到達目標
1.吸着,触媒,晶析,気液・固液分離等の各種単位操作について理解できる。
2.各種単位操作を組み込んだ工業プロセスにおける物質収支,エネルギー収支の基本的捉え方について理解できる。
3.基本的プロセスにおける経済的な視点での評価について理解できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 吸着,触媒,晶析,気液・固液分離等の各種単位操作について理解でき,詳細に説明することができる | 吸着,触媒,晶析,気液・固液分離等の各種単位操作について理解できる | 吸着,触媒,晶析,気液・固液分離等の各種単位操作について理解できない |
評価項目2 | 各種単位操作を組み込んだ工業プロセスにおける物質収支,エネルギー収支の基本的捉え方について理解でき,詳細に説明することができる | 各種単位操作を組み込んだ工業プロセスにおける物質収支,エネルギー収支の基本的捉え方について理解できる | 各種単位操作を組み込んだ工業プロセスにおける物質収支,エネルギー収支の基本的捉え方について理解できない |
評価項目3 | 基本的プロセスにおける経済的な視点での評価について理解でき,詳細に説明することができる | 基本的プロセスにおける経済的な視点での評価について理解できる | 基本的プロセスにおける経済的な視点での評価について理解できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
4年次までに履修した化学工学の知識をより実践的なレベルまで高め,実際の化学工業の分野や環境保全技術分野,さらに日常生活で利用している各種製品において化学工学の知識がどのように活用されているかを理解する。特に,物質収支,エネルギー収支の捉え方,ならびに平衡関係と速度的捉え方,さらに経済的な視点での解析手法の基本をしっかりと理解する。また,目的とする製品を効率よく生産するために具体的な生産プロセスでどのような工夫がなされているかを理解する。さらに,目的とする品質の製品を生産する上で複数の単位操作の組み合わせの仕方によって生産効率や経済性が異なってくることについても理解・認識する。この科目は企業でプロセス設計を担当していた教員が、その経験を活かし反応器の種類、特性、設計手法等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
板書による講義,演習により授業を進めます。全体を通して化学工業分野での化学工学的知識の重要性を認識させることに重点を置きます。また、事前・事後学習としてレポートを課す。
注意点:
4年次までに履修した化学工学Ⅰ,Ⅱの内容については時間外に各自復習し,本授業の予習とともに,不明点を明確にして授業に出席すること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
化学工学の概要 |
化学工学の目的と学問的位置づけ,ならびに社会における役割を理解する。
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2週 |
化学反応操作における反応器と触媒の役割(1) |
固体触媒を用いる固定層型反応器と流動層型反応器ならびに槽型反応器の違いと特徴について理解する。
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3週 |
化学反応操作における反応器と触媒の役割(2) |
各反応器の代表的具体例とその特徴を理解する。
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4週 |
物質の分離(1) |
化学工業プロセスにおいて利用されている代表的な分離操作の役割と分離操作の基本を理解する。
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5週 |
物質の分離(2) |
環境保全技術において利用されている代表的な分離操作の役割と分離操作の詳細を理解する。
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6週 |
エネルギーの流れと有効利用(1) |
プロセスの中のエネルギーの流れを理解する。
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7週 |
エネルギーの流れと有効利用(2) |
基本的なエネルギー収支の計算法について理解する。
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8週 |
【前期中間試験】 |
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2ndQ |
9週 |
化学プロセス(1) |
化学プロセスの構成を理解する。
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10週 |
化学プロセス(2) |
プロセス設計と運転管理の基本を理解・活用できるようになる。
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11週 |
事例紹介(1) |
研究室での成果を実社会に適用できる技術に発展させていく過程について理解する。
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12週 |
事例紹介(2) |
適用段階で重要となる技術的ならびに経済的視点での検討項目について理解する。
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13週 |
化学工学の将来展望(1) |
人類社会の未来に対して必要となる項目について理解する。
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14週 |
化学工学の将来展望(2) |
将来,化学工学がどのような貢献をできるかについて理解する。
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15週 |
【前期末試験】 |
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16週 |
テスト返却と解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 化学工学 | 熱交換器の構造、熱収支について説明できる。 | 4 | |
熱伝導による熱流量について説明できる。 | 4 | |
熱交換器内の熱流量について説明できる。 | 4 | |
放射伝熱について説明できる。 | 4 | |
蒸発装置について説明できる。 | 4 | |
蒸発缶の物質収支と熱収支の計算ができる。 | 4 | |
温度、圧力、液位、流量の計測方法と代表的な測定機器(装置)について理解している。 | 4 | |
プロセス制御の方法と代表的なプロセス制御の例について理解している。 | 4 | |
SI単位への単位換算ができる。 | 4 | 前1 |
物質の流れと物質収支についての計算ができる。 | 4 | 前9,前10 |
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。 | 4 | 前9,前10 |
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。 | 4 | 前6 |
流れの物質収支の計算ができる。 | 4 | 前6,前9 |
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。 | 4 | 前7 |
流体輸送の動力の計算ができる。 | 4 | 前7 |
蒸留の原理について理解できる。 | 4 | 前4,前5 |
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。 | 4 | 前4,前5 |
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。 | 4 | 前4,前5 |
基本的な抽出の目的や方法を理解し、抽出率など関係する計算ができる。 | 4 | 前1,前4 |
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。 | 4 | 前1,前3,前4,前5 |
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。 | 4 | 前2,前3 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |