概要:
高専本科で学ぶ「物理学」の現象は限りなく理想に近いが,工学における設計においても基礎となる考え方である.設計してモノを製造する際には,基礎となる力学現象から計算して数値を導いて,実際の製品を製造する.本科目では,静力学および動力学の現象を,工学に適用するための考え方や使い方について,基本を学ぶことを目的とする.授業は,講義で内容を説明し,確認および発展問題を講義中および宿題としてレポートで解く形態である.
授業の進め方・方法:
板書による講義を行なう.講義中の内容を確認するために,事後学習として指定されたレポートを解いて毎時間の復習を行なう.
注意点:
物理学の基本を工学に当てはめるので,その基本と数学を理解しておく.
講義には,必ず関数電卓を持参すること.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 5 | 後1 |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 | 5 | 後1 |
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。 | 5 | 後1,後2 |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 5 | 後1 |
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。 | 5 | 後1 |
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。 | 5 | 後1 |
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。 | 5 | 後6,後7 |
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。 | 5 | 後8 |
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。 | 5 | 後8 |
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。 | 5 | 後10 |
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。 | 5 | 後10 |
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。 | 5 | 後10 |
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。 | 5 | 後9 |
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。 | 5 | 後9 |
仕事の意味を理解し、計算できる。 | 5 | 後12 |
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。 | 5 | 後12 |
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。 | 5 | 後12 |
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 5 | 後12 |
動力の意味を理解し、計算できる。 | 5 | 後12 |
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。 | 5 | 後4,後5 |
物体が衝突するさいに生じる現象を説明できる。 | 3 | |
運動量および運動量保存の法則を説明できる。 | 5 | 後13,後14 |
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。 | 5 | 後11 |
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。 | 5 | 後11 |