到達目標
1.マトリクス法による構造物の解法について理解できる。
2.マトリクス構造解析プログラムを正しく使用し,結果の評価ができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 十分に理解している. | マトリクス法による構造物の解法について理解できる。 | 理解が不足している. |
評価項目2 | 正しく使用でき,結果を変形図等まで正しく評価できる. | マトリクス構造解析プログラムを正しく使用し,結果の評価ができる. | 使用・評価できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
今日,構造物の構造設計はコンピュータを駆使して行なわれる.特に,パーソナルコンピュータで市販のプログラムを使った構造解析,設計が普通である.したがって,構造技術者に求められていることのひとつは,入力データと出力データの適正さを判断する能力である.そのため,この授業の主たる目的は,4年次の構造力学と同様に,力学の学習を通じて,「力学的センスを磨くこと」とするが,加えて,実務との橋渡し的役割も持たせる.
以上のことから,この授業の目標は,以下の3点に集約される. 1) 市販の解析プログラムの基礎となっている,マトリクス構造解析法によるトラスとラーメンの解法を理解すること. 2) 簡単なマトリックス構造解析プログラムの構成を理解し,使うことができること. 3) 必要なデータの構成および出力結果の妥当性を判断できること.
なお,評価項目1が中間試験までの授業内容,評価項目2が期末試験までの授業内容である.また,下記評価割合における試験による評価は,中間試験,期末試験の平均点とし,総合評価の合計点が60点以上の場合,合格となる.
授業の進め方・方法:
板書により関係の講義をする.その際,印刷資料も配付する.授業後半は関係の演習とする.コンピュータを使った授業では課題中心に進める.
注意点:
構造力学,材料力学,行列・行列式およびExcel環境下でのVisual Basicの知識が必要である.また,配付資料を用いた予習が必要である.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
マトリクスの種類等 |
マトリクスの種類等について理解できる.
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2週 |
剛性マトリクスの誘導および境界条件 |
単一部材の剛性マトリクスおよび境界条件について理解できる.
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3週 |
マトリクス法の部材の重ね合わせ |
複数の部材からなる構造物の解法における部材の重ね合わせについて理解できる.
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4週 |
マトリクス法によるラーメンの解法 |
ラーメンの解法で用いる座標変換について理解できる。
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5週 |
マトリクス法によるトラスの解法 |
トラスの解法を理解できる。
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6週 |
Visual Basic演習1 |
Visual Basicの使用環境を整備できる。
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7週 |
中間試験 |
問題を解くことができる。
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8週 |
中間試験の反省 Visual Basic演習2 |
中間試験で誤ったところを正しく理解できる。Visual BasicのUser Formを用いた演習ができる。
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4thQ |
9週 |
マトリクス構造解析プログラム入力1 |
マトリクス構造解析プログラム入力を入力し,その構成を理解できる。
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10週 |
マトリクス構造解析プログラム入力2 |
マトリクス構造解析プログラム入力を入力し,その構成を理解できる。
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11週 |
マトリクス構造解析プログラムを用いた演習1 |
マトリクス構造解析プログラムを正しく利用し,ラーメン構造,トラス構造の入力データおよび結果の意味が理解できる.
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12週 |
マトリクス構造解析プログラムを用いた演習2 |
前週の結果を,適切に評価し,レポートを作成できる。
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13週 |
マトリクス構造解析プログラムを用いた演習3 |
マトリクス構造解析プログラム用いて異形ラーメンを解き,その結果を評価できる。
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14週 |
マトリクス構造解析プログラムを用いた演習4 |
定期試験過去問題を解くことができる.
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
テスト返却と解説 |
誤ったところを正しく理解できる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 構造 | 力の定義、単位、成分について説明できる。 | 4 | |
力のモーメントなどを用い、力のつり合い(合成と分解)に関する計算ができる。 | 4 | |
ラーメンやその種類について説明できる。 | 4 | |
ラーメンの支点反力、応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)をかくことができる。 | 4 | |
いずれかの方法(変位法(たわみ角法)、固定モーメント法など)により、不静定構造物の支点反力、応力(図)を計算できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |