生産情報システム特別研究Ⅰ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 生産情報システム特別研究Ⅰ
科目番号 PI016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 学修単位: 6
開設学科 生産情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 通年 週時間数 前期:5 後期:5
教科書/教材 各担当教員から指示する
担当教員 岩本 達也,清水 暁生,嘉藤 学

到達目標

1.(研究への取組)研究の内容を理解し,自発的に計画を立てて行うことができる.
2.(成果報告書)研究の現状・課題を把握し,適切な方法で結果を得て考察を行うことができる.
3.(成果発表)発表資料をわかりやすく作成し,説明・質疑応答を適切に行うことができる.
※下記ルーブリックは簡易版であり,注意点に示す(a)~(m)の観点での詳細な評価を行う.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1研究の社会的意義を理解し,研究記録を漏れなく記載する倫理観を持ち,自発的に計画を立てて取り組むことができる.研究の内容を理解し,自発的に計画を立てて行うことができる.研究内容が理解できず,自発的に計画を立てることができない.
評価項目2研究の現状・課題を把握し,適切な方法で結果を得て考察を行うことができ,将来展望も示すことができる.さらには適切な書式で成果報告書を作成できる.研究の現状・課題を把握し,適切な方法で結果を得て考察を行うことができ,さらには適切な書式で成果報告書を作成できる.研究の現状・課題を把握し,適切な方法で結果を得て考察を行うことができない.あるいは適切な書式で成果報告書を作成できない.
評価項目3発表資料をわかりやすく作成し,適切に説明することができるほか,質疑にも適切に応答できる.発表資料をわかりやすく作成し,適切に説明することができる.発表資料をわかりやすく作成し,適切に説明することができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-3 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-3 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 C-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 C-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
日本は技術立国を目指して努力し、「世界の工場」「技術大国」として世界に貢献してきた。しかし今日、日本の産業技術は大きな転換期にあるといわれている。すなわち今までの大量生産技術が有効である時代は過ぎようとしている。これからの技術者は「もの」を安価に大量生産することではなくて、「新しい何かをいかに、廃棄の環境への配慮もしてつくるか」という、これまでにも増して「課題発見解決型技術者」であることが求められている。新しい何かをつくるためには独創力を発揮できる能力を身につける必要がある。
授業の進め方・方法:
特別研究Ⅰでは担当教員の示すテーマを基に研究をすすめる。高等専門学校本科で得た学識や技術を基礎として、さらに広く深く専門知識を得るとともにその総合化と深化を図り、より高度で実践的に考察する能力を身につけることを目標とする。また研究の過程における研究者間の討論や成果の発表に際して、自己の主張を的確に相手に伝えることのできる能力を身につけることを目的とする。
また,この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習として,発表資料作成等を課す.
注意点:
独創的なアイデアは限られた時間や場所で浮かぶものではない。日常生活の中でも常にヒントとなるものがないか探す習慣を身につける必要がある。また研究実験は限られた時間で終わらず、長時間集中して連続的に行うことが必要なことも多い。各自で効果のある特別研究計画を立ててほしい。※研究への取組・成果発表を評価し、全ての項目において60%以上を合格とする。
以下の取組・成果報告書・成果発表の3つの項目を(a)~(m)の観点によって評価する.
研究への取組(40点)
(a)研究に関する文献を読む等して,研究内容の理解に努めたか.(10点)
(b)自発的に研究計画を立て倫理観を持って研究を行ったか.(20点)
(c)担当教員が指示したデザイン能力育成のための取組を行ったか.(10点)
成果報告書(30点)
(d) 成果報告書は一般的な報告書の書き方に従って書かれていたか.(5点)
(e) 成果報告書は,文章はもちろん,図・表や構成・レイアウトを含めて,適切に書かれていたか.(5点)
(f) 研究目的は現状の課題・問題を把握し,従来の研究との比較も含めて適切に設定されていたか.(5点)
(g) 研究の方法は適切であったか.(5点)(h) 研究方法に従い,研究結果が適切に得られているか.(5点)
(i) 研究結果に対する考察は適切になされたか.(5点)
成果発表(30点)
(j) 発表資料は一般的な書き方に従って準備されていたか.(5点)
(k) 発表資料はわかりやすく作成されていたか.(5点)
(l) 研究内容の説明は適切であったか.(10点)
(m) 質疑に対する応答は適切であったか.(10点)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 各研究室の特別研究の内容を理解できる。
2週 研究の計画 研究テーマに関する課題を理解できる。
3週 研究の計画 研究テーマとおおよその研究計画が決定できる。
4週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
5週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
6週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
7週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
8週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
2ndQ
9週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
10週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
11週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
12週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
13週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
14週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
15週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
16週
後期
3rdQ
1週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
2週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
3週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
4週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
5週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
6週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
7週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
8週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
4thQ
9週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
10週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
11週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
12週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
13週 研究の実施 研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
14週 特別研究最終発表会の準備 口頭発表により研究の結果を論理的に伝えることができる。
15週 特別研究最終発表 口頭発表により研究の結果を論理的に伝えることができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。4
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。4
日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。4
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。4
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。4
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。4
目的達成のために、考えられる提案の中からベターなものを選び合意形成の上で実現していくことができ、さらに、合意形成のための支援ができる。5
他者の意見を聞き合意形成することができる。4
合意形成のために会話を成立させることができる。4
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。4
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。4
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。4
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。4
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。4
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。4
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。4
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。4
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をしようとしている。5
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、発見した課題について主要な原因を見出し、論理的に解決策を立案し、具体的な実行策を絞り込むことができる。5
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる4
複数の情報を整理・構造化できる。4
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。5
複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に展開できる。4
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。4
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。4
事実をもとに論理や考察を展開できる。4
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。4
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。4
日常生活の時間管理、健康管理、金銭管理などができる。常に良い状態を維持するための努力を怠らない。4
ストレスやプレッシャーに対し、自分自身をよく知り、解決を試みる行動をとることができる。日常生活の管理ができるとともに、目標達成のために対処することができる。4
目標の実現に向けて計画ができる。4
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。4
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。4
学生であっても社会全体を構成している一員としての意識を持って、行動することができる。4
市民として社会の一員であることを理解し、社会に大きなマイナス影響を及ぼす行為を戒める。人間性・教養、モラルなど、社会的・地球的観点から物事を考えることができる。4
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。4
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。4
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。5
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。4
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。4
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。4
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。4
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令を理解し遵守する。基本的人権について理解し、他者のおかれている状況を理解することができる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識している。4
法令を理解し遵守する。研究などで使用する、他者のおかれている状況を理解できる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識し、身近で起こる関連した情報や見解の収集に努めるなど、技術の成果が社会に受け入れられるよう行動できる。4
法令やルールを遵守した行動をとれる。4
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。4
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。4
未来の多くの可能性から技術の発展と持続的社会の在り方を理解し、自らのキャリアを考えることができる。5
技術の発展と持続的社会の在り方に関する知識を有し、未来社会を考察することができるとともに、技術の創造や自らのキャリアをデザインすることが考慮できる。5
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。4
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。4
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。4
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。4
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。4
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。4
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。4
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。4
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。4
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。5
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。5
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセス理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しなければならないことを理解する。4
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセスを理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しデザインすることができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合05000500100
基礎的能力0000000
専門的能力05000500100
分野横断的能力0000000