到達目標
1.具体的な事例を題材にして,技術者倫理とは何かについて説明できる。
2.過去の失敗事例について「技術者倫理」の視点から問題点を説明できる。
3.技術者倫理は「絶対的な正解がない問題」である理由を説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 具体的な事例を題材にして,技術者倫理に関わるさまざまなトピックを自らの立場で考え,ポイントを用語を使って説明できる。 | 具体的な事例を題材にして,技術者倫理とは何をめざしているのかについて不十分ながら説明できる。 | 具体的な事例を題材にして,技術者倫理について説明できない。 |
評価項目2 | 過去の失敗事例と技術者倫理の必要性の関係を説明できる。 | 過去の失敗事例について問題点を「技術者倫理」の視点から不十分ながら説明できる。 | 過去の失敗事例で問題点を「技術者倫理」の視点から説明できない。 |
評価項目3 | 技術者倫理がなぜ「絶対的な正解がない問題」なのかを「技術者の社会的な責任」と関連づけて論理的に説明できる。 | 技術者倫理は「絶対的な正解がない問題」である理由を,不十分ながら説明できる。 | 技術者倫理は「絶対的な正解がない問題」である理由を説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A-1
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学習・教育到達度目標 A-2
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教育方法等
概要:
専門的知識や技術を学ぶ学生にとって,それが現実の世界にどのような影響を与えるのかを考えることは,非常に重要な意味を持つ。この科目では,一般的な「倫理」とは異なる,専門的工業技術者教育の一部門としての「技術者倫理」を取り扱う。すなわち技術的に可能かどうかという基準とは別に,社会や公共の福祉の面から見て,それがどう働くのかという基準があること。また,従来は存在しなかった問題がテクノロジーの発展とともに生み出されていることを意識し,それらにどう対処していくのかという技術者の責任などについて,具体的な事例を交えて学んでいく。
授業の進め方・方法:
15回の講義の内、10回を教科書に沿った講義形式とし、毎回、講義終了時に出欠カードを兼ねた課題演習を行う。残り5回を様々な事故事例や事件事例の検証演習(発表and/or討論and/orレポート)を行う。
注意点:
授業は計15回実施し,試験は実施せず,毎時間のレポート・発表によって評価する。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
授業の概要と技術者倫理概論 -この講義の目指すところ - |
この授業全体の枠組みについて理解できる
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2週 |
技術者倫理の視点 |
個人の問題,団体の問題,技術的な問題の3つの視点を理解できる
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3週 |
倫理と法 |
倫理と法の関係性について説明できる
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4週 |
事故・事件事例の検証演習(1) |
事例についての発表資料を作成し,それを説明できる
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5週 |
公衆の安全,健康,福利 |
公衆の安全,健康,福利について説明できる
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6週 |
安全性とリスク |
安全性とリスクについて説明できる.
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7週 |
費用便益分析と製造物責任法 |
費用便益分析と製造物責任法(PL法)について説明できる.
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8週 |
事故・事件事例の検証演習(2) |
事例についての発表資料を作成し,それを説明できる
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4thQ |
9週 |
倫理的問題の特徴 |
相反問題・線引問題について説明できる
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10週 |
事故・事件事例の検証演習(3) |
事例についての発表資料を作成し,それを説明できる
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11週 |
組織の問題 |
企業倫理と技術者倫理の関係について説明できる
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12週 |
事故・事件事例の検証演習(4) |
事例についての発表資料を作成し,それを説明できる
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13週 |
公益通報 ― 内部告発 ― |
内部告発の考え方と日本における公益通報者保護法について説明できる
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14週 |
事故・事件事例の検証演習(5) |
事例についての発表資料を作成し,それを説明できる
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15週 |
優れた技術者をめざして(まとめ) |
授業全体の通じての取り組みを体系的に考えることができる
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 4 | |
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。 | 4 | |
社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 20 | 0 | 0 | 80 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 20 | 0 | 0 | 80 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |