到達目標
1 実験課題を理解し,工学の基礎的な知識・技術を駆使して決められた時間内に計画的に実験を終え,期限内に報告書を提出できる
2 得られた成果を正確に解析し,工学的に考察できる
3 日本語による文章や、 図表を用いて論理的に説明できる
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 事前に予習を行い,正しく機器を使用して効率的に実験を終え、報告書を提出できる。 | 決められた時間内に計画的に実験を終え、期限内に報告書を提出できる。 | 決められた時間を大幅に超えても実験を終えられない、あるいは期限内に報告書を提出できない。 |
評価項目2 | 得られた成果を正確に解析し,参考文献等からあらたな情報を追加して,工学的に深く考察できる。 | 得られた成果を正確に解析し,それを工学的に考察できる。 | 得られた成果を正確に解析できない。 |
評価項目3 | 得られた成果を正しい日本語による文章や,言いたいことが分かる図表を用いて論理的に説明できる | 得られた成果を日本語による文章や、 図表を用いて論理的に説明できる | 得られた成果を,日本語による文章や, 図表を用いて論理的に説明できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
有機、無機、材料分野において習得した各専門知識の基礎をもとに、実験課題について様々な機器を利用して解析し、検討を行い、材料の特性や構造について理解し考察するとともに、材料の概念を把握し,記述できること。
授業の進め方・方法:
全体を6つの班に分け、6つのテーマをローテーションしながら実施する。1つのテーマは3コマ(1.5コマ×2週)である。各実験の目的、手法と注意事項、予想される結果に関する十分な予習を行うこと。また、適宜レポートに関する調査を書籍,文献やインターネットで行うこと。報告書の作成時間は講義時間中にはあまりとれないので、時間外にも行うこと。また、実験内容および操作に関する試験を行うので学習しておくこと。
注意点:
物質コースで習得したすべての科目の知識と、実験、解析の手法を必要とする。また、4年における物質工学実験に続くもので、より複雑な材料を扱い、機器分析装置のより高度な利用法を習得する。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
オリエンテーション |
各実験の目的,操作,ならびに実験における注意事項を知る。
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2週 |
【テーマ1】ゼオライトの合成と特性(第1週) |
ゼオライトの合成法について理解できる。
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3週 |
【テーマ1】ゼオライトの合成と特性(第2週) |
ゼオライトの主な特性について理解し,実際に評価できる。
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4週 |
【テーマ2】シリカゲルの合成と特性(第1週) |
シリカゲルの主な特性について理解し,実際に評価できる。
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5週 |
【テーマ2】シリカゲルの合成と特性(第2週) |
シリカゲルの合成法について理解できる。
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6週 |
【テーマ3】出前授業の立案(第1週) |
対象者を考慮して,出前授業を立案できる。立案にあたり,実施の際の安全管理,およびコストを考慮に入れることができる。
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7週 |
【テーマ3】出前授業の立案(第2週) |
模擬出前授業を分かりやすく実施することができる。
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8週 |
【テーマ4】界面活性剤・撥水剤の合成(第1週) |
陽イオン界面活性剤の合成法について理解できる。
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4thQ |
9週 |
【テーマ4】界面活性剤・撥水剤の合成(第2週) |
界面活性剤,撥水剤を合成,材料に特性を付与し評価をすることができる。
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10週 |
【テーマ5】熱分析TG-DTAによる高分子材料の評価(第1週) |
TG-DTAの原理について理解できる。
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11週 |
【テーマ5】熱分析TG-DTAによる高分子材料の評価(第2週) |
TG-DTA分析によりガラス転移点,結晶性を評価することができる。
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12週 |
【テーマ6】パソコンによる化合物の描画(第1週) |
基本的な有機化合物についてパソコンで描画ができる。
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13週 |
【テーマ6】パソコンによる化合物の描画(第2週) |
複雑な構造を有する化合物についてパソコンで描画ができ、化合物の特性・用途を説明できる。
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14週 |
テスト |
実験内容および課題の内容について,説明できる
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15週 |
テスト返却と解説 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 3 | |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる | 3 | |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 3 | |
有効数字の概念・測定器具の精度が理解できる。 | 3 | |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 3 | |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 3 | |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 3 | |
試薬の調製ができる。 | 3 | |
代表的な気体の発生の実験ができる。 | 3 | |
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系【実験実習】 | 有機化学実験 | 加熱還留による反応ができる。 | 4 | |
吸引ろ過ができる。 | 4 | |
再結晶による精製ができる。 | 4 | |
分析化学実験 | 代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、携帯観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。 | 4 | |
固体、液体、気体の定性・定量・構造解析・組成分析等に関して必要な特定の分析装置に関して測定条件を選定し、得られたデータから考察をすることができる。 | 4 | |
物理化学実験 | 熱に関する測定(溶解熱、燃焼熱等)をして、定量的に説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 20 | 5 | 2 | 0 | 73 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 20 | 4 | 0 | 0 | 57 | 0 | 81 |
分野横断的能力 | 0 | 1 | 2 | 0 | 16 | 0 | 19 |