概要:
建築のなかで材料とは建築物を構成する上で必要不可欠なものである。今日実用されている建築材料は極めて多種多様で、使われ方もさまざまである。建築材料の性質を理解した上で、建築物の用途・要求に応じた適正な建築材料の選択と使用方法を知っておくことが重要となる。建築材料には多くのものがあるが、この授業ではその中から代表的かつ基本的な材料である鋼材およびコンクリートを主として取り上げる。
授業の進め方・方法:
講義を中心として、必要に応じて課題を与えるので、各自図書館の資料および教科書等を調べて、レポート等を提出してもらう。
注意点:
建築材料は、建築物を造る上で、その基礎となる諸材料の物理的あるいは化学的性質について学習する科目である。それら材料の使われ方と同時に各構造形式とそれぞれの建築材料を関連付けて理解する必要がある。建築材料は、実験実習を行う上で、また、鋼構造、鉄筋コンクリート構造、建築生産を学ぶ上での基礎的な科目である。建築材料を理解する上では、教科書を事前に予習しておくことが大切である。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 材料 | セメント・コンクリートの歴史について理解している。 | 3 | |
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。 | 3 | |
セメントの化学成分や組成について理解している。 | 3 | |
セメントの物理的性質について理解している。 | 3 | |
セメントの種類・特徴について説明できる。 | 3 | |
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。 | 3 | |
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。 | 3 | |
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。 | 3 | 後16 |
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。 | 3 | |
応力とひずみの関係について説明できる。 | 3 | |
弾性係数の意味について説明できる。 | 3 | |
クリープ現象と構造物に対する影響について理解している。 | 3 | |
乾燥収縮について理解している。 | 3 | |
自己収縮について理解している。 | 3 | |
中性化現象と鉄筋の腐食の関係について説明できる。 | 3 | |
凍害現象と抑制方法について説明できる。 | 3 | |
塩害現象と抑制方法について説明できる。 | 3 | |
アルカリ骨材反応現象と抑制方法について説明できる。 | 3 | |
耐火性(高強度のコンクリートでの爆裂防止も含む)について理解している。 | 3 | |
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。 | 3 | |
鋼材の製造方法について説明できる。 | 3 | |
鋼材の組織・組成について理解している。 | 3 | |
鋼材の性質について説明できる。 | 3 | |
鋼材の腐食と抑制方法について説明できる。 | 3 | |
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。 | 3 | |
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。 | 3 | |
非鉄金属(アルミ、銅、ステンレスなど)の分類、特徴をあげることができる。 | 3 | |