概要:
工学的な量は,大概ベクトルで記述されます.物理や専門科目で扱われ
る量,例えば力,速度,電場,磁場等々は”大きさと方向”を持つ量です.
したがって,工学上あるいは自然現象を記述する理論式を簡略化するため
に,物理や工学の専門分野においては,扱う量をベクトル量の関数として
表現することがよく行われています.そこで本講義では,ベクトルの微
分・積分の定義と計算法や専門科目への応用計算などを行い,工学的な現
象をベクトル量でとらえて理解し,計算ができる力を養成することを目指
します.
授業の進め方・方法:
講義形式で授業を行います。
内容の理解と定着をはかるため,演習問題のいくつかを適宜レポートとし
て解答・提出してもらいます.
注意点:
有明高専の数学第1~4巻の内容を理解している必要があります。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 1元連立1次不等式を解くことができる。 | 3 | |
基本的な2次不等式を解くことができる。 | 3 | |
無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | |
関数のグラフと座標軸との共有点を求めることができる。 | 3 | |
三角比を理解し、三角関数表を用いて三角比を求めることができる。一般角の三角関数の値を求めることができる。 | 3 | |
通る点や傾きから直線の方程式を求めることができる。 | 3 | |
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、基本的な計算ができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。 | 3 | |
ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。 | 3 | |
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。 | 3 | |
行列の和・差・数との積の計算ができる。 | 3 | |
行列の積の計算ができる。 | 3 | |
導関数の定義を理解している。 | 3 | |
微積分の基本定理を理解している。 | 3 | |
定積分の基本的な計算ができる。 | 3 | |
置換積分および部分積分を用いて、定積分を求めることができる。 | 3 | |
いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。 | 3 | |
2重積分を累次積分になおして計算することができる。 | 3 | |
基本的な変数分離形の微分方程式を解くことができる。 | 3 | |