生物工学実験

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 生物工学実験
科目番号 0033 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 担当教員からの配付プリント 初歩からのバイオ実験 ゲノムからプロテオームへ/三共出版
担当教員 冨永 伸明,伊原 伸治

到達目標

1 実験課題を理解し、必要な知識・技術を適切に用いて、決められた時間内に計画的に実験を終え、期限内に報告書を提出できる
2 得られたデータを正確に解析し、考察できる
3 図表を用いて得られた成果を日本語で正確に分かりやすく説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験課題を理解し、必 要な知識・技術を適切 に用いて、決められた 時間内に計画的に実 験を終え、期限内に報 告書を提出できる。実験課題を理解し、必 要な知識・技術を適切 に用いて、決められた 時間内に計画的に実 験を終え、期限内に報 告書を提出できる。実験課題を理解し、必 要な知識・技術を適切 に用いて、決められた 時間内に計画的に実 験を終えることがで きない。報告書が期限 内に提出できない、ま たはできたとしても 報告書の内容が参考 書を写した内容(主 旨)になっている、課 題回答に不足がある など報告書の体をな していない。
評価項目2得られたデータを正 確に解析し、深く考察 できる。得られたデータを正 確に解析し、考察でき る。得られたデータを解析できない。
評価項目3適切な最小限の図表 を効果的に配置し、得 られた成果を正しく 分かりやすい日本語 で記述できる。適切な図表を用いて、 得られた成果を正し く分かりやすい日本 語で記述できる。得られた成果を正し く分かりやすい日本 語で記述できない。

学科の到達目標項目との関係

学習教育到達目標 B-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本実験では,生体成分であるタンパク質や糖等の取り扱い,定量法などを学び,実際に行うことで生物工学分野において,最も基礎となる微量分析技術・手法を理解し,習得する.
授業の進め方・方法:
実験は 4,5 人の班で行う.毎回,実験の初めに予習により作成した実験内容をまとめたフローチャートを用いて当番班交代で手順を説明する.その後,実験を実際に行い,データの取得と整理を行う.
注意点:
実験書はあらかじめ読んで,予習を行うこと.特に実験方法はあらかじめフローチャートにまとめておき,実験が効率よく進められるように心がける.実験中は注意深く観察し,ノートに記録をとること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験全体の説明
2週 生物工学基礎実験 マイクロピペットの練習,汎用機器の使用方法および器具類の確認
3週 標準タンパク質溶液の
調製
ウシ血清アルブミンBSA)を溶解し,分光光度計とモル吸光係数により,正確な濃度の BSA溶液が作成できる.
4週 タンパク質定量 1 分光光度計を用いて BSA を標準としたローリー法による検量線が作成できる.
5週 タンパク質定量 2 分光光度計を用いて BSA を標準としたBradford 法による検量線が作成できる.また,与えられた未知試料の定量ができる.
6週 アミノ酸の分析 薄層クロマトクラフィーによりアミノ酸の分析ができる.与えられた未知サンプルのアミノ酸を同定できる.
7週 グルコースの定量 GOD・ムタロターゼ法によりグルコースを定量するための検量線が作成できる.与えられた未知試料のグルコース濃度が測定できる.
8週 試験とレポート整理
2ndQ
9週 肝臓グリコーゲンの分離 生体試料からグリコーゲンを抽出する。また生体試料の取り扱いを理解する。
10週 グリコーゲンの定量 フェノール硫酸法によりグリコーゲンを定量するための検量線が作成できる。与えられた未知試料のグリコーゲン濃度が測定できる.
11週 脂質の抽出 生体試料から効率よく脂質の抽出を行う。また脂質抽出の原理を理解する。
12週 コレステロールの定量 生体試料から抽出した脂質中のコレステロールの定量を行う。またその原理を理解する。
13週 透析膜と限外ろ過膜によるタンパク質溶液の濃縮 低濃度のタンパク質溶液を生理活性を保ったまま濃縮する方法を学び、その原理を理解する。
14週 期末試験、レポート整理日
15週 レポート返却、器具整理
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】生物工学実験光学顕微鏡を取り扱うことができ、生物試料を顕微鏡下で観察することができる。4前6
分光分析法を用いて、生体物質を定量することができる。4前3,前4,前5,前6,前7,前10,前12
クロマトグラフィー法または電気泳動法によって生体物質を分離することができる。4前6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合20000800100
基礎的能力1000040050
専門的能力1000040050
分野横断的能力0000000