情報理論

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 情報理論
科目番号 0037 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 符号理論の基礎 汐崎陽 著 オーム社
担当教員 森 紳太朗

到達目標

1.情報理論で取り扱う情報源と情報量の定義を理解して、情報量を計算することができる。ベイズの定理を理解して相互情報量を計算することができる。マルコフ情報源を理解すること。
2.情報源符号化の原理を理解して、実際にハフマン符号を構成することができること。通信路符号化を理解して通信路特性から復号規則を導き出せること。
3.誤り訂正符号の原理を理解して、ハミング符号や巡回組織符号を構成することができること。連続的通信系に対する標本化定理の原理を理解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1情報理論で取り扱う情報源と情報量の定義を理解して、情報量を計算することができる。ベイズの定理を理解して相互情報量を計算することができる。マルコフ情報源を理解して計算することができる。 情報理論で取り扱う情報源と情報量の定義を理解して、情報量を計算することができる。相互情報量を計算することができる。マルコフ情報源の計算ができる。 情報理論で取り扱う情報源と情報量の定義を理解して、情報量を計算することができない。ベイズの定理を理解して相互情報量を計算することがでない。マルコフ情報源を理解できない。
評価項目2情報源符号化の原理を理解して、実際にハフマン符号を構成することができること。通信系のモデルを理解できること。通信路符号化を理解して通信路特性から復号規則を導き出せること。 情報源符号化の原理を理解して、実際にハフマン符号を構成することができること。通信路符号化を理解して通信路特性から復号規則を導き出せること。情報源符号化の原理を理解できない。ハフマン符号を構成することができない。通信路符号化を理解できない。通信路特性から復号規則を導き出せない。
評価項目3誤り訂正符号の原理を理解して、ハミング符号や巡回組織符号を構成することができること。連続的通信系に対する標本化定理の原理を理解することができる。 ハミング符号や巡回組織符号を構成することができること。連続的通信系に対する標本化定理の原理を理解することができる。誤り訂正符号の原理を理解できない。ハミング符号や巡回組織符号を構成できない。連続的通信系に対する標本化定理の原理を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在の高度情報化社会が発達した理論的な基盤である情報理論について、学習して理解を深める。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。演習は適宜行う。最終成績は4回の定期試験の平均点を80%、課題レポートの評価を20%とする。
注意点:
対数や行列計算などの数学的知識を習得していることが前提です。また通信工学や情報論理学とも関連があります。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 通信系の概論 通信系の概略が理解できること
2週 情報源と情報量1 エントロピーの導入が理解できること
3週 情報源と情報量2 情報量の計算ができること
4週 結合確率と条件付き確率 結合確率と条件付き確率の計算ができること
5週 ベイズの定理 ベイズの定理が理解できること
6週 相互情報量 相互情報量の計算ができること
7週 前中間試験
8週 テスト返却と解説
2ndQ
9週 マルコフ情報源1 マルコフ情報源が理解できること。
10週 マルコフ情報源2 マルコフ情報源の定常確率が理解できること。
11週 ハフマン符号 ハフマン符号の構成ができること。
12週 拡大情報源の取り扱い 拡大情報源の取り扱いが理解できること。
13週 情報源符号化定理 情報源符号化定理が理解できること。
14週 演習
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説
後期
3rdQ
1週 通信路行列 通信路の特性が行列で表されることをりかいすること。
2週 通信路特性 通信路特性が理解できること。
3週 情報伝送量 情報伝送量を理解し、計算できること。
4週 復号規則1 復号の原理を理解すること。
5週 復号規則2 復号規則を導出できること。
6週 演習
7週 後期中間試験
8週 テスト返却と解説
4thQ
9週 誤り訂正符号 誤り訂正符号の原理が理解できること。
10週 ハミング距離 ハミング距離と誤り検出・訂正の関係性を理解できること。
11週 パリティ検査符号 パリティ検査符号による誤り検出の原理が理解できること。
12週 ハミング符号 ハミング符号による誤り訂正の原理が理解できること。
13週 巡回組織符号 巡回組織符号を理解して構成できること。
14週 標本化定理 標本化定理の基礎的な原理が理解できること。
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。4
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。4
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000