反応工学実験

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 反応工学実験
科目番号 0042 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 担当教員より配布するプリント
担当教員 劉 丹,近藤 満

到達目標

1.実験の原理・課題を理解し,工学の基礎的な知識・技術を駆使して決められた時間内に計画的に実験を終え,期限内に報告書を提出できる。
2.得られた成果を正確に解析し,工学的に考察できる。
3.日本語による文章や,図表を用いて論理的に説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1事前に予習を行い,正しく実験の操作・使用器具・機器を使用して効率的に実験を終え、期限内に報告書を提出できる。決められた時間内に計画的に実験を終え、期限内に報告書を提出できる。決められた時間を大幅に超えても実験を終えられない、あるいは期限内に報告書を提出できない。
評価項目2得られた成果を正確に解析し,参考文献等からあらたな情報を追加して,工学的に深く考察できる。得られた成果を正確に解析し,それを工学的に考察できる。 得られた成果を正確に解析できない。
評価項目3得られた成果を正しい日本語による文章や,言いたいことが分かる図表を用いて論理的に説明できる 得られた成果を日本語による文章や、 図表を用いて論理的に説明できる 得られた成果を,日本語による文章や, 図表を用いて論理的に説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
分析,有機,無機,化学工学分野において習得した各専門知識の基礎をもとに,実験課題について理解し,様々な実験器具・装置を利用して検討を行い,反応工学の知識を深め,概念を把握し,記述できること。
授業の進め方・方法:
全体を5つの班に分け,6つのテーマをローテーションしながら実施する。各実験の目的,手法と注意事項,予想される結果に関する十分な予習を行うこと。また,適宜レポートに関する調査を書籍,文献やインターネットで行うこと。報告書の作成時間は講義時間中にはあまりとれないので,時間外にも行うこと。また,実験内容および操作に関する試験を行うので学習しておくこと。
注意点:
各実験の目的、手法と注意事項、予想される結果に関する十分な予習を行うこと。また、適宜レポートに関する調査を書籍,文献やインターネットで行うこと。報告書の作成時間は講義時間中にはあまりとれないので、時間外にも行うこと。また、実験内容および操作に関する試験を行うので学習しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 実験に関する注意事項&実験内容の説明 各実験の目的,操作,ならびに実験における注意事項を知る。
2週 【テーマ1】臨界レイノルズ数および管内を流れる流体の圧力損失 臨界レイノルズ数、およびレイノルズ数と圧力損失の関係について理解できる。
3週 【テーマ2】三成分系液-液系の相互溶解度(1) 水、酢酸、トルエン系の液-液平衡について理解できる。
4週 【テーマ2】三成分系液-液系の相互溶解度(2) 三角線図と分配曲線について理解できる。
5週 【テーマ3】撹拌槽反応器によるエステルの加水分解(1) 回分式反応器によるエステルの加水分解における変化率について理解できる。
6週 【テーマ3】撹拌槽反応器によるエステルの加水分解(2) 濃度の実測値から反応速度式決定できることを理解する。
7週 【テーマ4】ブレーン法による粉体比表面積の測定 ブレーン空気透過法の原理と方法について理解できる。
8週 【テーマ5】カルシウムを担持した竹粉末を用いた溶液中のフッ素の除去(1) 担持体と担持物質について理解できる。
4thQ
9週 【テーマ5】カルシウムを担持した竹粉末を用いた溶液中のフッ素の除去(2) カルシウム担持体のカルシウム担持量,担持体の粒径が反応速度と反応率に影響を与えることを理解できる。
10週 【テーマ5】カルシウムを担持した竹粉末を用いた溶液中のフッ素の除去(3) 脱フッ素率を求めることができる。異なる脱フッ素率の原因について理解する。
11週 【テーマ6】竹炭による溶液中の残留塩素の除去(1) 空間速度,体積流量,脱塩素反応の原理をについて理解すること。触媒の作用,触媒の担持について理解できる。
12週 【テーマ6】竹炭による溶液中の残留塩素の除去(2) 触媒に関して理解する。触媒を使用することによって,反応速度の増加,反応率が高くなるについて理解できる。
13週 【テーマ6】竹炭による溶液中の残留塩素の除去(3) 脱塩素率を求めることができる。
14週 テスト 実験内容および課題の内容について,説明できる。
15週 テスト返却と解説
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】有機化学実験収率の計算ができる。4
分析化学実験中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。4
物理化学実験温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。4
各種密度計(ゲールサック、オストワルド等)を用いて、液体および固体の正確な密度を測定し、測定原理を説明できる。4
相平衡(液体の蒸気圧、固体の溶解度、液体の相互溶解度等)を理解して、平衡の概念を説明できる。4
反応速度定数の温度依存性から活性化エネルギーを決定できる。4
化学工学実験流量・流速の計測、温度測定など化学プラント等で計測される諸物性の測定方法を説明できる。4
流体の関わる現象に関する実験を通して、気体あるいは液体の物質移動に関する原理・法則を理解し、物質収支やエネルギー収支の計算をすることができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合20000800100
基礎的能力0000000
専門的能力20000800100
分野横断的能力0000000