電気電子計測

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気電子計測
科目番号 0018 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 電気電子計測: 廣瀬 明 著/数理工学社
担当教員 石川 洋平

到達目標

1.計測データの処理方法,単位・標準の意味,指示計器の構造,直流計測・交流計測の仕組みを理解できること。
2.計測用電子デバイス、ディジタル計測の仕組み,波形観測・周波数計測・位相計測の手法を理解できること。
3.雑音の種類と影響、高周波計測の基礎知識、センサの種類を理解できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1計測データや単位の重要性を理解し組立単位の計算ができる。また、直流計測・交流計測(各種ブリッジ回路等)の計算ができる。計測データや単位の重要性を理解できる。また、直流計測・交流計測の仕組みも理解できる。計測データや単位の重要性を理解できない。
評価項目2計測用電子デバイス・ディジタル計測の仕組みを理解し、時間・周波数・位相計測の波形・特性を描く機器(オシロスコープ・ネットワークアナライザ・リサージュ等)の仕組みを説明できる。計測用電子デバイス・ディジタル計測の仕組みを理解し、時間・周波数・位相計測の波形・特性を描くことができる。計測用電子デバイス・ディジタル計測の仕組みを理解できない。
評価項目3計測時の雑音の種類と影響を具体的な事例を示して説明できる。さらに、高周波計測におけるインピーダンス整合やセンサの利用方法を身近な例を示して説明できる。計測時の雑音の影響や高周波計測の意義、センサの種類を概念的に説明できる。計測時の雑音の影響や高周波計測の方法、センサの種類を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習教育到達目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 電子計測技術の進歩は著しく、簡単に自然界の信号をアナログ・ディジタル計測器を利用して取得・解析することが可能となってきている。
 電子情報系の学生は技術者として計測の原理、手法を学び、計測器の仕組みを正確に理解する必要がある。
 本科目により、学生実験や卒業研究等で直接利用可能な電気電子計測技術を身につけることを目標とする。
授業の進め方・方法:
 講義を主体として,レポート等を適宜行いながら,各章末の演習問題を解くことにより理解度を確認します。
注意点:
 試験成績を全体の80%として評価し,残りの20%をレポート・受講態度・授業ノートのクオリティを含めて,ポートフォリオにより評価します。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 計測とは何か 概念、位置づけ、用語を理解できること
2週 計測とは何か
3週 統計処理 計測データの統計的処理法を理解できること。
4週 統計処理
5週 統計処理
6週 単位と標準 度量衡の決定方法と重要性を理解し,標準の工学的意義を理解できること。
7週 単位と標準
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 指示計器 各種指示計器の構造、動作原理、特徴などを理解できること。
10週 指示計器
11週 直流計測 直流計測(倍率器・分流器・抵抗計測・零位法・ブリッジ等)を理解できること。
12週 直流計測
13週 ブリッジ回路など ホイートストンブリッジ,ケルビンダブルブリッジの平衡条件が理解できること。
14週 ブリッジ回路など
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説
後期
3rdQ
1週 交流計測 交流計測(フェーザ・実効電力・変成器・交流ブリッジ等)を理解できること。
2週 交流計測
3週 計測用デバイス 計測用電子デバイス(MOSトランジスタ・ソース接地増幅回路・差動増幅回路・オペアンプ等)の利用方法を理解できること。
4週 計測用デバイス
5週 ディジタル計測 ディジタル計測(標本化・量子化・A/Dコンバータ・D/Aコンバータ等)を理解できること。
6週 ディジタル計測
7週 ディジタル計測
8週 後期中間試験
4thQ
9週 波形計測 波形観測(オシロスコープ)の方法を理解できること。
10週 波形計測
11週 周波数•位相計測 周波数・位相計測(ネットワークアナライザ・スペクトラムアナライザ)の方法を理解できること。
12週 雑音 雑音の種類(熱雑音・ショット雑音・1/f雑音・ホワイトノイズなど)を理解し、その影響をSN比と関連付けて理解できること。
13週 高周波計測 インピーダンス整合等の高周波計測に関する基礎を理解できること。
14週 センサ 変位、力、温度など広い分野にまたがる諸量を電気量に変換する各種センサについて理解できること。
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。4
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力00