建築実験実習Ⅰ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 建築実験実習Ⅰ
科目番号 0032 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 各実験テーマにより,下記の教科書が必要となる.・RC はり曲げせん断実験(担当:上原)RC 基準による鉄筋コンクリートの構造設計:佐藤立美ほか著/森北出版構造材料実験法第 2 版:谷川恭雄ほか著/森北出版・建築構造図面作・プレゼンテーション (担当:未定)RC 構造あるいは鋼構造の授業で使用している教科書および配布プリント・鋼構造物製作 (担当:岩下) 鋼構造および構造力学の教科書・光環境実験(担当:近藤) 建築環境工学:山田由紀子/培風館
担当教員 岩下 勉,上原 修一,近藤 恵美,金田 一男

到達目標

1.決められた時間内に計画的に実験を終え,期限内にレポートを提出できる.
2.得られた結果を適切に分析し,それを工学的に考察できる.
3.得られた結果を日本語による文章や図表を用いて論理的にかつ分かりやすく説明できる.
4.発表会において,決められた時間内に実験内容や結果を正しくかつ分かりやすく説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1事前に予習を行い,正しく機器を使用して効率的に実験を終え,レポートを提出できる.決められた時間内に 計画的に実験を終え,期限内にレポートを提出できる.決められた時間を超えても実験を終えられない,あるいは期限内にレポートを提出できない.
評価項目2得られた結果を適切に分析し,参考文献等からあらたな情報を追加して,工学的に深く考察できる.得られた結果を適切に分析し,それを工学的に考察できる.得られた結果を適切に分析できない.
評価項目3得られた結果を日本語による文章や図表を用いて論理的にかつ分かりやすく説明できる.得られた結果を日本語による文章や図表を用いて論理的に説明できる.得られた結果を日本語による文章や図表を用いて論理的に説明できない.
評価項目4発表会において,決められた時間内に実験内容や結果,深い考察を正しくかつ分かりやすく説明できる.発表会において,決められた時間内に実験内容や結果を正しくかつ分かりやすく説明できる.発表会において,決められた時間内に実験内容や結果を正しくかつ分かりやすく説明できない.

学科の到達目標項目との関係

学習教育到達目標 B-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では,下記に示す構造系,生産系および環境系に関する 4 テーマの実験実習をについて,ローテーションしながら取り組む.なお,各テーマには 3 週間ずつ取り組む.
( 1 )RC 梁曲げせん断実験
前期に作製した RC 梁を使って曲げせん断実験を行うことにより,RC 部材の基本的な力学的性状を理解する.
( 2 )建築構造図面作・プレゼンテーション
JW-CAD を使用して種々の構造図面を作成する.また,Microsoft PowerPoint を利用したプレゼンテーション方法を習得する.
( 3 )鋼構造物製作
鋼構造物の骨組みをアーク溶接にて製作することにより,溶接を体得する.また,これまでに学んだ知識を使って製作した骨組みの降伏荷重を計算する.
( 4 )光環境実験
教室の照度分布の測定および日影図の作成について演習する.
授業の進め方・方法:
4 班に分かれて,上記テーマをローテーションしながら,3 週間で1 つのテーマに取り組む.なお,班の中でグループに分かれて実験することもある.限られた時間の中で,実験をより身のあるものにするためには,各テーマに関する内容を予習する必要がある.また,各テーマについて,レポートを提出するため,計画的にレポートを作成しなければならない.一部の実験では,後日計測などを実施することもあるので,それについては適宜指示をする.最終週には発表会を実施するので,必ず発表しなければならない.
注意点:
建築実験実習Ⅰは,実験実習をすることにより,物理現象を自分の目で確かめ,授業で学んだ種々の理論を確認することが主要な目的である.本科目では,構造系,生産系および環境系の 4 テーマについて実験実習をするが,これらの項目は構造力学Ⅰ・構造力学Ⅱ・RC 構造・鋼構造・建築環境工学Ⅰの授業科目と対応しているので,事前に復習して実験実習に臨んで欲しい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 実験ガイダンス 各実験実習の概要および各実験実習における注意事項を理解できる.
2週 テーマ1:RC はり曲げせ
ん断実験(第1 週)
この実験のガイダンスの後,ひずみゲージの貼付,コンクリート圧縮強度試験,RC 梁の強度予測の計算など,載荷実験にむけての準備ができる.
3週 テーマ1:RC はり曲げせ
ん断実験(第2 週)
載荷実験により,ひび割れの発生・進展を観察できる.さらに,予測値との対応を確認できる.
4週 テーマ1:RC はり曲げせ
ん断実験(第3 週)
本実験の結果をレポートにまとめることができる.
5週 テーマ2:建築構造図面作・プレゼンテーション(第1 週) 建築構造図面に関する概説を理解できる.また, JW-CAD により構造図面を作成できる.
6週 テーマ2:建築構造図面作・プレゼンテーション(第2 週) 5 週目に引き続いて,JW-CAD により構造図面を作成できる.6 週目の内容と 7 週目の内容が入れ替わることもある.
7週 テーマ2:建築構造図面作・プレゼンテーション(第3 週) プレゼンテーションの意義やその方法について理解できる.また,プレゼンテーションを作成する.
8週 テーマ3:鋼構造物製作
(第1 週)
鋼構造物を製作できる.
4thQ
9週 テーマ3:鋼構造物製作
(第2 週)
鋼構造物を製作できる.
10週 テーマ3:鋼構造物製作
(第3 週)
製作した鋼構造物の降伏荷重を計算できる.
11週 テーマ4:光環境実験
(第1 週)
1 つの班を 2 グループにわけて,照度分布の測定および日影図の作成に取り組む.照度分布については測定方法を,日影図については日影図の作成方法を,それそれ理解できる.
12週 テーマ4:光環境実験
(第2 週)
各グループのテーマを入れ替えて,12 週目にしなかったテーマについて実験する.それぞれの内容を理解できる.
13週 テーマ4:光環境実験
(第3 週)
測定した照度分布および作成した日影図について考察できる.
14週 発表準備 発表会に向けて準備ができる.
15週 発表会 発表会で発表できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力建築系分野【実験・実習能力】建築系【実験実習】実験の目的と方法を理解している。3
実験結果を解析等によって予測することができる。3
物理的特性を実験により明らかにすることができる。3
実験結果を整理し、考察できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合020006020100
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力020006020100