鉄筋コンクリート構造

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 鉄筋コンクリート構造
科目番号 0028 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 RC基準による鉄筋コンクリートの構造設計;佐藤立美他/鹿島出版会
担当教員 上原 修一

到達目標

1.鉄筋コンクリート(以下,RC)構造の材料と梁の設計法について理解できる.
2.RC構造の柱の設計法について理解できる.
3.RC構造のせん断設計法と柱梁接合部の設計法について理解できる.
4. RC構造の付着・定着設計と耐震壁等の設計法について理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1十分に理解し,運用できる.RC構造の材料と梁の設計法について理解できる.理解が不足している.
評価項目2十分に理解し,運用できる.RC構造の柱の設計法について理解できる.理解が不足している.
評価項目3十分に理解し,運用できる.C構造のせん断設計法,床スラブおよび柱梁接合部の設計法について理解できる.理解が不足している.

学科の到達目標項目との関係

学習教育到達目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
鉄筋コンクリート構造は,各種の建築構造物のなかで,戸建住宅から集合住宅,公共建築物,事務所など多様な建築に使われる最も一般的な構造の一つである.この授業における目標は,大きく分けて2つある.1つは,わが国においてほとんどの鉄筋コンクリート構造の設計に用いられている「許容応力度設計法 (構造物の各部分に生ずる応力度が所定の許容される応力度以下であることを確認する方法)」を理解し,柱や梁などの断面設計ができるようになることである.もう1つは,鉄筋コンクリート構造を構成する柱や梁などの部材が,力を受けて壊れていくまでの力学的な性状についての知識を得ることである. 特に,基本的な部材である梁や柱については,その力学挙動プロセスの簡単な解析法について学ぶ.また, 鉄筋コンクリート部材のせん断破壊については,過去の地震被害を見ることにより,その予防の重要性を認識できる.
評価項目1と2が前期の授業,評価項目3と4が後期の授業である.また,評価における各定期試験の重みを,中間試験40%,期末試験60%とし,各期末試験の範囲は,中間試験の範囲を含むものとする.これらの合計点が60点以上の場合,合格となる.
授業の進め方・方法:
パワーポイントを使い,関係の講義をする.その際,印刷資料も配付する.授業後半は関係の演習とする.
注意点:
構造の基礎科目である,構造力学,材料力学,建築材料および建築構法などの知識が必要である.また,教科書を使い,事前の予習が必要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 RC構造の材料特性 材料特性について理解できる.
2週 許容応力度設計法概要 許容応力度設計法の概要を理解できる.
3週 RC梁の設計法1 梁の基本性状と解析の基礎を理解できる.
4週 RC梁の設計法2 単筋梁の設計ができる.
5週 RC梁の設計法3 複筋梁の設計ができる.
6週 前期中間までの復習 過去の定期試験問題を解くことができる.
7週 中間試験 問題を解くことができる.
8週 中間試験結果の解説 誤ったところを正しく理解できる.
2ndQ
9週 RC梁の設計法4 梁の終局曲げ耐力の計算ができる.
10週 RC柱の設計法1 柱の性能理解と無筋柱の耐力算定ができる.
11週 RC柱の設計法2 柱の設計ができる.
12週 RC柱の設計法3 柱の終局曲げ耐力の計算ができる.
13週 梁柱のせん断設計法1 せん断ひび割れのメカニズムが理解できる.
14週 前期末までの復習 過去の定期試験問題を解くことができる.
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説 誤ったところを正しく理解できる.
後期
3rdQ
1週 梁柱のせん断設計法2 梁柱の終局せん断耐力を理解できる.
2週 梁柱のせん断設計法3 梁柱のせん断設計ができる.
3週 梁柱のせん断設計法4 有孔梁,構造規定などを理解できる.
4週 床スラブの設計法1 床スラブに生ずる応力の理解ができる.
5週 床スラブの設計法2 床スラブの設計法の理解ができる.
6週 柱梁接合部の設計法1 接合部に生ずるせん断力の理解ができる.
7週 後期期中間までの復習 過去の定期試験問題を解くことができる.
8週 後期中間テスト 問題を解くことができる.
4thQ
9週 テスト返却と解説 誤ったところを正しく理解できる.
10週 柱梁接合部の設計法2 柱梁接合部の設計法を理解できる.
11週 付着・定着の設計1 付着の機構と設計法について理解できる.
12週 付着・定着の設計2 定着の機構と設計法について理解できる.
13週 耐震壁の設計 耐震壁の設計法を理解できる.
14週 後期期末までの復習 過去の定期試験問題を解くことができる.
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説 誤ったところを正しく理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000100100
基礎的能力0000000
専門的能力90000100100
分野横断的能力0000000