あたり前期1コマ,後期1コマのコマ数配分で行う講義形式の授業では,残っている基礎的な物理学の分野の中で,ぜひ理解し習得して欲しい内容について学習する.3学年の応用物理学全体を通して,論理的な思考や考え方,数式の展開などについても学年進行にふさわしい学力を身につけることができる.
授業の進め方・方法:
実験(前期1コマ)と講義(前期1コマ,後期1コマ)に分けて実施する.実験は,単振り子による重力加速度の測定,つるまきばねの振動,ヤング率の測定,気柱の共鳴,屈折率の測定,光の波長測定,ニュートンリングによる曲率半径の測定,固体の比熱測定,固体の線膨張率測定,等電位線の測定,抵抗の測定,電気抵抗の測定,放射線の測定の中から毎週1テーマを2人1組で実施する.講義では,内容の理解と定着をはかるため,演習問題を授業の進度に合わせて適宜レポートとして解答・提出してもらう.また,必要に応じて小テスト等を行う.なお,成績は定期試験および課題試験を50%,実験の報告書を30%,小テストおよび宿題レポートを20%として総合的に評価し,60%以上の得点率で目標達成とみなす.
注意点:
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
・授業の概要説明 |
1年間の取り組みについて理解する.
|
2週 |
・実験ガイダンス (第1章 波の性質) ・波の発生と正弦波 |
測定機器の使用法、波の発生と伝わり方、波の表し方、正弦波の式について理解する.
|
3週 |
・実験ガイダンス ・位相、横波と縦波 |
誤差と最小二乗法、波の位相、横波と縦波、波のエネルギーについて理解する.
|
4週 |
・実験 ・重ね合わせの原理 |
実験を行い、報告書を作成する.波の重ね合わせおよび定常波について理解する.
|
5週 |
・実験 ・ホイヘンスの原理 |
実験を行い、報告書を作成する.波の反射・干渉・屈折・回折、ホイヘンスの原理について理解する.
|
6週 |
・実験 (第2章 音) ・音の性質 |
実験を行い、報告書を作成する.音の性質について理解する.
|
7週 |
・実験 ・発音体の振動 |
実験を行い、報告書を作成する.発音体の振動および共振と共鳴について理解する.
|
8週 |
・前期中間試験 |
|
2ndQ |
9週 |
・実験 ・テスト返却と解説 |
実験を行い、報告書を作成する.中間試験の問題の解法を理解する.
|
10週 |
・実験 ・音のドップラー効果 |
実験を行い、報告書を作成する.音のドップラー効果について理解する.
|
11週 |
・実験 (第3章 光) ・光の性質 |
実験を行い、報告書を作成する.光の性質について理解する.
|
12週 |
・実験 ・レンズ |
実験を行い、報告書を作成する.レンズの性質と写像公式について理解する.
|
13週 |
・実験 ・光の干渉 |
実験を行い、報告書を作成する.光の干渉について理解する.
|
14週 |
・光の回折 |
光の回折および光に関する問題の解法について理解する.
|
15週 |
・前期末試験 |
|
16週 |
・テスト返却と解説 |
期末試験の問題の解法を理解する.
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
(第1章 電子と光) ・電子 |
電子について説明できる.
|
2週 |
・光の粒子性 |
光の粒子性について説明できる.
|
3週 |
・X線 |
X線について説明できる.
|
4週 |
・粒子の波動性 |
粒子の波動性について説明できる.
|
5週 |
・演習 |
電子と光に関する問題の解法について説明できる.
|
6週 |
(第2章 原子と原子核) ・原子の構造 |
原子の構造について説明できる.
|
7週 |
・エネルギー準位 |
エネルギー準位について説明できる.
|
8週 |
・後期中間試験 |
|
4thQ |
9週 |
・テスト返却と解説 |
|
10週 |
・原子核 |
原子核について説明できる.
|
11週 |
・放射線とその性質 |
放射線とその性質について説明できる.
|
12週 |
・核反応と核エネルギー |
核反応と核エネルギーについて説明できる.
|
13週 |
・素粒子 |
素粒子について説明できる.
|
14週 |
・演習 |
原子に関する問題の解法について説明できる.
|
15週 |
・学年末試験 |
|
16週 |
・テスト返却と解説 |
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 0 | 0 | 0 | 50 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 50 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |