建築環境工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 建築環境工学Ⅰ
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 最新 建築環境工学 改訂第4版;田中俊六他/井上書院
担当教員 窪田 真樹

到達目標

1.音環境に関する基礎知識を修得し,健康で快適な住環境を得るための手法について理解できる.
2.光環境に関する基礎知識を修得し,健康で快適な住環境を得るための手法について理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1音環境に関する基礎知識を修得し,健康で快適な住環境を得るための手法について説明できる音環境に関する基礎知識を修得し,健康で快適な住環境を得るための手法について理解できる.音環境に関する基礎知識を修得できず,健康で快適な住環境を得るための手法について理解できない.
評価項目2光環境に関する基礎知識を修得し,健康で快適な住環境を得るための手法について説明できる.光環境に関する基礎知識を修得し,健康で快適な住環境を得るための手法について理解できる.光環境に関する基礎知識を修得できず,健康で快適な住環境を得るための手法について理解できない.
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習教育到達目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 建築環境工学は,建物やその周辺で生活する人々にとって,居住環境が健康的でかつ快適であるように調整する手法を学ぶ科目であり,内容は「光環境」,「音環境」,「熱・湿気環境」,「空気環境」の分野に大別される.建築環境工学Iでは「音環境」と「光環境」について学ぶ.
授業の進め方・方法:
 講義を中心とするが,授業内容の理解を定着させるため,講義中に演習問題を実施する.また,授業内容復習のために,レポート課題を課す.授業内容の理解を促進するために,必ず予習をして授業に臨むこと.
注意点:
 三角関数や対数(log)関数などの数学の基礎知識,光や音に関する物理学の基礎的な現象の理解を必要とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 音環境に関する授業の概要 授業講義の概要および建築環境工学における音環境分野の全体像と意義を理解できる
2週 音に関する基本事項1 音の物理的特性について理解できる
ウェーバー・フェヒナーの法則を理解できる
3週 音に関する基本事項2 音の単位について理解できる
音のレベルの合成・分解ができる
4週 音に関する基本事項3 人間の聴覚の特性について理解できる
5週 騒音防止計画1 騒音の定義,音源の特性,伝搬の特性について理解できる
6週 騒音防止計画2 騒音の測定・評価法について理解できる
7週 騒音防止計画3 遮音・吸音について理解できる
質量則,コインシデンス効果について理解できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 騒音防止計画4 試験問題の解説と1週〜7週の総括
10週 騒音防止計画5 床衝撃音・空気伝搬音の評価とその防止法について理解できる
11週 騒音防止計画6 吸音の原理,材料の吸音機構について理解できる
12週 音響設計計画1 音響設計の基本的手順について理解できる
室内音響の特徴について理解できる
13週 音響設計計画2 残響時間を計算できる
14週 音響設計計画3 エコーなどの特異現象とその防止方法について理解できる
音響的な視点から好ましい室形状について理解できる
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説
後期
3rdQ
1週 光環境に関する授業の概要 建築環境工学における光環境分野の全体像と意義を理解できる
2週 日照・日射1 日照と日射,日照の効果・確保について理解できる
3週 日照・日射2 天球上における太陽位置の概念および時刻の表し方について理解できる
4週 日照・日射3 太陽位置を計算できる
5週 日照・日射4 時間別の建物の日影図を描くことができる
6週 日照・日射5 任意の日時および方位の日射量を計算できる
7週 日照・日射6 日射・日照の調整方法について理解できる
8週 中間試験
4thQ
9週 試験問題の解説
採光・照明1
試験問題の解説と1週〜7週の総括
視覚と光の関係について理解できる
10週 採光・照明2 測光量について理解できる
11週 採光・照明3 昼光光源,昼光率について理解できる
建物の開口部の機能について理解できる
12週 採光・照明4 人工光源,各種照明方式について理解できる
13週 採光・照明5 照明計画および照度計算ができる
14週 建築空間の色彩計画 表色系,色彩の知覚の特性について理解できる
色彩計画の基本事項を理解できる
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野環境・設備建設地と太陽位置について説明できる。4後3,後4
時間別の日影図を書くことが出来る。4後5
日照と日射、紫外線、および可視光線について説明できる。4後2,後6
日照および日射の調節方法について説明できる。4後7
視覚と光の関係について説明できる。4後9
測光量について理解している。4後10
明視、グレアの現象について説明できる。4後9
採光および採光計画について説明できる。4後11
人工照明について説明できる。4後12
照明計画および照度の計算ができる。4後13
表色系について説明できる。4後14
色彩計画の概念を知っている。4後14
音の物理的特性について説明できる。4前2
音の単位について説明できる。4前3
聴覚の仕組みについて説明できる。4前4
音心理の三大特性、大きさとうるささ、音の伝搬、減衰、回折について説明できる。4前5
吸音と遮音、残響について説明できる。4前6
遮音材料の仕組み、音響計画について説明できる。4前7

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000100100
基礎的能力0000000
専門的能力90000100100
分野横断的能力0000000