到達目標
1.受動素子(抵抗・コイル・コンデンサ)を用いた回路の過渡現象を理解できること。
2.スイッチ素子として使われるトランジスタやダイオードなどの動作と使い方を習得し,各種マルチバイブレータの動作・利用方法を理解できること。
3.各種パルス回路(整形・発生・変調)の動作原理を理解できること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 受動素子を用いた回路の過渡現象が理解でき、各種フィルタ回路・微分積分回路との対応が説明できる。 | 受動素子を用いた回路の過渡現象が理解できる。 | 受動素子を用いた回路の過渡現象が理解できない。 |
評価項目2 | トランジスタをスイッチ素子として利用した各種マルチバイブレータの動作が理解でき、その利用方法(記憶・遅延・発振)を説明できる。 | トランジスタをスイッチ素子として利用した各種マルチバイブレータの動作が理解できる。 | トランジスタのスイッチ素子としての利用を理解できない。 |
評価項目3 | 各種パルス回路(整形・発生・変調)の動作原理を図と数式を用いて説明できる。 | 各種パルス回路(整形・発生・変調)の動作原理を図を用いて説明できる。 | 各種パルス回路(整形・発生・変調)の動作原理を理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 B-2
説明
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学習・教育到達度目標 C-1
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教育方法等
概要:
現在では、多くの電子機器はディジタル化されている。高性能化・多機能化・柔軟な設計・低コスト化など多くの利点を有しているためである。ディジタル機器に使われるディジタル回路のベースとなるのがパルス回路である。本科目により、パルス回路の重要性を理解しディジタル回路を扱う上での基本概念・知識と計算方法を身につけることを目標とする。
授業の進め方・方法:
講義を主体として,レポート等を適宜行いながら,各章末の演習問題を解くことにより理解度を確認します。
注意点:
試験成績を全体の80%として評価し,残りの20%をレポート・受講態度・授業ノートのクオリティを含めて,ポートフォリオにより評価します。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
パルス回路がどこで使われて、どのような回路をパルス回路と呼ぶかを理解し、電子回路Ⅱの全体概要を理解できること。
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2週 |
パルスの基礎 |
ユニットステップ関数とパルスの関係を理解できること。
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3週 |
パルスの基礎 |
ステップ電圧・指数関数波・ランプ電圧と数学的表現の関係を理解できること。
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4週 |
パルスの基礎 |
周期パルスと受動素子に対する方形パルスの応答が理解できること。
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5週 |
RLC回路の応答 |
RC回路の方形パルス応答が理解できること。
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6週 |
RLC回路の応答 |
RC回路に対する各種入力応答が理解できること。
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7週 |
RLC回路の応答 |
RL回路およびRLC回路のパルス応答と制動・微分積分回路に関して理解できること。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
ダイオードの応答 |
pn接合ダイオードの折れ線近似と等価回路が理解できること。
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10週 |
ダイオードの応答 |
ダイオードの順方向回復特性・逆方向回復特性を理解できること。また、定電圧ダイオードとショットキバリアダイオードの説明もできること。
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11週 |
トランジスタの応答 |
バイポーラトランジスタの等価回路を用いて飽和電圧・蓄積時間の説明ができること。
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12週 |
トランジスタの応答 |
ターンオン・ターンオフ時間を短くする方法を説明できること。
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13週 |
トランジスタの応答 |
MOS電界効果トランジスタのパルス応答を等価回路を利用して説明できること。
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14週 |
まとめと復習 |
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
テスト返却と解説 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
マルチバイブレータ |
マルチバイブレータの構成を理解できること。
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2週 |
マルチバイブレータ |
双安定マルチバイブレータを理解できること。
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3週 |
マルチバイブレータ |
単安定マルチバイブレータを理解できること。
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4週 |
マルチバイブレータ |
無安定マルチバイブレータを理解できること。
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5週 |
マルチバイブレータ |
集積化マルチバイブレータを理解できること。
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6週 |
マルチバイブレータ |
3種類のマルチバイブレータの特徴を理解し、双安定・単安定・無安定マルチバイブレータの解析と設計ができること。
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7週 |
ブロッキング発振器 |
各種負性抵抗素子とブロッキング発振の原理を理解できること。
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
波形操作回路 |
クリッパ、スライサなどの振幅軸上での波形操作を理解できること。
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10週 |
波形操作回路 |
コンデンサの働きを理解し、クランプ回路などの振幅軸上での波形操作を理解できること。
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11週 |
波形操作回路 |
時間軸上での波形操作として、コンパレータ、伝達ゲート回路、標本化回路などを理解できること。
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12週 |
特殊波形発生回路 |
掃引波発生回路とミラー積分・ブートストラップを理解できること。
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13週 |
特殊波形発生回路 |
段波発生回路を理解できること。
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14週 |
まとめと復習 |
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
テスト返却と解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | その他の学習内容 | オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。 | 5 | 前5,前6,前7 |
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。 | 5 | 後1,後2,後3,後4,後5,後12,後13 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 |