概要:
生物化学は生命現象と生体物質を化学によって説明する分野であり、近年発展の著しいバイオテクノロジーのみならず、広く生物の関わる工業技術の基礎となる。生物化学は、生体物質の生物化学と酵素の代謝に関する内容を含み、両方を関連付けて理解できることが必要である。
授業の進め方・方法:
講義を中心に授業を進める。
購入した問題集の該当箇所を各人で解き進めて、内容の理解の定着をはかること。
注意点:
2年生の生物を基礎とする科目であることから、2年生の生物の理解度が低い学生は、2年生の生物の理解度をあげておくこと。
春季休暇、夏季休暇、冬期休暇あけに課題試験を実施する。配点や範囲については最初の授業で説明するので、聞きもらしがないように注意すること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
課題試験 ガイダンス |
2年生の生物の内容で理解不足であったところをテストで明確化し、その内容を正確に理解する。 原核生物、真核生物の違いが説明できる。 細胞小器官の構造とはたらきについて説明できる。
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2週 |
生体物質と細胞(生物の体をつくる細胞) |
タンパク質、核酸、多糖、脂質の構成が説明できる。
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3週 |
生体物質と細胞(生物の体をつくる細胞) |
生体物質にとって重要な弱い結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用)の化学を理解している。
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4週 |
生体物質と細胞(生体膜のはたらきと構造) |
脂質の機能をあげることができる。 脂肪酸の構造を説明できる。
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5週 |
生体物質と細胞(生体膜のはたらきと構造) |
トリアシルグリセロールの構造・反応を説明できる。
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6週 |
生体物質と細胞(生体膜のはたらきと構造) |
リン脂質がつくるミセル、脂質二重層について説明できる。 生体膜の化学的性質を理解している。
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7週 |
生体物質と細胞(生体膜のはたらきと構造) |
生体膜の物質輸送について説明できる。 生体膜の性質(全透性、半透性)を理解している。
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
テスト返却と解説 生命現象を支えるタンパク質(生命現象とタンパク質) |
中間テストの範囲の内容で理解不足であったところ(テストで明確化されたところ)の内容を正確に理解する。 タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質の生命活動の中心であることを理解している。
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10週 |
生命現象を支えるタンパク質(生命現象とタンパク質) |
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を理解している。 アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。
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11週 |
生命現象を支えるタンパク質(タンパク質の構造、タンパク質の立体構造とはたらき) |
タンパク質のり立体構造(一次・二次・三次・四次構造)について説明できる。
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12週 |
生命現象を支えるタンパク質(酵素としてはたらくタンパク質) |
酵素の構造と酵素-基質複合体について理解している。
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13週 |
生命現象を支えるタンパク質(酵素としてはたらくタンパク質) |
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について理解している。
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14週 |
生命現象を支えるタンパク質(酵素としてはたらくタンパク質) |
補酵素や補因子のはたらきを理解している。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
テスト返却と解説 |
期末テストの範囲の内容で理解不足であったところ(テストで明確化されたところ)の内容を正確に理解する。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
課題試験 遺伝子の実体 |
前期の内容で理解不足であったところ(テストで明確化されたところ)の内容を正確に理解する。 遺伝子の実体が核酸であることを理解する。
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2週 |
遺伝子の実体 ゲノムと遺伝子 |
遺伝子の実体が核酸であること、ゲノムと遺伝子の関係を理解する。
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3週 |
ヌクレオチド,核酸の構造 |
ヌクレオチド、核酸の構造を理解する。
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4週 |
DNAの二重らせん構造と塩基の相補性 |
DNAの二重らせん構造と塩基の相補的結合を理解する。
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5週 |
染色体の構造、細胞周期と遺伝情報の分配 |
染色体の構造と遺伝情報の分配、細胞周期について理解する。
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6週 |
DNAの半保存的複製DNAの構造と遺伝情報 |
DNAの半保存的複製を理解する。DNAの構造と遺伝情報の関係を理解する。
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7週 |
RNAの種類とはたらき転写、RNAのスプライシング |
RNAの種類とはたらきを理解する。転写の概要を理解する。RNAのスプライシングの概要を理解する。
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
テスト返却と解説 |
中間テストの範囲の内容で理解不足であったところ(テストで明確化されたところ)の内容を正確に理解する。
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10週 |
コドンと翻訳 |
コドンと翻訳の概要を理解する。
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11週 |
転写調節 分化 |
転写調節の概要を理解する。 分化について理解する。
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12週 |
バイオテクノロジー |
バイオテクノロジーの概要を理解する。
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13週 |
バイオテクノロジーの影響 |
バイオテクノロジーの影響の概要を理解する。
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14週 |
遺伝的多様性 |
遺伝的多様性の概要を理解する。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
テスト返却と解説 |
期末テストの範囲の内容で理解不足であったところ(テストで明確化されたところ)の内容を正確に理解する。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 基礎生物 | DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。 | 3 | 前2,前3,後1,後2 |
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。 | 3 | 後10 |
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。 | 3 | 後5 |
分化について説明できる。 | 3 | 後5 |
生物化学 | タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。 | 3 | 前2 |
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。 | 3 | 前2,前3 |
脂質の機能を複数あげることができる。 | 3 | 前4 |
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。 | 3 | 前4,前5 |
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。 | 3 | 前6 |
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。 | 3 | 前9 |
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。 | 3 | 前10 |
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。 | 3 | 前10 |
タンパク質の高次構造について説明できる。 | 3 | 前11 |
ヌクレオチドの構造を説明できる。 | 3 | 後3 |
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。 | 3 | 後4 |
DNAの半保存的複製を説明できる。 | 3 | 後6 |
RNAの種類と働きを列記できる。 | 3 | 後7 |
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。 | 3 | 後10 |
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。 | 3 | 前12 |
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。 | 3 | 前13 |
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。 | 3 | 前14 |