工業基礎力学

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 工業基礎力学
科目番号 PI025 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 レポートを随時配布する.参考資料:工業力学;鈴木幸三/コロナ社
担当教員 篠崎 烈

到達目標

1.専門的な用語や現象を英語表記も含めて理解して,説明することができる.
2.静力学の現象を理解して,工学における問題に適用することができる.
3.動力学の現象を理解して,工学における問題に適用することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1専門用語の英語表記を理解し,用語を的確に説明できる.専門用語の英語表記ができ,独自の理解で用語を説明できる.専門用語の英語表記ができず,用語を説明できない.
評価項目2静力学現象を理解し,工学の分野に応用できる.基本的な現象を理解して,与えられた現象に適用できる.基本現象を理解できず,与えられた問題に使うことができない.
評価項目3動力学現象を理解し,工学の分野に応用できる.基本的な現象を理解して,与えられた現象に適用できる.基本現象を理解できず,与えられた問題に使うことができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
高専本科で学ぶ「物理学」の現象は限りなく理想に近いが,工学における設計においても基礎となる考え方である.設計してモノを製造する際には,基礎となる力学現象から計算して数値を導いて,実際の製品を製造する.本科目では,静力学および動力学の現象を,工学に適用するための考え方や使い方について,基本を学ぶことを目的とする.授業は,講義で内容を説明し,確認および発展問題を講義中および宿題としてレポートで解く形態である.
授業の進め方・方法:
板書による講義を行なう.講義中の内容を確認するために,事後学習として指定されたレポートを解いて毎時間の復習を行なう.
注意点:
物理学の基本を工学に当てはめるので,その基本と数学を理解しておく.
講義には,必ず関数電卓を持参すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 力とモーメント ①力は,大きさ,向き,作用する点によって表されることを理解し,適用できる.
②一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる.
③一点に作用する力のつりあい条件を説明できる.
2週 力のつりあい ①力のモーメントの意味を理解し、計算できる.
②偶力の意味を理解し,偶力のモーメントを計算できる.
3週 剛体に働く力とトラス ①剛体に働く力を理解し,トラスに応用できる.
②力のモーメントの意味を理解し,計算できる.
4週 摩擦 すべり摩擦の意味を理解し,摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる.
5週 摩擦 ころがり摩擦,ベルトの摩擦を実際の現象に適用できる.
6週 重心 重心の意味を理解し,平板および立体の重心位置を計算できる.
7週 重心 重心の意味を理解し,平板および立体の重心位置を計算できる.
8週 直線運動 ①速度の意味を理解し,等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる.
②加速度の意味を理解し,等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる.
4thQ
9週 曲線運動 円運動や放物運動に関する問題を解くことができる.
10週 力と運動 ①運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる.
②運動の第二法則を説明でき,力,質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる.
③運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる.
11週 慣性力と回転運動 剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる.
12週 仕事,エネルギ,動力 ①仕事の意味を理解し,計算できる.
②エネルギーの意味と種類,エネルギー保存の法則を説明できる.
③位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる.
④動力の意味を理解し,計算できる.
13週 運動量と力積 運動量および運動量保存の法則を説明できる.
14週 衝突 衝突現象を理解し,運動量および運動量保存の法則を説明できる.
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。5後1
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。5後1
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。5後1,後2
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。5後1,後3
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。5後1
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。5後1,後3
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。5後6,後7
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。5後8
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。5後8
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。5後10
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。5後10
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。5後10
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。5後9
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。5後9
仕事の意味を理解し、計算できる。5後12
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。5後12
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。5後12
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。5後12
動力の意味を理解し、計算できる。5後12
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。5後4,後5
運動量および運動量保存の法則を説明できる。5後13,後14
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。5後11
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。5後11

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力3000010040
専門的能力4000010050
分野横断的能力100000010