化学工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学工学Ⅰ
科目番号 0027 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 多田 豊編「化学工学」、朝倉書店
担当教員 劉 丹

到達目標

1.化学プロセスにおける基本的な単位操作ができること。
2.各操作における物質収支、熱収支等の計算ができること。また、気体燃料の燃焼計算ができること。
3.流動と伝熱について理解すること。また、計算できること。
4.蒸発と蒸留を理解できること。装置の基本構造、設計手順に理解できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1化学プロセスにおける基本的な単位操作が正しくできる。化学プロセスにおける基本的な単位操作ができる。化学プロセスにおける基本的な単位操作ができない。
評価項目2各操作における物質収支、熱収支等の計算が正しくできること。また、気体燃料の燃焼計算が正しくできること。各操作における物質収支、熱収支等の計算ができること。また、気体燃料の燃焼計算ができること。各操作における物質収支、熱収支等の計算ができない。また、気体燃料の燃焼計算ができない。
評価項目3流動と伝熱について正しく理解できる。また、正しく計算できる。流動と伝熱について理解できる。また、計算できる。流動と伝熱について理解できる。また、計算できない。
評価項目4蒸発と蒸留を正しく理解できる。装置の基本構造、設計手順がしっかりわかる。蒸発と蒸留を理解できる。装置の基本構造、設計手順がわかる。蒸発と蒸留を理解できない。装置の基本構造、設計手順がわからない。

学科の到達目標項目との関係

学習教育到達目標 B-1 説明 閉じる
学習教育到達目標 B-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 化学プロセスの単位操作を習得する。また、化学反応操作を定量的に表現するための単位系と物質収支、熱収支、気体燃料の燃焼について理解する。さらに、化学プロセスにおいて活用されている流動、伝熱、蒸発、蒸留等の単位操作の基本を理解する。よって、化学工学の基礎を身につける。
授業の進め方・方法:
 講義を中心とし,1回の授業ごとに授業内容のまとめ、練習問題を課す。
注意点:
物理化学の知識をしっかり復習いておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 単位系、単位換算 単位系、単位換算は何か説明できる。
2週 物質収支の基礎、反応に伴う物質収支の基本的なフローシート 物質収支の基礎、反応に伴う物質収支の基本的なフローシートについて説明できる。
3週 物質収支の基本的計算(1) 物質収支の基本的計算(1)ができる。
4週 物質収支の基本的計算(2) 物質収支の基本的計算(2)ができる。
5週 反応に伴う物質収支の基本的計算 反応に伴う物質収支の基本的計算ができる。
6週 熱収支 熱収支について説明ができる。
7週 固体の燃焼、気体燃料の燃焼 固体の燃焼、気体燃料の燃焼の計算ができる。
8週 【前期中間試験】
2ndQ
9週 Newtonの粘性の法則、層流と乱流、遷移流、レイノルズ数 Newtonの粘性の法則、層流と乱流、遷移流につい
て説明できる。レイノルズ数について理解する。
10週 レイノルズ数、非円管路の相当直径 レイノルズ数、非円管路の相当直径が求めることができる。
11週 層流・乱流の速度分布、fanningの摩擦係数,Moodyチャート
層流・乱流の速度分布、fanningの摩擦係数
Moodyチャートについて理解する。また、fanningの摩擦係数が求めることができる。
12週 ベルヌイの式、輸送中のエネルギー損失、直管・管継ぎ手・バルブ類によるエネルギー損失、輸送動力 ベルヌイの式、輸送中のエネルギー損失、直管・管継ぎ手・バルブ類によるエネルギー損失、輸送動力について理解する。また、それらの関連式より必要な値を計算できる。
13週 絶対圧、ゲージ圧、圧力測定、ピトー管 絶対圧、ゲージ圧、圧力測定、ピトー管について理解する。
14週 ポンプ計画上の諸元 ポンプ計画上の諸元について理解する。
15週 前期期末試験
16週 テスト返却と解説
後期
3rdQ
1週 伝熱(熱移動)の機構
伝導伝熱(平板、多層壁)
伝熱(熱移動)の機構について説明ができる。
伝導伝熱(平板、多層壁)の計算ができる。
2週 伝導伝熱(円筒・球殻) 伝導伝熱(円筒・球殻)の計算ができる。
3週 対流伝熱、対流伝熱係数 対流伝熱について理解する。管内の流れ状態よる対流伝熱係数が求めることができる。
4週 総括伝熱係数 総括伝熱係数について理解する。
総括伝熱係数が求めることができる。
5週 放射伝熱、黒体 放射伝熱、黒体について理解する。放射伝熱量が求めることができる。
6週 熱交換器に関する熱収支、伝熱速度、伝熱量 熱交換器に関する熱収支、伝熱速度、伝熱量が求めることができる。
7週 汚れ物質、汚れ係数、
熱交換器の設計
汚れ物質、汚れ係数について説明ができる。
熱交換器を設計する際の諸注意が知る。
8週 【後期中間試験】
4thQ
9週 単一蒸発缶と多重効用缶、気液平衡 単一蒸発缶と多重効用缶の区別を知る。また、説明ができる。気液平衡について理解する。またその相図が使える。
10週 単蒸留とフラッシュ蒸留、回分精留と連続精留 単蒸留とフラッシュ蒸留、回分精留と連続精留の区別がわかる。また説明・計算ができる。
11週 蒸留装置の基本構成、蒸留塔の設計手順 蒸留装置の基本構成を知る。蒸留塔の設計手順について説明ができる。
12週 蒸留塔の物質収支、濃縮部。回収部の物質収支、還流比 蒸留塔の物質収支、濃縮部。回収部の物質収支、還流比について理解する。
13週 McCabe-Thiele作図による蒸留塔の設計(1) McCabe-Thiele作図による蒸留塔の設計(1)ができる。
14週 McCabe-Thiele作図による蒸留塔の設計(2) McCabe-Thiele作図による蒸留塔の設計(2)ができる。
15週 【後期末試験】
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000