建築材料

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 建築材料
科目番号 0026 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 新建築材料 1 構造材料編:田中享二他共著/数理工学社
担当教員 下田 誠也

到達目標

1.建築物の構成材料の製造工程を説明できる。
2.建築物の構成材料の化学的・物理的・力学的な基本的性質を説明できる。
3. 建築物の構成材料の使用目的や使用条件を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1建築物の構成材料の製造工程について正しい語句を使用して詳細に説明できる。 建築物の構成材料の製造工程について説明できる。建築物の構成材料の製造工程について説明できない。
評価項目2建築物の構成材料の化学的・物理的・力学的な基本的性質について正しい語句を使用して詳細に説明できる。 建築物の構成材料の化学的・物理的・力学的な基本的性質について説明できる。 建築物の構成材料の化学的・物理的・力学的な基本的性質について説明できない。
評価項目3建築物の構成材料の使用目的や使用条件について正しい語句を使用して詳細に説明でき る。 建築物の構成材料の使用目的や使用条件について説明できる。建築物の構成材料の使用目的や使用条件について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習教育到達目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 建築のなかで材料とは建築物を構成する上で必要不可欠なものである。今日実用されている建築材料は極めて多種多様で、使われ方もさまざまである。建築材料の性質を理解した上で、建築物の用途・要求に応じた適正な建築材料の選択と使用方法を知っておくことが重要となる。建築材料には多くのものがあるが、この授業ではその中から代表的かつ基本的な材料である鋼材およびコンクリートを主として取り上げる。
授業の進め方・方法:
 講義を中心として、必要に応じて課題を与えるので、各自図書館の資料および教科書等を調べて、レポート等を提出してもらう。
注意点:
 建築材料は、建築物を造る上で、その基礎となる諸材料の物理的あるいは化学的性質について学習する科目である。それら材料の使われ方と同時に各構造形式とそれぞれの建築材料を関連付けて理解する必要がある。建築材料は、実験実習を行う上で、また、鋼構造、鉄筋コンクリート構造、建築生産を学ぶ上での基礎的な科目である。建築材料を理解する上では、教科書を事前に予習しておくことが大切である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 鋼材
特徴および製造工程
鋼材の特徴および製造工程について理解できる。
2週 鋼材
形状および種類
鋼材の形状および構造用鋼材の種類について理解できる。
3週 鋼材
力学的性質
鋼材の力学的性質について理解できる。
4週 鋼材
その他の一般的性質
鋼材のその他の一般的性質について理解できる。
5週 鋼材
性質の改善および耐久性
鋼材の性質の改善および耐久性について理解できる。
6週 コンクリート
原料、組成および特徴
コンクリートの原料、その組成および特徴について理解できる。
7週 コンクリート
セメント(第1週)
セメントの製造方法および化学的性質について理解できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 コンクリート
セメント(第2週)
セメントの物理的性質、各種セメントの名称と特徴、その使われ方について理解できる。
10週 コンクリート
骨材(第1週)
骨材の種類および粒度について理解できる。
11週 コンクリート
骨材(第2週)
骨材の単位容積質量、含水状態について理解できる。
12週 コンクリート
フレッシュコンクリート
フレッシュコンクリートの性質および要求さ れる性質について理解できる。
13週 コンクリート
調合設計
コンクリートの調合方法について理解できる。
14週 コンクリート
硬化コンクリート
硬化したコンクリートの力学的性質および劣化現象について理解できる。
15週 学年末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料セメント・コンクリートの歴史について理解している。3
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。3
セメントの化学成分や組成について理解している。3
セメントの物理的性質について理解している。3
セメントの種類・特徴について説明できる。3
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。3
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。3
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。3後16
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。3
応力とひずみの関係について説明できる。3
弾性係数の意味について説明できる。3
クリープ現象と構造物に対する影響について理解している。3
乾燥収縮について理解している。3
自己収縮について理解している。3
中性化現象と鉄筋の腐食の関係について説明できる。3
凍害現象と抑制方法について説明できる。3
塩害現象と抑制方法について説明できる。3
アルカリ骨材反応現象と抑制方法について説明できる。3
耐火性(高強度のコンクリートでの爆裂防止も含む)について理解している。3
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。3
鋼材の製造方法について説明できる。3
鋼材の組織・組成について理解している。3
鋼材の性質について説明できる。3
鋼材の腐食と抑制方法について説明できる。3
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。3
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。3
非鉄金属(アルミ、銅、ステンレスなど)の分類、特徴をあげることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000