到達目標
1.生物を構成する分子ついて説明できる.
2.生物を構成する物質と資源物質の関係について理解し,説明できる.
3.生物資源物質の利用について理解し,説明できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 生物を構成する分子の基本的性質をその構造と対応させて説明できる. | 生物を構成する分子の基本的性質について説明できる. | 生物を構成する分子の基本的性質について説明できない. |
評価項目2 | 炭水化物,アミノ酸,ペプチド,脂質,核酸と資源物質の関係について構造と対応させて理解し,説明できる. | 炭水化物,アミノ酸,ペプチド,脂質,核酸と資源物質の関係について理解し,説明できる. | 炭水化物,アミノ酸,ペプチド,脂質,核酸と資源物質の関係について理解し,説明できない. |
評価項目3 | 生物資源物質の利用について理解し,例をあげて説明できる. | 生物資源物質の利用について理解し,説明できる. | 生物資源物質の利用について理解し,説明できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
化学と工業の発展により,人類は生活や文化等の分野で大きな恩恵を受けてきた.しかし,化学と工業の発展を支えてきたエネルギー源であり,多くの製品の原料となる石油資源について,環境破壊や地球温暖化等の負の側面や,産出量の減少など,様々な問題が顕在化しつつある.このような背景の中で,再生産可能な資源である生物資源の重要性は今後ますます大きくなると思われる. 生物資源とは木質資源,様々な生体由来の抗生物質などがあり,これらを用いた新たな技術や産業が検討されている.ここでは,生物資源物質がどのような物質なのかを理解し,生物資源を用いた新素材,新技術の開発などを学び,その重要性を理解することを目標とする。この講義では海外の勤務経験がある教員が、日本と米国の生物資源に対する取り組みの違い等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
授業は基本的に講義の形式をとる。
授業内容は授業計画に示す通りである。
注意点:
2年生の化学、生物、3年生の有機化学1、生物化学、生物工学基礎、4年生の有機化学2を基礎とする科目であることから、これらの科目の理解度が低い学生は、これらの科目の理解度を十分にあげておく必要である。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 生体分子と生物資源物質 |
生体分子と生物資源物質について理解する
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2週 |
生体分子(炭水化物)と生物資源工学 |
生体資源物質としての炭水化物を理解する
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3週 |
生体分子(炭水化物)の利用 |
生体資源物質としての炭水化物の利用を理解する。
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4週 |
生体分子(アミノ酸、ペプチド)と生物資源工学 |
生体資源物質としてのアミノ酸、ペプチドを理解する
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5週 |
生体分子(タンパク質)の利用 |
生体資源物質としてのタンパク質の利用を理解する。
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6週 |
組み換えタンパク質の発現、精製、利用 |
組み換えタンパク質の発現、分離、精製とその利用を理解する。
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7週 |
生体分子(脂質)と生物資源工学 |
生体資源物質としての脂質を理解する
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
生体分子(核酸)と生物資源工学 |
生体資源物質としての核酸を理解する
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10週 |
生体分子(核酸)の利用 |
生体資源物質である核酸の利用を理解して、説明する
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11週 |
生体分子とバイオ医薬品 |
生体資源物質としての医薬品を理解する
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12週 |
バイオ医薬品の利用 |
生体資源物質としての医薬品の利用と応用を理解する
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13週 |
生物資源と生物多様性保全 |
生物資源と生物多様性の関係性を理解する。
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14週 |
生物資源(バイオマス) |
バイオマスの分類、バイオマスの化学構造、バイオマスの利用を理解する
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
テスト返却と解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 基礎生物 | 原核生物と真核生物の違いについて説明できる。 | 4 | 前1,前13,前14 |
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。 | 4 | 前4 |
生物化学 | タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。 | 4 | 前2,前3,前14 |
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。 | 4 | 前2,前3 |
グリコシド結合を説明できる。 | 4 | 前2,前3 |
多糖の例を説明できる。 | 4 | 前2,前3 |
脂質の機能を複数あげることができる。 | 4 | 前7 |
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。 | 4 | 前7 |
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。 | 4 | 前7 |
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。 | 4 | 前5,前6 |
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。 | 4 | 前4,前6 |
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。 | 4 | 前4 |
タンパク質の高次構造について説明できる。 | 4 | 前5,前6 |
ヌクレオチドの構造を説明できる。 | 4 | 前9,前10 |
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。 | 4 | 前9,前10 |
DNAの半保存的複製を説明できる。 | 4 | 前9,前10 |
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。 | 4 | 前11 |
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。 | 4 | 前11,前12 |
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。 | 4 | 前11,前12 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |